青林書院



最新知的財産判例集 ──未評釈判例を中心として


最新知的財産判例集 ──未評釈判例を中心として
 
編・著者三山峻司先生=松村信夫先生還暦記念刊行会 [編]
判 型A4判函入り
ページ数776
税込価格14,040円(本体価格:13,000円)
発行年月2011年09月
ISBN978-4-417-01545-1
在庫有り
  
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■解説
三山峻司先生=松村信夫先生還暦記念

最新知的財産判例集 
 ──未評釈判例を中心として


第一線の学者・実務家ら51人が,主に未評釈の判例を解説!

三山峻司先生=松村信夫先生還暦記念刊行会 [編]



ISBN978-4-417-01545-1




執筆者紹介 [以下,執筆順]

山名 美加(やまな みか)・関西大学法学部教授
鈴木 將文(すずき まさぶみ)・名古屋大学大学院法学研究科教授,
      ニューヨーク州弁護士
平嶋 竜太(ひらしま りゅうた)・筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授
松本  司(まつもと つかさ)・弁護士,弁理士
井関 涼子(いせき りょうこ)・同志社大学法学部教授
辻村 和彦(つじむら かずひこ)・弁護士
田上 洋平(たのうえ ようへい)・弁護士
岩坪  哲(いわつぼ てつ)・弁護士,弁理士,甲南大学法科大学院教授,
      近畿大学法科大学院非常勤講師
伊原 友己(いはら ともき)・弁護士,弁理士
溝上 哲也(みぞがみ てつや)・弁護士,弁理士,
      大阪工業大学工学部電子情報通信工学科非常勤講師
久世 勝之(くせ かつゆき)・弁護士,弁理士
金尾 基樹(かなお もとき)・弁護士
愛知 靖之(えち やすゆき)・京都大学大学院法学研究科准教授
辻  淳子(つじ じゅんこ)・弁護士
辰巳 直彦(たつみ なおひこ)・関西大学大学院法務研究科教授
井上 周一(いのうえ しゅういち)・弁護士,芦屋大学経営教育学部客員教授
大友 信秀(おおとも のぶひで)・金沢大学人間社会研究域法学系教授
小池 眞一(こいけ しんいち)・弁護士
宇田 浩康(うだ ひろやす)・弁護士,弁理士
重冨 貴光(しげとみ たかみつ)・弁護士,弁理士,ニューヨーク州弁護士,
      大阪工業大学知的財産学部准教授,関西学院大学法科大学院兼任講師
井 康孝(いざき やすたか)・弁護士
木村 広行(きむら ひろゆき)・弁護士
宮脇 正晴(みやわき まさはる)・立命館大学教授
釜田 佳孝(かまだ よしたか)・京都産業大学大学院法務研究科教授
森本  純(もりもと じゅん)・弁護士
藤川 義人(ふじかわ よしと)・弁護士,弁理士,京都工芸繊維大学創造連携センター
      客員教授,京都大学産官学連携本部客員准教授
木村 圭二郎(きむら けいじろう)・弁護士,弁理士,ニューヨーク州弁護士
平野 惠稔(ひらの しげとし)・弁護士,弁理士,ニューヨーク州弁護士,
      京都大学法科大学院客員教授
池下 利男(いけした としお)・弁護士,弁理士
白波鵝(孤廖覆靴蕕呂察,佞澆)・弁護士,京都産業大学特定任用教授
福田 あやこ(ふくだ あやこ)・弁護士
室谷 和彦(むろたに かずひこ)・弁護士
岩谷 敏昭(いわたに としあき)・弁護士,弁理士,甲南大学法科大学院教授,
      大阪大学大学院高等司法研究科非常勤講師
寺田 明日香(てらだ あすか)・弁護士
板倉 集一(いたくら しゅういち)・神戸学院大学法科大学院教授
島並  良(しまなみ りょう)・神戸大学大学院法学研究科教授
泉  克幸(いずみ かつゆき)・京都女子大学法学部教授
坂本  優(さかもと ゆう)・弁護士
茶園 成樹(ちゃえん しげき)・大阪大学大学院高等司法研究科教授
北岡 弘章(きたおか ひろあき)・弁護士,弁理士,関西学院大学法科大学院兼任講師
岡本 満喜子(おかもと まきこ)・弁護士,長岡技術科学大学准教授
和田 宏徳(わだ ひろのり)・弁護士,弁理士
西迫 文夫(にしせこ ふみお)・弁護士
近藤 剛史(こんどう つよし)・弁護士,弁理士,関西大学法科大学院特任教授
田中 千博(たなか ちひろ)・弁護士,ニューヨーク州弁護士
塩田 千恵子(しおた ちえこ)・弁護士
諏訪野 大(すわの おおき)・近畿大学法学部准教授
冨宅  恵(ふけ めぐむ)・弁護士,弁理士,大阪工業大学大学院知的財産研究科
      准教授,関西学院大学法学部非常勤講師
松本 好史(まつもと よしふみ)・弁護士,弁理士
平野 和宏(ひらの かずひろ)・弁護士,弁理士,
      大阪学院大学大学院法務研究科非常勤講師,同志社女子大学嘱託講師
藤原 正樹(ふじわら まさき)・弁護士



