青林書院



実務解説 景品表示法


実務解説 景品表示法
 
編・著者波光 巖・鈴木恭蔵[著]
判 型A5
ページ数384
税込価格4,320円(本体価格:4,000円)
発行年月2012年12月
ISBN978-4-417-01583-3
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■解説
●法律関係者,法務・広告宣伝・マーケティング担当者必携書。
●公取委等で培った経験を生かし,これまでに公表された主要な
 景表法違反事例を基に,法律および関係規制告示の正しい理解
 と実務対応の要点をわかり易く解説する。
●近年トラブルが増しているコンプリートガチャ(コンプガチャ)
 ,ペニーオークション(ペニオク)等にも言及。

はしがき
景品表示法は,企業のマーケティング活動との係わりが多い法律である。
近年の特徴として,次のようなことがいえるのではないかと思われる。
景品類の提供については,景品付販売において提供することができる景品類の価額の最高額等の制限を超えるものはあまり見受けられないが,一般消費者を対象とする商品又は役務の購入者に対する景品類の提供が,値引きとして許容されるものであるか,それとも制限告示により規制の対象となるのかといったような問題が多く提起されている。販売競争が激しくなるに伴って継続的な顧客獲得を目的として,ポイントカードや割引券などの発行が盛んに行われているが,これらに関連して,景品表示法の正しい理解が必要とされている。
 一方,表示については,健康・痩身・環境等への関心の高まりに対応して,これらに関する商品等の販売が活発に行われているが,それらについて行われる表示が,表示どおりの効能・効果を有することが合理的な資料をもって裏付けることができないもの(不実証広告)が多くあり,優良誤認表示として措置命令の対象とされている。最近はさらに,省エネに関する不当表示事件も多く生じている。また,価格についての有利誤認表示は依然として多く発生している。近年,企業のコンプライアンスが強く求められている。企業としては,従業員に対し,法令遵守の「行動指針」を示し,これを実行しなければならない。一般消費者による購買行動は,選挙の投票に例えることができる。一般消費者の企業に対する信頼は,“購買”という行動によって裏付けられる。一旦,不当表示等によって企業が一般消費者の信頼を失った場合には,これを回復することは容易ではない。
 景品表示法は,平成21年9月1日,公正取引委員会から消費者庁に移管され,景品表示法の目的規定(1条)も,「独占禁止法の特例を定めることにより,公正な競争を確保し,もって一般消費者の利益を保護すること」から,「一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより,一般消費者の利益を保護すること」に改正され,景品表示法は,独占禁止法の特例法から消費者保護法へと衣替えした。
しかし,旧法に基づく指定,通知等は,原則として,新法に基づくものとみなされ,また,新たに制定された内閣府令に基づく手続規定も,内容的には従来のものを実質的に変更したものとはなっていない。したがって,景品表示法の解釈及び運用は,従来と大きく変更されることはないものと考えられる。
 本書は,実務に役立つ体系的な解説書とするために,できるだけわかり易く記述したものである。内容的には,景品表示法の歴史に関する部分は最小限度とし,法律・規制告示等の解説に当たっては,事例を紹介することによって理解を深めて頂くことに心掛けた。また,Q&Aを必要によって取り入れた。
これについては,消費者庁のホームページから多く引用している。ただし,同ホームページの記載そのままではなく,わかり易くするために若干書き換えた部分がある。
 本書が,企業のマーケティング担当者が景品表示法について理解を深められるのに少しでも役立つことがあれば,これに超える喜びはない。
 
