青林書院



破産法大系 〈全3巻〉 第鬼 -破産手続法-


破産法大系  〈全3巻〉  第鬼 -破産手続法-
 
編・著者竹下 守夫・藤田 耕三 編集代表
判 型A5判
ページ数540頁
税込価格5,832円(本体価格:5,400円)
発行年月2014年11月
ISBN978-4-417-01640-3
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■解説
破産法における手続規定と実体規定の重要テーマを分析し、
運用と解釈の指針を示す本格的な実務的・理論的解説書!

─法の骨格を成す重要な事項を網羅的に取り上げ
─法の規律の趣旨・内容を明確に提示し
─実務上及び理論上の問題点に即して
─在るべき法の運用と解釈を深く掘り下げて解き明かす。

第鬼はしがき

 倒産法制の全面的見直しは,平成8年に始まったが,まず再生型倒産手続の
 一般法としての民事再生法が成立して,平成12年4月1日から施行され,
 ついで株式会社を対象として,その再建を図る特別法としての会社更生法が
 見直されて,平成15年4月1日から新会社更生法が施行された。新会社更
 生法の特色は,更生手続の迅速化,手続の合理化そして再建手法の強化とさ
 れている。そうして,これらの再建型倒産手続によって再建を図ることが困
 難な事案について債務者の財産等を適正,公平に清算することを図る清算型
 手続を規定する新破産法が倒産法制の中で基本法の地位を占めるものとして
 ,平成17年1月1日から施行された。これによって,体系的な倒産法の構
 築が一応完成されたことになる。なお,その後,平成18年5月1日施行の
 会社法により,特別清算に関する規定が設けられている。
  新破産法の施行以来,関係する研究者,実務家,立法担当者らによる多く
 の体系書,教科書,注釈書,実務解説書等が刊行され,また,多くの問題点
 に関する判例,実務の運用も蓄積が重ねられつつある。青林書院としても,
 かって注釈書として,「大コンメンタール 破産法」を平成19年11月に
 刊行している。そうして,今般,今までの多くの蓄積を踏まえて,倒産法に
 つき造詣の深い研究者,裁判官,弁護士等の実務家,立法担当者らにより,
 理論と実務の両面から,新法の趣旨,規律内容,その理論上及び実務上の問
 題点,さらにはその解決の指針等を示す解説をしていただくことを企画した
 。本書は,新法の骨格をなす重要な事項を網羅的に取り上げ,新法の規律の
 趣旨,内容を明らかにし,実務上及び理論上の問題点に即して,旧法以来の
 判例,学説及び実務の成果を踏まえつつ,在るべき法の解釈,運用を掘り下
 げて解き明かした本格的な実務的,理論的解説書を目指している。執筆をお
 引き受けいただいた執筆者は,この目的に最もふさわしい方々であると確信
 している。
  本書の刊行は,諸般の事情により,また,予想外の障害もあって,当初の
 予定から大幅に遅れてしまい,執筆者,編集委員各位にご迷惑をおかけした
 。ことに一部の執筆者の方々には,早く原稿を提出していただいたのに編集
 作業が遅れ,校正の時間を十分にとっていただくことができなくなってしま
 った。深くお詫び申し上げる次第である。
  最後に,本書の企画の段階からご協力いただいた編集委員各位に厚く御礼
 申し上げる。また第1巻の事項索引の作成については,信州大学の河崎祐子
 教授にお世話になった。感謝の意を表する。
 