■書籍内容
三山峻司先生=松村信夫先生還暦記念
最新知的財産判例集
 ──未評釈判例を中心として
御祝の詞に代えて


 三山峻司弁護士・松村信夫弁護士の両君が,還暦を迎えるにあたり,両名ゆかりの
人達が当判例集を上梓された。大きな喜びであり,御祝い申し上げる。
両君は,若い時より今日まで,ある場合は一人で,ある場合は仲良く共同で,多くの
業績をあげてこられた。
 還暦といっても,人生のどこにも線が引かれているわけではない。そこで急に飛躍
するわけでもない。しかし,人生に節目をつくることは意味のあることである。人生
の単なる変化といっても,それは山登りのようなもので,登れば登るほど,広い視野
で眺められるようになってくる。それと共に残り時間の価値を鋭く感じるようになる。
最近は高齢化が進み,かつ,諸々環境の変化がある。しかし,人間そのものは昔と変
わっていないのではないか。
 孔子は六十歳の節目を「耳順」と称している。「耳順」というのは「六十歳になる
と,異なる考えも合理的であれば,素直に聞き入れられるようになる」ということで
ある。「耳これに順う(したがう)」と読む。しかし,「批判者」の言うことに耳を
傾けるということだけではない。「自分の心の声」にも耳を傾けるということであり,
更に「自然の声」にも耳を傾けなければならない。そして静かに天命(七十歳)に向
かうのである。両君も七十歳(古稀)・七十七歳(喜寿)と,健やかに,道を歩んで
行かれたいと願うものである。

 本書は,未評釈の判例について,大家や高名な学者のみならず,ベテラン弁護士,
若い俊秀の実務家の方々に評釈の機会をあたえているところに特徴がある。「未評釈」
というのは,我々にとって大きな魅力である。それと共に若い俊秀に「機会をあたえ
る」ことも実に意味がある。
 この頃は,専門領域で20年・30年の実務経験を有する者をベテラン弁護士という。
御両名などは,もうベテラン弁護士の域を超え,次の段階に入っておられる。私は若い
頃には,判決評釈などの機会が欲しかった。しかし,そんな機会は少なかった。知的財
産事件が少なかったせいもあろう。両君も若い頃には,知的財産事件の判決の評釈をす
る機会は少なかったのではなかろうか。
 また,一般の判決批評と異なり,記念批評集に登載された判決批評は後々まで残り,
参考とされる。若い時に判決批評の機会が与えられることは,一般的に少ない。知的財
産事件も増え,評釈をする機会の増えた今日でも,著名出版社から上梓される還暦記念
批評集に,若い者が,判決批評を登載する機会は少ない。
 他方,未評釈の判決も,現実の解決事例としては,既評釈と同様,又はそれ以上に新
しい関心がある。そして,「二十歳だろうと,六十歳だろうと,八十歳だろうと,学ぶ
ことを止めた者は老人である」とは言われるものの,新たな視点を投げかけるには,
若い俊秀が適当である。「機会をあたえる」ということの重要性のみならず,「若々し
い関心」によって,新しい側面を見出すという意味もある。
 このような機会を,両君の還暦にあたって設けられた関係者各位に高い評価を与えた
い。というのは,私は後進者の育成こそ,先進者の勤めであると信ずるからである。

