青林書院



最新判例からみる商標法の実務 [2012]


最新判例からみる商標法の実務  [2012]
 
編・著者小林十四雄・小谷 武・足立 勝[編]
判 型A5
ページ数412
税込価格4,320円(本体価格:4,000円)
発行年月2012年12月
ISBN978-4-417-01582-6
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■解説
裁判事例で学ぶ商標法の理念と実務

●2007〜2012年に出された商標法判例の中から33件の主要判例を取り上げ,「商標の識別性」「商標の類似」など8つのテーマに分類・体系化して詳述。

●判例を通して現実の取引社会で果たす商標の機能や現代的問題点を浮き彫りにし,実務的な取組み方や解決策を明らかにする。

●最近の商標事件の判例動向を概観し,また,個々の裁判事例を商標法の指導理念から見直し商標実務への対応を示唆する。


はしがき

本書は、2006(平成18)年8月に刊行した前書『最新判例からみる商標法の実務』の続編として企画刊行されたものである。前書の刊行から6年が経過し、その間、商標に関する判決が、知財高裁のみならず、東京地裁、大阪地裁など下級審でも数多く出されている。ときには判決件数が10件以上にもなる月があり、まさに商標に関わる者の意識が向上した結果、企業社会における商標の重要さが認識されてきたことの証左といえよう。また審決取消訴訟事件の多さをみるに、当事者にとって、承服致しかねる特許庁審決がいかに多いかということも事実であろう。
商標に携わる者としては、本来であれば、これら多数の判決例を丹念に精査し追い続けていかなければならないのであろうが、知財弁護士や企業の知財担当者においてさえ、商標事件に没頭できる者の方がむしろ少ないと思われる。
その点、幸い前書が好評を得たのは、このような多忙な商標実務者の要望に応えることができた証として、編集に関わった者として安堵している次第である。本書も、前書の編集方針を変えることなく、執筆者も前回同様、日々商標実務に研鑽している勉強仲間の実務家たちであり、今回も十分に読者の要望に応えることができたものと自負している。

構成は前書と同じく弁護士末吉亙先生の「最近の商標事件判例の傾向」を第吃瑤箸靴督鷦┐垢襪海箸如読者の総合的な理解の助けとした。次に、第局堯崗ι玄駄灰璽潺福璽襦廚任蓮各論として個々の判決について、弁護士、弁理士、企業担当者というそれぞれの実務家の立場から詳しく検討するとともに、貴重な経験的ノウハウを存分に披露してくれている。本来であれば、執筆者一同が相揃ってすべてのテーマについて議論し、それぞれの立場による商標感の違いを浮き彫りにしたいところである。
これに応えるのが、弁護士小林十四雄先生の第敬堯崗ι庫,了愼獲念から判決を考える」である。小林先生は、商標実務歴実に50年以上に及ぶ大ベテラン先輩弁護士であり、判決研究会においても、常に商標法の法理念の原点からご指導いただき、ともすれば実務に流されがちな我々商標弁理士の目を開かせてくれたことも度々である。その意味で、小林先生の第敬瑤蓮第局瑤痢崗ι玄駄灰璽潺福璽襦廚鮠ι庫,隆靄寨念から見直した貴重な論文となっている。

2006年発刊の前書の元となったのは日本商標協会の判決研究部会の研究の成果である。執筆者の多くはこの判決研究部会のメンバーであり、小林先生にはその中心メンバーとして当初よりご指導いただいている。筆者とは、弁護士、弁理士という立場の相違からたびたび意見が衝突し、互いに議論を楽しんでいる。そして、そこでご教示いただいた、商標弁理士には見えないベテラン弁護士の商標を見る目というものを、是非とも商標実務担当者に広く知ってもらいたいと長年願っていた。それを実現したのが、第敬堯崗ι庫,了愼獲念から判決を考える」である。

前書の第敬瑤任蓮⊂ι犬隆靄榲テーマについて、商標本では珍しい座談会を掲載したが、今回の小林先生の論文もまた、視点を変えた商標本として本書を特徴付ける魅力的な内容となっている。このような形で小林先生の貴重なご意見をいただけたことは嬉しい限りであり、執筆者一同を代表して、日頃のご指導に対する感謝の気持ちを込めて、小林先生に本書を捧げたい。読者には、是非とも前書ともどもご愛読いただき、商標に関する実務的感覚を養っていただければ幸いである。