 平成26年11月
 編集代表
 竹下 守夫
 藤田 耕三


第1巻 はしがき
 新しい「破産法」(平成16年法律第17号。以下「新法」という。)は,
 大正11年に制定された旧破産法(大正11年法律第71号。以下「旧法」
 という。)を全面的に見直し,これに代わるものとして新たに制定されたも
 のである。今回の見直しにおいては,債務者の財産の適正かつ公平な清算を
 迅速に進め,債権者・債務者その他の利害関係人の利害及び権利関係を適切
 に調整するとともに,債務者の経済生活の再生の機会の確保を図る観点から
 ,破産実体法の分野のみならず,破産手続法の分野においても,大幅な見直
 し・改正が加えられている。
  本巻では,破産手続法の分野を中心に,新法の骨格を成す重要な20のテ
 ーマを取り上げて,破産法の理論上・実務上の諸問題につき造詣の深い学者
 ・裁判官・立法担当官・弁護士の方々に,新法の規律又は運用における理論
 的又は実務的な問題点や実務上の留意点を中心として,深く掘り下げて,解
 説を施していただいている。
  破産手続に関する法的規律には,上述のとおり,破産手続が開始した場合
 の法律上の効果・実体法上の権利義務関係に生じる変動について定める破産
 実体法の分野と,裁判所における破産手続の手続ルールを定める破産手続法
 の分野とがあるが,旧法では,ドイツ法の影響を受けて,第1編が「実体規
 定」,第2編が「手続規定」と配列されていたところ,新法では,規定の分
 かりやすさを考慮して,手続の流れに沿った構成に改められている。本巻に
 おける各解説の順序・配列についても,新法の規定の配列を参考としつつ,
 手続の流れに沿った形での構成を工夫している。具体的には,次のとおりで
 ある。
  まず,第1章『総論』では,’忙裟度の全体にまたがる事項として,破
 産制度が設けられている目的及び社会的機能について考察する「破産制度の
 目的」と,倒産処理手続全体における破産手続の位置づけを明らかにする「
 他の倒産処理手続との関係」を取りあげたうえで,破産手続全体に係る事
 項として,手続上の公告・送達等をはじめとする「破産手続における情報開
 示」,破産手続の主宰者・担い手に関する「破産手続における裁判所と裁判
 所書記官の役割」,権利関係の必要な公示方法としての「破産と登記・登録
 」について取り上げる。
  そのうえで,第2章以下では,破産手続の流れに沿った形で,『破産手続
 の開始』(第2章)から始まり,破産管財人等について取り扱う『破産手続
 の機関』(第3章),財団の組成・管理について取り扱う『破産財団』(第
 4章),債権の届出・調査・確定とこれに基づく配当について取り扱う『破
 産債権の行使』(第5章)を取り上げたうえで,破産手続の終結・廃止・取
 消し等の手続終了事由について取り扱う『破産手続の終了』(第6章)を取
 り上げる。そして,最後に,第7章『他の手続との関係』として,破産手続
 から更生手続・再生手続等への移行や,更生手続・再生手続等から破産手続
 への移行(牽連破産)について取り扱う「倒産処理手続相互の移行」と,係
 属中の訴訟手続等に対する破産手続の及ぼす影響等について取り扱う「破産
 手続と関連訴訟等との関係」を取り上げている。
  なお,破産法大系では,免責制度や自由財産などの専ら個人破産(消費者
 破産)に関係する項目については,第3巻において取り上げることとされて
 いる関係で,本巻における各解説も,法人破産・個人破産に共通する事項を
 中心に論じたものとなっているので,個人破産に固有の項目・事項について
 は,第3巻を併せて御活用いただきたい。
  本巻における各解説が,読者各位にとって,破産手続法に係る理解をより
 深め,研究・考察や適切な実務運用を発展させていくうえでの一助となれば
 幸いである。
 

 平成26年11月
 第1巻編集委員
 加々美 博久
 花 村 良一


編集代表
竹下 守夫:一橋大学名誉教授,駿河台大学顧問
藤田 耕三:弁護士,元広島高等裁判所長官

第1巻編集委員
加々美 博久:弁護士
花村 良一:司法研修所教官

執筆者
伊藤  眞:早稲田大学大学院法務研究科教授
多比羅 誠:弁護士
林  圭介:大阪高等裁判所判事
三村 義幸:仙台家庭・地方裁判所判事
盪魁/鯢А弁護士
佐村 浩之:和歌山地方・家庭裁判所長
花村 良一:司法研修所教官
島崎 邦彦:司法研修所教官
佐藤 達文:法務省民事局民事第二課長
瀬戸 英雄:弁護士
植村 京子:弁護士
加々美 博久:弁護士
小久保 孝雄:京都地方裁判所長
石井 教文:弁護士
小畑 英一:弁護士
笠井 正俊:京都大学大学院法学研究科教授
上野  保:弁護士
睫據〕宜:弁護士
石田 明彦:福井地方裁判所判事
菅家 忠行:東京高等裁判所判事
石田 憲一:千葉家庭裁判所判事
       
(執筆順。肩書は本書印刷時)
   
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■書籍内容
目  次

第1章 総  論
1 破産制度の目的
機,呂犬瓩法
供仝朕庸忙困繁/庸忙此
掘ー己破産と債権者申立破産 
検’忙瑳蠡崖始原因と否認及び相殺禁止の要件――破産手続による
  債権者平等の実現
后’忙些嵶イ慮と影
此,わりに

2 他の倒産処理手続との関係 
機〆得検更生・特別清算との手続選択
供〇業再生手法としての破産手続の活用 
掘〇篥整理と破産 

3 破産手続における情報開示に関する諸問題  
機,呂犬瓩法
供’忙瑳蠡海砲ける情報開示問題 
掘〆銚⊆圓亮己決定と情報開示 
検’忙瑳蠡崖始決定前の情報管理 
后〆銚届出及び債権調査における情報開示
此ヾ超浄化費用に関する情報 
察“歿Ц△竜’修氾飮砂萢弁護士共同体のコンセンサス 
次,わりに 