 思い返せば,私はふとした縁で,松村信夫弁護士の結婚式に招かれた。そこには,
三山峻司弁護士の姿もあった。その後すぐ,ある学者を紹介してほしいと,若い両君が
事務所を訪れた。このような縁で二人を若い時から知ることになった。二人が良き友人
であるのは,一年二年のことではない。何十年のことである。元来人は究極は一人であ
るといわれる。人生は苦(思うようにならないこと)の連続であるが,苦に対して真の
自分になることを手伝ってくれる者が,「真の友人」である。「二人は一人に勝る」。
まこと得難きは良き「機会」であり,逢い難きは「真の友人」であるが,両君は御互い
に「一人に勝る真の友人」を,若い時に見出した。私は,今後も利害に関しない相談事
で,あい助けあってくれることを二人に望む。それは可能と思う。なぜなら,その望み
は,永年の交友事実の継続に裏づけられたものであり,単に最近のもの,机上のもので
はないからである。

 さて,今日,判決とその分析が,昔より,重要になってきている。私は好きではない
が,情報時代の要請である。社会情勢は変化している。経済も激動の時代を迎えている。
これに対応して判決の解釈・適用の展開が求められるのは,知的財産法の分野において
は,他法の分野以上に必然的要請である。この問題点に着目して企画実行された発起人
各位に敬意を表すると共に,本書の刊行に協力された宮根茂樹氏・藤田朋子氏に感謝す
る次第である。
 以上,三山峻司弁護士と松村信夫弁護士の両名に対する御祝の詞に代えて,所感を述
べさせていただいた。

  平成23年8月吉日

弁護士・法学博士      
  小 野 昌 延 




目   次

御祝の詞に代えて
凡  例

 1◆ 特許を受ける権利の譲渡の相当対価
    ──NECマシナリー事件
     山名 美加/113
[事件番号等] 平成18年3月23日大阪地方裁判所判決
平成16年ワ第9373号 職務発明対価金請求事件
判時1945号112頁
[キーワード] 職務発明/特許を受ける権利の承継/相当対価/超過売上高/
    特許権無効理由の主張

 2◆ 特許請求の範囲の記載要件(旧特許法36条5項2号)
    ──半導体記憶装置事件
     鈴木 將文/114
[事件番号等] 平成18年3月24日東京地方裁判所判決
平成16年ワ第23600号 特許権侵害差止等請求事件
平成17年ワ第24177号 損害賠償請求事件
判時1952号156頁,判タ1223号267頁
[キーワード] 特許請求の範囲/記載要件/新規性/無効の抗弁/差止め・廃棄請求

 3◆ クレーム文言の限定的解釈と均等の成否
    ──乾燥装置事件
     平嶋 竜太/126
[事件番号等] 平成18年4月26日東京地方裁判所判決
平成17年ワ第14066号 特許権侵害差止等事件
判時1947号88頁,判タ1230号282頁
[キーワード] 特許請求の範囲/文言解釈/限定的解釈/明細書記載/均等

 4◆ 職務発明の使用者利益の算定基準について
    ──フラッシュメモリ事件
     松本 司/146
[事件番号等] 平成18年6月8日東京地方裁判所判決
平成15年ワ第29850号 職務発明等に対する相当対価等請求事件
判時1966号102頁(三菱電機)
[キーワード] 職務発明/使用者利益

