青林書院



新・割賦販売法


新・割賦販売法
 
現役判事を執筆陣に迎えた信頼と実績の一冊
編・著者梶村太市・石田賢一・西村博一 [編]
判 型A5
ページ数764
税込価格7,560円(本体価格:7,000円)
発行年月2012年11月
ISBN978-4-417-01579-6
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■解説
●割賦販売法の決定版,満を持して刊行!
●裁判実務の観点から「割賦販売法」を縦横無尽に解説。
 クレジット取引関係者に実効性の高い情報を提供する!
●平成24年8月の特定商取引法改正にも対応した最新版!
●現役判事を多数執筆陣に迎えた信頼と実績の一冊!

はしがき

 本書は,平成20(2008)年6月18日法律第74号,平成21(2009)年6月5日法律第
49号によって成立した『新・割賦販売法』の解説書である(もちろんその後における
他の法律の改正に伴う部分改正についてもすべて織り込み済みであるが,平成24年
8月1日法律第53号の「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改
正する法律」による部分改正については本稿執筆の平成24年10月上旬には未施行であ
るため対応していない)。割賦販売法(昭和36年法律第159号)が制定されて以来,
幾多の改正を経てきたが,本書の前々身である梶村太市=深澤利一=石田賢一編著
『現代実務法律講座改正割賦販売法』(1989年発行),前身である『初版割賦販売
法』(2000年発行)そして同編著『全訂版割賦販売法』(2004年発行)の後,さら
に今回大きな改正を見たので,これらの旧著を土台としながらも,その発展的解消
を目指した完全リメーク版として,編者を一部新たにし,本書を世に送り届けるこ
ととしたものである。今回の改正法の内容は,少子高齢化社会に突入し,高齢者に
対する与信契約上のトラブルの多発化を受けて,それによる深刻な高齢者被害を事
前に救済する目的で,特定商取引法とともに,割賦販売法の改正を見たものであっ
て,その概要は以下のとおりである。第一に,法規制の抜け穴を解消するために,
取引対象の指定制度を廃止した。後追い規制と批判されがちであった従来の指定商
品・指定役務に関しては,その脱却を図るため,信用購入あっせん契約(取引)に
ついて原則的に廃止し,これにより取引対象に関する被害救済の範囲を拡げた。さ
らに,割賦の定義について見直しを行い,これまで「2月以上の期間にわたり,か
つ,3月以上に分割して」としていたのを,2月を超える1回払いや2回払いの取
引についても規制の対象とした。第二に,クレジット規制の強化である。まず,個
別信用購入あっせんや包括信用購入あっせんは,原則として登録を受けた法人でな
ければ営業できないとされた。次に個別信用購入あっせん関係販売業者に対して,
販売・広告等に際して個別クレジットの取引条件を義務づける一方,個別信用購入
あっせん業者に対しては,個別信用購入あっせん関係受領契約の申込み及び締結の
際に,申込時書面又は契約締結時書面の交付を義務づけた。また,民事ルールの強
化とその導入として,個別クレジットのクーリング・オフに関するもの,過量契約
解除や不実告知解除などによる既払金の返還制度,購入者等からの抗弁の接続の明
文化,契約解除又は損害賠償等の額についての制限などが設けられた。さらに過剰
与信防止義務について,クレジット業者に対して,消費者の支払能力を調査する義
務が課せられ,その支払義務を超えるクレジット契約が禁止された。 高齢化社会
に対応した今回の『新・割賦販売法』も,旧著同様,幾多の改正を経た最新の割賦
販売法について,その複雑な規定と運用上における多くの法律上の問題点を体系化
し,主として訴訟実務・裁判実務の観点から,そこに派生している個々の論点を網
羅的に指摘するなどの手法により,理論的・解釈的・実務的な検討を加えたもので
あり,併せて,実例や書式を数多く掲げることによって可能な限り読者の便宜に応
えようとしたものである。すなわち,最新の割賦販売法の規定の適用に直接・間接
に携わる消費者をはじめとして,信用販売関係者や会社法務担当者あるいは個人事
業者などにその妥当な解決方法を示すとともに,各種訴訟・調停等の裁判手続を担
当される裁判官・裁判所書記官・司法委員や調停委員などの裁判所関係者,弁護士
,公証人,司法書士,行政書士その他各種相談機関担当者などの実務処理の参考に
資することを目的として執筆されたものである。
 本書の執筆者は,この方面における学者・研究者並びに裁判事務等の実務家であ
り,ご多忙にもかかわらず,ご執筆していただいたことに深甚の謝意を表したい。
最後になったが,かなり緻密な作業が必要な本書の編集の労を取っていただいた
青林書院編集部に対しても感謝することとしたい。