最後に、6年を経過して再度本書刊行の機会を与えていただいた株式会社青林書院並びに編集にあたって並々ならぬご尽力をいただいた同社編集部の大塚和光氏に、心からお礼申し上げる。
また前書に引き続き本書においても第吃瑤鬚桓紘いただいた上、編集にあたってもご尽力いただいた弁護士末吉亙先生に一同感謝を申し上げる次第である。

平成24年11月
弁理士 小  谷    武
編集者を代表して 


■編者
小林十四雄  弁護士・弁理士 小林・藤堂法律特許事務所
小谷  武  弁理士 不二商標綜合事務所
足立  勝  企業  日本コカ・コーラ株式会社(法務部)
           ニューヨーク州弁護士

■執筆者・執筆分担
末吉  亙  弁護士 潮見坂綜合法律事務所
小谷  武  弁理士 前掲
足立  勝  企業  前掲
西村 雅子  弁理士 特許業務法人西村&宮永商標特許事務所
長谷川綱樹  弁理士 不二商標綜合事務所
永露 祥生  弁理士 不二商標綜合事務所
堤  信夫  企業  久光製薬株式会社(執行役員 法務部長)
岡村 信一  弁理士 小林・藤堂法律特許事務所
伊達  浩  弁理士・企業 ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社
              (法務知的財産部)
西平 幹夫  企業  カゴメ株式会社(法務部)
田島 誠也  企業  株式会社明電舎(知的財産部)
市川 和重  企業  一橋大学大学院博士後期課程
           (元大日本印刷株式会社知的財産本部長)
伊東 美穂  弁理士 不二商標綜合事務所
若山 高一  企業  株式会社角川グループホールディングス
原田 雅章  弁理士 原田特許事務所
牧野 知彦  弁護士 ビンガム・マカッチェン・ムラセ外国法事務弁護士事務所
坂井・三村・相澤法律事務所(外国法共同事業)
大向 尚子  弁護士 西村あさひ法律事務所
山田 朋彦  弁理士 西浦特許事務所
大塚 一貴  弁理士 特許業務法人浅村特許事務所
鳥羽みさを  弁理士 長門国際特許事務所
林 いづみ  弁護士 永代総合法律事務所
後藤 晴男  弁護士・弁理士 特許業務法人浅村特許事務所
島田 俊昭  弁理士 株式会社マークアイ
           (元特許業務法人浅村特許事務所)
小林十四雄  弁護士・弁理士 前掲

■書籍内容
■目  次
第吃堯〆廼瓩両ι源件判例の傾向
  1 はじめに
  2 商標の識別性
  3 判例法による商標権の制限
  4 商品と役務
  5 商標の類否
  6 民事的救済手段
  7 登録要件
  8 その他取り上げる論点

第局堯‐ι玄駄灰璽潺福璽
1.商標としての使用
  1 具体的な態様からみた商標の使用
  2 識別機能からみた商標の使用
  3 ドーナツクッション事件
  4 プレミアム事件
2.商標の識別性
  1 普通名称
    5 招福巻事件
  2 記述的商標
  6 シダモ・イルガッチェフェ事件
  7 喜多方ラーメン事件
  3 立体商標
   8 ヤクルト容器立体商標事件
   9 ゴルチエ・クラシック香水瓶立体商標事件
3.商標の類似
  1 称呼,外観,観念の類似
   10 パグ事件
   11 モンテローザカフェ事件
   12 遠山の金さん事件
  2 取引の実情 その他
   13 スーパーみらべる事件
   14 ワールド事件
   15 シュープ事件
   16 ブッキング.コム事件
  3 出所の混同
   17 ジーンズポケットステッチ図形事件
   18 ガールズウォーカー事件
   19 プーマパロディ商標事件
 4.商品と役務
  1 商品性
   20 東京メトロ事件
  2 商品の類似
   21 ピノプラス事件
  3 指定役務の区分
   22 アリカ上告事件
   23 ゆうメール事件
  4 商品と役務の類似
   24 モンシュシュ事件
 5.商標の登録阻却原因
  1 公序良俗違反
   25 コンマー事件
  2 不正使用
   26 エネマグラ事件
   27 ブライド事件
 6.商標権の維持
   28 ももいちご事件
 7.商標権侵害
   29 チュッパチャプス控訴事件
   30 PIA事件
   31 アイラブネイルズ事件
 8.不正競争
   32 ゴールドグリッター事件
   33 サントリー黒烏龍茶不正競争事件

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