 5◆ 米国の一部継続出願を基礎とするパリ条約の優先権主張
    ──光学的フィルム付着方法事件
     井関 涼子/165
[事件番号等] 平成18年12月26日東京地方裁判所判決
平成18年ワ第8811号 特許権侵害差止等請求事件
判時2037号115頁,判タ1277号406頁
[キーワード] パリ条約の優先権の基礎となる「最初の出願 /米国の一部継続出願/
    優先期間/発明の構成部分の「最初の出願 への記載

 6◆ 学会発表等による研究成果の侵害と研究成果の帰属
    ──自己免疫疾患マウス事件
     辻村 和彦/177
[事件番号等] 平成19年2月27日東京地方裁判所判決
平成17年ワ第15529号 損害賠償等請求事件
判タ1270号367頁
[キーワード] 研究成果/共同発明者/特許を受ける権利/遺伝子

 7◆ 発明者の認定及び共同発明者間の貢献度
    ──豊田中央研究所事件
     田上 洋平/190
[事件番号等] 平成19年3月29日知的財産高等裁判所判決
平成18年ネ第10035号 職務発明対価請求控訴事件
判時1972号135頁,判タ1241号219頁
[キーワード] 職務発明/発明者の認定/共同発明者間の貢献度/信義則/使用者の貢献度

 8◆ 計算鑑定と102条2項の利益の額
    ──マンホール構造用止水可とう継手事件
     岩坪  哲/103
[事件番号等] 平成19年12月25日東京地方裁判所判決
平成18年ワ第1702号 第27110号 特許権侵害差止等請求事件
判時2014号127頁,判タ1286号303頁
[キーワード] 侵害行為により受けた利益の額/計算鑑定/限界利益/変動経費

 9◆ 特許無効の抗弁の主張のあり方及び貢献利益
    ──セサミン健康食品事件
     伊原 友己/114
[事件番号等] 平成20年3月27日東京地方裁判所判決
平成18年ワ第29554号 特許権侵害差止等請求事件
判タ1298号269頁
[キーワード] 特許無効の抗弁/無効主張/共同不法行為/関連共同/限界利益/貢献利益

 10◆ 特許法102条3項に基づく損害額の算定
    ──使い捨て紙おむつ事件
     溝上 哲也/132
[事件番号等] 平成20年4月17日知的財産高等裁判所判決
平成19年ネ第10024号,同10043号 損害賠償請求控訴事件
判時2039号78頁
[キーワード] 実施料率/ライセンス/シェア/基本特許/作用効果

 11◆ 無効審決と保全の必要性の事情変更
    ──体液漏出防止剤事件
     久世 勝之/144
[事件番号等] 平成20年9月29日知的財産高等裁判所決定
平成19年ラ第10008号 特許権侵害差止等仮処分決定取消決定に対する保全抗告事件
判タ1290号296頁
[キーワード] 保全抗告/裁判管轄/保全の必要性/事情変更による保全取消し

 12◆ 発令された秘密保持命令についてその一部を取り消す決定が
    なされた事案──LED秘密保持命令取消決定申立事件
     金尾 基樹/154
[事件番号等] 平成20年12月25日大阪地方裁判所決定
平成20年モ第799号 秘密保持命令取消決定申立事件
判時2035号136頁,判タ1287号227頁
[キーワード] 秘密保持命令の取消し/営業秘密/秘密管理性/非公知性/有用性/
    訴訟資料の閲覧等の制限

 13◆ 技術的範囲についての誤認と専用実施権設定契約の錯誤無効
    ──石風呂装置事件
     愛知 靖之/165
[事件番号等] 平成21年1月28日知的財産高等裁判所判決
平成20年ネ第10070号 損害賠償請求控訴事件
判時2044号130頁,判タ1303号277頁
[キーワード] 特許権/技術的範囲/専用実施権設定契約/錯誤無効/要素の錯誤

 14◆ 「特許権に関する訴え」の範囲
    ──冷凍システム事件
     辻  淳子/177
[事件番号等] 平成21年1月29日知的財産高等裁判所判決
平成20年ネ第10061号 損害賠償請求控訴事件
判タ1291号286頁
[キーワード] 特許権に関する訴え/専属管轄/移送/専用実施権設定契約/設定登録