2012(平成24)年10月    
梶 村 太 市    
石 田 賢 一    
西 村 博 一    

■書籍内容
■編  者

梶村 太市(弁護士)
石田 賢一(元小樽簡易裁判所判事・法律事務所特別顧問)
西村 博一(深川簡易裁判所判事)


■執筆者(執筆順)

石田 賢一(上 掲)
西山 昇一(元札幌簡易裁判所判事)
内堀 宏達(名古屋高等裁判所判事)
西村 博一(上 掲)
村  千鶴子(東京経済大学教授・弁護士)
富岡 康幸(元函館簡易裁判所判事)
山崎  治(元札幌簡易裁判所判事)
井手 良彦(甲府簡易裁判所判事)
山口 由紀子(札幌家庭裁判所事務局総務課人事第一係長)
増田 輝夫(大阪簡易裁判所判事)
広瀬 信義(富山簡易裁判所判事)
紺野 陽一(函館地方裁判所執行官)
佐宗 弘貴(上田簡易裁判所判事)
餅井 亨一(札幌家庭裁判所室蘭支部書記官)
田村  優(札幌家庭裁判所事務局総務課課長補佐)
芳田 圭一(東京簡易裁判所判事)


■目次

第1章 割賦販売法とは
 第1節 割賦販売法の概要
  第1款 割賦販売法の意義・類型
  第2款 割賦販売法の起源と制定
  第3款 割賦販売法改正の経緯
 第2節 割賦販売法の概要に関するQ&A
  Q1 商品・役務の指定制廃止に伴うクーリング・オフの改正
  Q2 リボルビング取引
  Q3 個別信用購入あっせん取引
  Q4 割賦販売法と行政取締法規
  Q5 過量販売と与信契約(クレジット契約)の解除
 第3節 割賦販売法の消費者保護的機能
 第4節 割賦販売法の消費者保護的機能に関するQ&A
  Q6 過剰与信契約の防止
  Q7 抗弁接続の要件・効果
  Q8 個別信用購入あっせん取引と消費者の破産
  Q9 個別信用購入あっせん取引と販売業者等の倒産
  Q10 業務提供誘引販売個人契約と割賦販売法
 