平成24年11月
波光  巖
鈴木 恭蔵


■著 者
波光  巖:神奈川大学法科大学院非常勤講師・弁護士
鈴木 恭蔵:東海大学法科大学院教授
   
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■書籍内容
目   次
  はしがき
  凡  例
Chapter 1 景品表示法の目的等
第1 景品表示法の目的
第2 景品表示法と独占禁止法との関係
第3 景品表示法の歴史
Chapter 2 過大な景品付販売の規制
第1 過大な景品付販売規制の概要
第2 景品類の定義
1 規 定
2 景品類提供の方法について
3 「顧客を誘引するための手段として」
4 「事業者」
5 「自己の供給する商品又は役務の取引」
6 「取引に付随」
7 「物品,金銭その他の経済上の利益」
8 景品類と認められない経済上の利益
第3 景品類の価額
第4 総付景品の規制
1 総付景品規制の概要
2 景品類提供の態様と取引価額
3 「取引価額」の算定
4 提供が許容される経済上の利益
5 総付景品に関するQ&A
Q1 景品類の価額の算定にショッピングサイトでの販売価格を参考にすること
Q2 過去の高額購入者を招待して来店した者に対する景品類の提供
Q3 フリーペーパーへのクーポン券の印刷
Q4 ポイントカードを値引と景品類の引換えに用いる場合
Q5 店内に飲料の自販機を置いている場合の取引価額
Q6 アンケート調査に対する謝礼として適当か
Q7 次回に他店でも使用できる割引券
Q8 アプリケーション利用に対するポイントサービス
Q9 次回に自店で使用できる割引券
Q10 キャッシュバック
Q11 製造業者と共同しての見本の提供
Q12 キーホルダーに提携レストラン等の割引の機能を持たせる場合
第5 懸賞景品の規制
1 懸賞景品規制の概要
2 懸賞とは
3 景品類提供の態様と取引価額
4 「取引価額」の算定
5 懸賞に係る取引予定総額
6 共同懸賞
7 懸賞景品に関するQ&A
Q1 インターネットの登録者に抽せんにより物品を提供する場合
Q2 抽せんに外れた者に対する粗品の提供
Q3 同時期に行う異なる商品の懸賞
Q4 ダブルチャンスとして行う懸賞
Q5 2回の抽せんの機会を与える懸賞
Q6 懸賞と総付とを同時に行う場合
Q7 製造業者と小売業者が同時期に懸賞を行う場合
Q8 特定の系列のコンビニエンスストアによる共同懸賞は可能か
Q9 ショッピングサイト出店者による共同懸賞は可能か
Q10 共同懸賞と同時期に単独懸賞を実施する場合
第6 特定業種における景品類提供の制限
1 概 要
2 新聞業景品告示
3 雑誌業景品告示
4 不動産業景品告示
5 医療用医薬品業等景品告示
Chapter 3 不当な表示
第1 概  説
第2 表示と表示の主体
1 表 示
2 表示主体
3 不表示
第3 優良誤認表示
1 優良誤認表示
2 不実証広告規制
第4 有利誤認表示
1 概 説
2 価格に関する有利誤認表示
3 二重価格表示に関する有利誤認表示
4 比較表示における有利誤認表示
5 その他の取引条件に係る有利誤認表示
第5 不当な表示の指定
1 趣旨,指定の要件,指定の手続
2 無果汁の清涼飲料水等についての表示
3 商品の原産国に関する不当な表示
4 消費者信用の融資費用に関する不当な表示
5 不動産のおとり広告に関する表示
6 おとり広告に関する表示
7 有料老人ホームに関する不当な表示
第6 表示の適正化
1 ガイドラインの作成による不当表示の明確化
2 比較広告ガイドライン(「比較広告に関する景品表示法上の考え方」)
3 インターネット消費者取引ガイドライン(「インターネット消費者取引
に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項」)
4 焼肉業者における焼肉メニュー表示の適正化
5 葬儀事業者における葬儀費用に係る表示の適正化
Chapter 4 違反行為に対する措置
第1 概  説
第2 消費者庁による執行
1 調 査
2 措 置
第3 都道府県による執行
1 概 説
2 調 査
3 措 置
Chapter 5 公正競争規約制度
第1 公正競争規約制度の趣旨
第2 公正競争規約の特徴
第3 公正競争規約の設定当事者
第4 公正競争規約の内容
1 実体的規定
2 手続的規定
第5 公正競争規約の認定
第6 公正競争規約違反に対する自主規制
第7 公正競争規約認定の効果
1 独占禁止法の適用除外 
2 景品表示法の解釈基準 
第8 公正競争規約認定に対する不服申立て
1 認定及び認定の取消し 
2 不服申立て 
Chapter 6 民事的執行・差止請求及び損害賠償請求
第1 適格消費者団体による差止請求
1 差止請求権を認める趣旨 
2 差止請求権の内容 
3 差止請求の手続 
第2 損害賠償請求
1 概 説 
2 主な違反事例 

巻末資料
事項索引

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