 15◆ 特許発明の技術的範囲の確定における用語の意義
    ──電話番号情報自動作成装置事件
     辰巳 直彦/185
[事件番号等] 平成21年2月18日知的財産高等裁判所判決
平成20年ネ第10065号 特許権侵害差止請求控訴事件
判時2063号108頁
[キーワード] 特許発明の技術的範囲/クレーム解釈/特許請求の範囲の用語の意義/
    明細書/発明の詳細な説明/文言侵害/均等侵害

 16◆ プロダクト・バイ・プロセス・クレームの解釈
    ──印鑑基材事件(控訴審)
     井上 周一/211
[事件番号等] (控訴審)平成21年3月11日知的財産高等裁判所判決(確定)
平成19年ネ第10025号 特許権に基づく差止請求権不存在確認等(甲事件),
    売掛代金等請求控訴事件(乙事件)
    判時2049号50頁
(原審)平成19年2月8日大阪地方裁判所判決
    平成17年ワ第3668号
    裁判所ホームページ
[キーワード] プロダクト・バイ・プロセス・クレーム/営業誹謗行為/形態模倣/
    違法性/過失

 17◆ 特許法104条の3の抗弁に対する再抗弁の成立要件
    ──切削方法事件
     大友 信秀/222
[事件番号等] 平成21年8月25日知的財産高等裁判所判決
平成20年ネ第10068号 特許権侵害差止控訴事件
判時2059号125頁,判タ1319号246頁
[キーワード] 104条の3に対する再抗弁/訂正請求/訂正審判請求/均等侵害/第5要件

 18◆ 特許無効の抗弁
    ──携帯用害虫防除装置事件
     小池 眞一/229
[事件番号等] 平成21年8月31日東京地方裁判所判決
平成20年ワ第19402号 特許権侵害差止請求事件
判時2069号124頁,判タ1331号229頁
[キーワード] 進歩性/刊行物に記載された発明の認定/技術分野/実施可能要件

 19◆ 発明者名誉権とその侵害
    ──抗CD20モノクローナル抗体共同研究事件
     宇田 浩康/247
[事件番号等] 平成22年2月18日大阪地方裁判所判決
平成21年ワ第1652号 損害賠償請求事件
判時2078号148頁
[キーワード] 共同研究/発明者名誉権/冒認出願/違法性阻却事由/使用者責任

 20◆ 均等侵害の成否
    ──携帯型コミュニケータ事件
     重冨 貴光/259
[事件番号等] 平成22年3月30日知的財産高等裁判所判決
平成21年ネ第10055号 特許権侵害差止等請求控訴事件
判時2074号125頁
[キーワード] 文言侵害/技術的範囲/均等/置換可能性/本質的部分

 21◆ 実施料相当額の損害の算定にあたり民訴法248条の趣旨が
    考慮された事例──溶融金属供給用容器事件控訴審判決
     井 康孝/273
[事件番号等] 平成22年7月20日知的財産高等裁判所判決
平成19年ネ第10032号 特許権侵害差止等請求控訴事件
裁判所ホームページ
[キーワード] 実施料相当額/不当利得/頒布された刊行物/先使用権/意匠の要部

 22◆ 独占の利益と消滅時効
    ──光ディスク用光学ピックアップ事件
     木村 広行/283
[事件番号等] 平成22年8月19日知的財産高等裁判所判決
平成20年ネ第10082号 職務発明対価請求控訴事件
裁判所ホームページ
[キーワード] 職務発明/相当の対価/独占の利益/超過利益/消滅時効の起算点

 23◆ 輸入商品の真正商品性と販売業者の調査義務
    ──バーバリー事件
     宮脇 正晴/299
[事件番号等] 平成18年12月26日東京地方裁判所判決
平成18年ワ第20126号 損害賠償等請求事件
判時1963号143頁,判タ1239号327頁
[キーワード] 並行輸入の抗弁/並行輸入の3要件/適法性要件/真正商品/
    輸入商品の販売業者の調査義務