第2章 割賦販売法上の規制
 第1節 割賦販売法の各種規制
 第2節 割賦販売法上の規制に関するQ&A
  Q11 割賦販売業者に対する規制の態様・根拠
  Q12 ローン提携販売業者に対する規制
  Q13 リボルビング方式ローン提携販売業者に対する規制
  Q14 包括信用購入あっせん業者に対する規制
  Q15 個別信用購入あっせん業者に対する規制
  Q16 リボルビング方式包括信用購入あっせん業者に対する規制
第3章 信販関係事件の提訴手続
 第1節 信販関係事件の概要と提訴手続
 第2節 信販関係事件の提訴手続に関するQ&A
  Q17 信販関係事件の訴状等の定型化
  Q18 個別方式割賦販売業者の提出する訴状等と要件事実
  Q19 個別方式割賦販売業者の連帯保証人らに対する請求
  Q20 包括方式割賦販売業者からの請求
  Q21 ローン提携販売業者からの事後求償
  Q22 包括方式ローン提携販売業者からの事前求償
  Q23 委託保証ローン提携販売業者等からの事後求償
  Q24 包括信用購入あっせん業者からの訴状
  Q25 個別信用購入あっせん業者からの訴状〔立替払型)
  Q26 貸金型クレジット取引業者からの訴状
  Q27 保証委託型クレジット取引業者からの訴状
  Q28 提携ローン型取引業者からの訴状
  Q29 リボルビング方式利用業者からの訴状
 第3節 クーリング・オフ制度
 第4節 クーリング・オフに関するQ&A
  Q30 指定商品のローン提携販売とクーリング・オフ
  Q31 指定商品(消耗品)の割賦販売とクーリング・オフ
  Q32 商品の個別信用購入あっせんとクーリング・オフ
  Q33 個別信用購入あっせん該当性とクーリング・オフ
  Q34 役務付割賦販売とクーリング・オフ
第4章 信販関係事件の訴訟物
 第1節 取引客体と訴訟物の表示
 第2節 訴訟物等の表示に関するQ&A
  Q35 割賦販売した物の返還と請求の表示等
  Q36 割賦販売の目的物滅失と訴訟上の請求
  Q37 賦払金債務の準消費貸借契約と訴訟上の請求
  Q38 ローン提携販売の購入者が契約解除した場合の請求
  Q39 ローン提携販売業者の未払弁済金の全額請求
  Q40 ローン提携販売業者の遅延損害金請求の範囲
  Q41 公正証書による個別信用購入あっせん契約と購入者の連帯保証人からの異議
第5章 信販関係事件の要件事実
 第1節 訴訟での主張すべき事実関係
 第2節 主張事実に関するQ&A
  Q42 リボルビング方式包括信用購入あっせん契約と営業のための取引
  Q43 個別信用購入あっせん業者による賦払金の訴求と許容される遅延損害金の範囲
  Q44 個別信用購入あっせん契約と「役務の提供が商品販売の条件となるとき」の意味
  Q45 個別信用購入あっせん業者の商品回収と未払賦払金・約定遅延損害金請求への対応
  Q46 信用購入あっせん業者の立替金一括請求と未払手数料の処理 
  Q47 保証委託型クレジットと個別信用購入あっせん契約の関係
  Q48 信販会社の貸金と個別信用購入あっせんの関係
第6章 信販関係事件における攻撃・防御
 第1節 業者側に課せられた法律上の義務
 第2節 取引条件の表示義務等に関するQ&A
  Q49 取引条件の表示と実質年率
  Q50 取引条件表示・書面交付に関する法律及び省令
 第3節 抗弁接続に関するQ&A
  Q51 抗弁の接続が許される事由・対象・時期・手続
  Q52 ローン提携販売と抗弁接続
  Q53 ローン提携販売の抗弁の当否
  Q54 名義貸しと抗弁接続の可否
  Q55 販売業者が修理のため商品を回収した場合の抗弁
  Q56 保証委託型クレジットと合意解除の抗弁
  Q57 販売業者・購入者間の空売りと抗弁
  Q58 連帯保証人からの引渡未了の抗弁
  Q59 販売業者側の詐欺と取消しの抗弁
  Q60 不実告知と与信契約(クレジット契約)取消しの抗弁
  Q61 法定解除の抗弁,意思表示の公示送達
  Q62 無権代理をされた者からの抗弁
  Q63 売買目的物の数量不足と抗弁
  Q64 取引物件の欠陥未補修と抗弁
  Q65 公序良俗違反の抗弁
  Q66 公序良俗違反の抗弁接続の可否
  Q67 錯誤無効の抗弁
  Q68 信販会社の販売業者に対する保証と抗弁
  Q69 無権代理の抗弁と日常家事債務
  Q70 非商行為の取引と抗弁
 第4節 抗弁の主張(援用)方法に関するQ&A
  Q71 抗弁援用の書面性
  Q72 密接関係理論の適用と抗弁の主張方法
  Q73 抗弁援用の訴訟上の効果
第7章 信販関係事件における訴訟手続
 第1節 管轄に関する事項
 第2節 信販関係事件と管轄に関するQ&A
  Q74 管轄の合意と移送
  Q75 購入者の相続人の一部が相続放棄した場合の管轄 
  Q76 支店長の訴訟代理権
 第3節 法律上の障害事由と訴訟手続
 第4節 割賦販売法と訴訟手続に関するQ&A
  Q77 連帯保証人に対する履行催告の効果
  Q78 家族会員の離婚とカードの利用責任
  Q79 立替払契約自体の障害事由と証明責任
  Q80 契約確認電話の録音テープの証拠調べ
  Q81 債務残額を誤って申立てした支払督促手続の確定
  Q82 購入者の死亡と督促手続
  Q83 信販会社と顧客が交わした割賦弁済証書を引用した公正証書の効力
 
事項索引

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