4 破産手続における裁判所と裁判所職員の役割  
機,呂犬瓩法
供/掲忙宰〇楾垳紊稜忙沙件の動向 
掘’忙瑳蠡海留人僂鮓‘い垢襪Δ┐嚢洋犬垢戮諸点 
検/掲忙宰_爾砲ける裁判所の役割 
后,わりに 

5 破産と登記・登録  
機)/佑稜忙瑳蠡海亡悗垢訶亠
供仝朕佑稜忙瑳蠡海亡悗垢訶亠
掘(歔棺菠に関する登記の嘱託
検“歿Г療亠
后“鷁歙
此‥佻燭里△觚⇒への準用

第2章 破算手続の開始
6 破産手続開始の申立て 
機/塾てにおける問題点 
供ヾ鼻 ヽ蹇
掘’忙最塾蓮
検/塾権者 
后〆銚⊆埒塾ての留意点 
此’忙瑳蠡拡駘僂藩叔雫
察/塾ての取下げ 

7 破産開始の要件 
機,呂犬瓩
供’忙瑳蠡崖始の原因 
掘ー蠡崖始障碍事由 
検’忙瑳蠡崖始の原因の審理 

8 破産手続開始決定前の保全処分  
機,呂犬瓩
供〆通骸圓虜盪困亡悗垢詈歔棺菠(破28条)
掘‖召亮蠡海涼羯潴仁疆(破24条)
検(餝臈禁止命令(破25条〜28条)について
后(歔幹浜命令 
此,修梁召諒歔棺菠 
察’忙瑳蠡崖始決定前の保全処分に対する不服申立てについて
次〆埜紊

9 破産手続開始の決定の手続及びその効果 
機’忙瑳蠡崖始の決定の手続
供’忙瑳蠡崖始の決定の効力等
掘‘瓜処分 
検ヽ始決定の公告と通知 
后‥亠の嘱託等 
此’忙瑳蠡崖始の効果

10 破産者の義務  
機’忙瑳圓竜遡魁
供’忙佐漂眇佑砲茲訥敢左及び職務執行の確保 
掘’忙瑳圓竜鐔酸限等の制約について

第3章 破産手続の機関
11 破産管財人の地位と職務  
機’忙佐漂眇佑涼楼漫
供’忙佐漂眇佑遼‥地位
掘’忙佐漂眇佑凌μ
検’忙佐漂眇佑亮詑遼‐紊竜遡魁
后’忙佐漂眇佑梁山嫁綵責任 
此(歔幹浜人

12 破産手続の機関及び債権者その他の利害関係人の手続関与
機,呂犬瓩法
供〆銚⊆埆顕顱
掘〆銚⊆坩儖会及び代理委員
検]働組合等の手続関与

第4章 破産財団
13 破産財団の管理(1)  
機,呂犬瓩法
供’忙査眞弔糧楼蓮
掘’忙査眞弔紡阿垢觝盪困亡悗垢訌幣戞
検)/佑量魄に対する損害賠償請求

14 破産財団の管理(2) 
機,呂犬瓩法
供仝⇒の放棄の意義
掘’忙査眞弔らの放棄の基準
検ヾ躙永及び周辺環境への悪影響を与える場合
后’忙査眞弔らの放棄の効果と放棄後の権利関係 

15 担保権消滅許可制度  
機|簡欷⊂談乃可制度の趣旨
供|簡欷⊂談乃可の要件と手続
掘〔瓜再生法・会社更生法・民法に基づく担保権消滅の各制度との
  対比 
検‐事留置権の消滅請求 


第5章 破産債権の行使
16 債権の届出・調査・確定 
機’忙査銚△瞭禄
供〆銚調査の手続 
掘〆銚確定の手続 

17 配  当  
機,呂犬瓩法
供〆埜綰枦 
掘ヾ憤彷枦
検‘碓嫻枦 
后|羇崘枦 
察〔こ猟蟶銚◆ぞ魴鑄婪銚◆な冥権付債権,少額配当等の扱い 


第6章 破産手続の終了
18 破産手続の終了  
機’忙瑳蠡海僚了 
供ヽ峠了原因について
掘’忙瑳蠡海僚了に際して生じる諸問題 

第7章 他の手続との関係
19 倒産処理手続相互の移行 
機,呂犬瓩
供,錣国における「移行」の制度の沿革 
掘 岼楾圈廚僚類型 
検,爐垢咾砲えて 

20 破産手続と関連訴訟等との関係 
機〔瓜訴訟手続との関係
供〔瓜執行手続・民事保全手続との関係
掘‖敘悉菠手続との関係

事項索引/判例索引 

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