 24◆ 商標無効の権利行使阻止の抗弁
    ──モズライト・ギター事件
     釜田 佳孝/313
[事件番号等] 平成20年8月28日知的財産高等裁判所判決
平成19年ネ第10094号 商標権侵害等請求控訴事件
判時2032号128頁
[キーワード] 権利行使制限の抗弁/権利行使阻止の抗弁/商標登録無効の抗弁/
    他人の周知商標/原産地誤認行為

 25◆ 先使用による商標の使用をする権利にかかる確認請求が
    認められた事例──ケンちゃん餃子事件
     森本 純/324
[事件番号等] 平成21年3月26日大阪地方裁判所判決
平成19年ワ第3083号 先使用権確認請求事件
判時2050号143頁
[キーワード] 先使用権

 26◆ 結合商標の類否判断における分離観察
    ──AGATHA事件
     藤川 義人/336
[事件番号等] 平成21年10月13日知的財産高等裁判所判決
平成21年ネ第10031号 商標権侵害差止等請求控訴事件
判時2062号139頁
[キーワード] 結合商標/分離観察/商標の類否/出所識別機能/取引の実情

 27◆ 商標法26条1項2号の「普通名称」の意義
    ──招福巻事件
     木村 圭二郎/346
[事件番号等] 平成22年1月22日大阪高等裁判所判決
平成20年ネ2836号 商標権侵害差止等請求控訴事件
判時2077号145頁
[キーワード] 普通名称/慣用商標/自他識別力説/独占適応性説/普通名称化

 28◆ フランチャイズ契約における解除事由と解除後の標章の使用
    ──マクドナルド事件
     平野 惠稔/358
[事件番号等] 平成18年2月21日東京地方裁判所判決
平成17年ワ第14972号・同22496号 不正競争行為差止等請求本訴事件・
    損害賠償等請求反訴事件
判時1949号61頁,判タ1232号314頁
[キーワード] フランチャイズ契約/解除権の濫用/著名商品等表示に基づく差止請求

 29◆ 資本提携交渉後の営業秘密の利用:否定
    ──回線交換式直収電話サービス営業行為差止請求事件
     池下 利男/371
[事件番号等] 平成18年3月30日東京地方裁判所判決
平成16年ワ第25297号 営業行為差止請求事件
判時1958号115頁,判タ1242号300頁
結果 請求棄却(確定)
[キーワード] 営業秘密/公知性/秘密管理性/営業秘密不正開示行為/
    営業秘密不正使用行為

 30◆ 商品形態模倣行為につき損害賠償を請求し得る主体
    ──鞄形態模倣事件
     白波鵝(孤廖387
[事件番号等] 平成18年4月26日東京地方裁判所判決
平成16年ワ第9869号 損害賠償請求事件
判時1964号134頁
[キーワード] 商品形態模倣/営業上の利益/3号の保護主体/先行者/模倣者

 31◆ 信用毀損行為における虚偽の事実
    ──キューピー事件
     福田 あやこ/397
[事件番号等] 平成18年9月26日東京地方裁判所判決
平成17年ワ第2541号 不正競争行為差止等請求事件
判時1962号147頁,判タ1228号330頁
[キーワード] 信用毀損行為/虚偽の事実

 32◆ 商品形態の商品等表示性
    ──耳かき事件
     室谷 和彦/407
[事件番号等] 平成18年9月28日東京地方裁判所判決
平成18年ワ第4933号 不正競争行為差止等請求事件
判時1954号137頁,判タ1226号311頁
[キーワード] 商品形態/商品等表示/長期間継続的独占的使用/強力な宣伝広告/
    技術的形態除外

 33◆ リュックにつき商品形態模倣行為(不正競争防止法2条1項3号)の
    成立が否定された事例──背負いリュック事件
     岩谷 敏昭/419
[事件番号等] 平成18年11月16日大阪地方裁判所判決
平成17年ワ第7778号 不正競争防止法に基づく販売差止等請求事件
判時1978号141頁,判タ1249号272頁
[キーワード] 模倣/実質的同一性/先行商品の形態上の特徴/リュック/グレードダウン

