青林書院



公判前整理手続の実務


公判前整理手続の実務
 
直ちに実務に役立つ一冊。
編・著者庭山英雄・宮大輔・寺裕史 編著
判 型A5判
ページ数302頁
税込価格3,240円(本体価格:3,000円)
発行年月2015年01月
ISBN978-4-417-01645-8
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■解説
公判前整理手続や期日間整理手続を担当する弁護人必携!
実務のポイントを,執筆者の経験を交え幅広く解説!
〔証拠開示リスト・各種書式も収録〕


はしがき
公判前整理手続は,平成16年の刑事訴訟法改正で新たに設けられた制度であり,
平成17年11月に施行され,施行より9年以上が経った。
公判前整理手続については,公判を担当する裁判官が公判前整理手続も担当して
いて予断排除の原則に反するとか、公判が儀式化するなどの批判もあり,批判的
な視点も入れながらみていく必要があるが,証拠開示等弁護人や被告人にとって
便利な側面もあり,公判前整理手続を積極的に活用していく必要があろう。
証拠開示については,制度当初は,検察官も証拠開示に消極的であったようであ
るが,最近では,共犯者や被告人等の供述調書は類型証拠開示請求をするまでも
なく任意開示することが多いし,類型証拠に該当するか微妙なケースで類型証拠
開示請求をした場合,類型証拠に該当しないとしながらも任意開示に応じること
が多い。そのこともあってか,公判前整理手続に関する裁判例は制度当初と比べ
ると極端に減少しているが,法律の規定をよく認識した上で証拠開示請求をすべ
きである。
本書籍の執筆を終えた平成26年7月に,法制審議会新時代の刑事司法制度特別部
会が「新たな刑事司法制度の構築についての調査審議の結果【案】」を取りまと
め,平成26年9月18日に法制審議会総会は同案を法務大臣に答申することを可決
した。同案の中で公判前整理手続に関するところは,仝判前整理手続や期日間
整理手続請求権の付与,⊂攀鬚琉賤表の交付制度の導入,N犒疹攀魍示の対
象拡大の3点である。本書籍の該当部分に加筆しておいたが,立法化された場合
は,ぜひ活用されたい。
もっとも,証拠開示の対象はまだ広いとは言えない。刑訴法316条の15第1項6号
に該当しないとする裁判例が複数あるいわゆる聞き取り捜査報告書については,
上記特別部会では検討されたものの結局同案に盛り込まれていない。最近は任意
開示される証拠が増えているとはいえ、その他の証拠も含め,今後も類型証拠開
示の対象となる証拠の範囲がさらに拡大されるべきである。
本書籍は,執筆者の経験も交え公判前整理手続や期日間整理手続を担当する弁護
人に役立つ内容を幅広く盛り込んだつもりである。少しでも多くの公判前整理手
続等を経験する弁護人に役立つ本となることを願いたい。


2014年12月
宮 大輔



■書籍内容
編著者
庭 山 英 雄(弁護士・元専修大学教授)
宮  大 輔(弁護士)
寺  裕 史(弁護士)

執筆者・執筆分担
庭 山 英 雄(上 掲)  
宮  大 輔(上 掲)  
大 辻 寛 人(弁護士)  
榊 原 一 久(弁護士)  
寺  裕 史(上 掲)  
小 柴 一 真(弁護士)  
(執筆順)




目 次

序 章 国民の良識を反映させるために

第1節 公判前整理手続の功罪
機〆枷衆制度3年の回顧
供〆嚢盧枷十蠅猟敢
掘‐攀魍示に関する近時の最高裁判例
検仝判前整理手続の意義
后仝判前整理手続の課題
此(杆鄂佑ら公判前手続に付することを求める事件
察仝判前整理手続実施申出書(書式)
第2節 2つの整理手続

第1章 ストーリーによる公判前整理手続事件(仮定事例)

第1節 共犯の強盗致傷事件の自白事件
機仝判前整理手続までの経緯
供仝判前整理手続
掘仝判前整理手続終了後の証拠調べ請求
第2節 覚せい剤譲渡事件の否認事件
機〇案の概要
供〇案経過