 34◆ 商品説明会での虚偽事実の告知
    ──ローソク販売虚偽告知事件
     寺田 明日香/436
[事件番号等] 平成19年5月25日東京地方裁判所判決
平成17年ワ第8140号 不正競争行為差止等請求事件
判タ1283号281頁
[キーワード] 信用毀損行為/虚偽の事実の告知/逸失利益/信用回復措置/謝罪広告

 35◆ 人物写真に基づく商標・商品等表示の機能と著作物性
    ──福の神仙臺四郎事件
     板倉 集一/447
[事件番号等] 平成19年10月2日仙台地方裁判所判決
平成15年ワ第684号 不正競業行為差止等請求事件
判時2029号153頁
[キーワード] 出所表示機能/自他商品識別機能/顧客吸引力/稀釈化/応用美術の著作物性

 36◆ 普通名称の事後的な商品表示性獲得
    ──正露丸不正競争事件
     島並  良/468
[事件番号等] 平成19年10月11日大阪高等裁判所判決
平成18年ネ第2387号 不正競争行為差止等請求控訴事件
判時1986号132頁
[キーワード] 包装/自他商品識別機能/商品表示性

 37◆ 「元祖」の表示と品質誤認表示
    ──大阪みたらし元祖だんご事件
     泉  克幸/479
[事件番号等] 平成19年10月25日大阪高等裁判所判決
平成19年ネ第1229号 不正競争行為差止等請求控訴事件
判タ1259号311頁
[キーワード] 品質誤認表示/営業誹謗行為/虚偽の事実の告知・流布/営業上の信用/「元祖」

 38◆ 戦時加算特例法の適用が問題となった事例
    ──リヒャルト・シュトラウス事件
     坂本  優/493
[事件番号等] 平成18年3月22日東京地方裁判所判決(29民事部)
平成17年ワ第2782号 不当利得返還請求事件
判時1935号135頁,判タ1226号284頁
[キーワード] 音楽の著作物/外国著作物/戦時加算/著作権信託/不当利得

 39◆ テレビ放送視聴サービスが放送事業者の送信可能化権を
    侵害しないとされた事例──まねきTV仮処分事件
     茶園 成樹/500
[事件番号等] 平成18年8月4日東京地方裁判所決定
平成18年ヨ第22027号 著作隣接権仮処分命令申立事件
判時1945号95頁
[キーワード] 送信可能化/自動公衆送信/自動公衆送信装置/カラオケ法理/テレビ放送

 40◆ プログラム著作物の創作性,職務著作
    ──宇宙開発事業団プログラム事件
     北岡 弘章/525
[事件番号等] 平成18年12月26日知的財産高等裁判所判決
平成18年ネ第10003号 著作権存在確認等請求控訴事件
(原審:東京地方裁判所平成12年ワ第27552号)
判時2019号92頁
[キーワード] プログラム著作物/著作物性/共同著作/職務著作/法人等の発意

 41◆ 管理著作物の演奏と店舗経営者の利用主体性
    ──店舗経営者演奏権侵害事件
     岡本 満喜子/538
[事件番号等] 平成19年1月30日大阪地方裁判所判決
平成17年ワ第10324号 著作権侵害差止等請求事件
判時2000号103頁
[キーワード] 演奏権/管理著作物/利用主体性/差止請求/営利を目的としない上演等

 42◆ 雑誌掲載用写真の無断複製等による著作権侵害
    ──サライ掲載写真事件
     和田 宏徳/549
[事件番号等] 平成19年5月30日東京地方裁判所判決
平成17年ワ第24929号 損害賠償請求事件
判タ1255号328頁
[キーワード] 送信可能化/複製権/公衆/著作権と所有権/デジタルデータ化

 43◆ 写真集の著作権
    ?──レザードール写真集事件
     西迫 文夫/559
[事件番号等] 平成19年7月25日知的財産高等裁判所判決
平成19年ネ第10022号 損害賠償等請求控訴事件
(原審・横浜地方裁判所平成16年ワ第3460号)
判時1988号95頁,判タ1253号296頁
[キーワード] 著作物性/二次的著作物/編集著作物/使用許諾/不法行為

 44◆ 漫画単行本の公衆送信行為に関する幇助事案
    ──漫画アップロード(464.jp)事件
     近藤 剛史/570
[事件番号等] 平成19年9月13日東京地方裁判所判決
平成19年ワ第6415号 損害賠償請求事件
判時1991号142頁,判タ1276号311頁
[キーワード] 著作権/公衆送信/幇助/共同不法行為/使用料相当額

 45◆ 職務著作における「法人等の業務に従事する者」の要件及び
    著作権に基づく権利の濫用──首里城写真集事件
     田中 千博/581
[事件番号等] 平成20年9月24日那覇地方裁判所判決
平成19年ワ第347号 著作権侵害差止等請求事件
判時2042号95頁
[キーワード] 職務著作/法人等の業務に従事する者/創作者との雇用関係/
    創作者に対する指揮監督/著作権の濫用

 46◆ 旧著作権法上の映画の著作物の著作者と保護期間
    ──黒沢映画事件
     塩田 千恵子/593
[事件番号等] 平成21年1月29日知的財産高等裁判所判決
平成20年ネ第10025号 著作権侵害差止請求控訴事件,同年ネ第10042号 附帯控訴事件
判タ1304号282頁
(原審:平成20年1月28日東京地方裁判所判決平成19年ワ第16775号判タ1280号321頁,
      別冊判タ25号238頁)
[キーワード] 映画の著作物/著作者/団体著作物/頒布権/保護期間

 47◆ 同一コンセプトの下に描かれたキャラクターのイラスト
    ──マンション読本事件
     諏訪野 大/604
[事件番号等] 平成21年3月26日大阪地方裁判所判決
平成19年ワ第7877号 著作権侵害差止等請求事件
判時2076号119頁,判タ1313号231頁
[キーワード] 複製/翻案/二次的著作物/依拠/キャラクター

 48◆ 意匠の類否判断
    ──手さげかご事件
     冨宅  恵/617
[事件番号等] 平成18年8月30日大阪高等裁判所判決
平成18年ネ第448号 意匠権侵害差止等請求控訴事件
判時1965号147頁
原審:平成18年1月17日大阪地方裁判所判決平成16年ワ第14355号裁判所ホームページ
[キーワード] 意匠権の効力/意匠の類否判断/基本的構成態様/具体的構成態様/意匠の要部

 49◆ 著作権・著作者人格権侵害における過失相殺と
    著作権料相当額の算定──DVD「SL世界の車窓」事件
     松本 好史/650
[事件番号等] 平成22年11月10日知的財産高等裁判所判決
平成22年ネ第10046号 損害賠償等請求控訴事件
知的財産高等裁判所ホームページ
[キーワード] 過失相殺/複製権侵害/著作者人格権侵害/著作権料相当額/精神的損害


 50◆ 育成者権侵害
    ──しいたけ事件
     平野 和宏/663
[事件番号等] 平成20年8月29日東京地方裁判所判決
平成18年ワ第19802号 育成者権侵害差止等請求事件
判時2026号138頁,判タ1292号281頁
[キーワード] 育成者権/通常利用権/過失の推定/廃棄/謝罪広告

 51◆ 既製品の容器を使用した商品の他人の商品該当性及び
    商品形態の模倣と不法行為──アトシステム事件
     藤原 正樹/678
[事件番号等] 平成21年6月9日大阪地方裁判所判決
平成19年ワ第8262号 不正競争行為差止等請求事件
判タ1315号171頁
[キーワード] 形態模倣/他人の商品の形態/容器/実質的同一性/不法行為


あとがき
判例索引
松村信夫先生──御略歴・主要著作目録
三山峻司先生──御略歴・主要著作目録
執筆者紹介

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