第2章 公判前整理手続の決定,方法及び対応

第1節 公判前整理手続が行われる場合とは
機)[Г竜定
供“鷓枷衆裁判対象事件で公判前整理手続を求めるべき場合とは
掘|躇嫖
第2節 公判前整理手続の決定
第3節 非裁判員裁判対象事件において,公判前整理手続に付すよう
    求めたのに付されなかった場合
第4節 公判前整理手続の方法
第5節 必要的弁護

第3章 公判前整理手続期日の指定や被告人の出頭等

第1節 公判前整理手続期日の指定
第2節 公判前整理手続期日の変更
第3節 検察官又は弁護人に対する出頭命令
第4節 被告人の出頭
機仝⇒としての出頭
供〆枷十蠅らの求めに基づく出頭
掘“鏐霓佑僚估の是非
第5節 黙秘権の告知

第4章 公判前整理手続に付する決定後の対応

第1節 公判前整理手続において行う事項
第2節 訴因・罰条の明確化(1号)について
第3節 訴因・罰条の追加・撤回・変更の許可(2号)
第4節 証拠の採否の決定(7号)について
第5節 鑑定について
機ヾ嫩蠎蠡骸損楫萃
供.ぅ鵐董璽鑑定
掘.ンファレンス
第6節 公判期日の指定(12号)について
第7節 決定の告知等
第8節 公判前整理手続に付された初期の段階の対応について
機〇期
供‘睛撞擇啾弍方法について

第5章 検察官による証明予定事実記載書面,証拠調べ請求,請求証拠
    の開示に対する対応

第1節 証明予定事実記載書面に対する弁護人の対応
機仝〇ヾ韻両斂斥縦蟷実記載書面の提出
供ゝ畆疚
掘〕昌記載等がある場合について
第2節 証拠調べ請求及び検察官請求証拠の開示に対する対応
機‐攀鯆瓦拈禅
供仝〇ヾ雲禅畩攀鬚粒示
掘‐攷諭Υ嫩蠖妖について
検)\審議会の答申(証拠の一覧表の交付制度の導入)

第6章 公判前整理手続に付された場合の保釈請求

第1節 保釈請求の必要性
第2節 裁判員裁判事件の傾向
第3節 保釈が認められやすい公判前整理手続の段階について
第4節 保釈が認められる要素
機“歿Щ件
供“鏗下
掘ゞθ伴
検〔楫蘯

第7章 類型証拠開示
第1節 類型証拠開示制度の意義・目的
機仝〇ヾ雲禅畩攀魄奮阿両攀鬚亡悗垢詁鹵覆両攀魍示制度
供[犒疹攀魍示の意義
掘[犒疹攀魍示請求を行う時期
第2節 類型証拠開示の要件その1──要件の概要
機〃沙訴訟法316条の15第1項各号の要件
供‐攀魍示の対象となる証拠
第3節 類型証拠開示の要件その2──各類型について
機[犒審催性について
供ヽ椴犒燭罰示対象類型とした趣旨
掘ヽ椴犒燭砲弔い
検[犒疹攀魍示の要件その2──重要性及び相当性
第4節 類型証拠開示の手続
機“鏐霓預Δら明らかにすべき事項
供‐攀鬚領犒慎擇啌示の請求に係る証拠を識別するに足りる事項
  (刑訴316条の15第2項1号)
掘ヽ示が必要である理由(刑訴316条の15第2項2号)

第8章 類型証拠開示請求に対する検察官の対応

第1節 検察官の応答義務と開示の方法
第2節 開示の時期・方法の指定
第3節 開示についての検察官の回答に対する弁護人の対応
機 岾示する」との回答に対する弁護人の対応
供 岾催する証拠は存在しない」との回答に対する弁護人の対応
掘 岾示要件を満たさないので開示しない」との回答に対する
  弁護人の対応
検仝〇ヾ韻類型証拠に該当すると考えられる証拠について,類型証拠
  開示請求を待たずに「任意開示」した場合
后‐攀魍示請求をめぐる検察官との間の書面を裁判所にも送付するか否か

第9章 検察官請求証拠に対する意見明示

第1節 検察官請求証拠に対する意見明示の意義
第2節 意見明示の時期
第3節 意見の内容
機^娶の内容
供^娶明示にあたっての視点(特に同意・不同意について)
掘ゞ饌療な証拠の検討
検ゝ録の差入れにあたっての注意点

第10章 弁護人の予定主張明示

第1節 予定主張明示の意義
機ゝ定
供^婬
掘(杆鄂佑砲箸辰討陵縦蠎臘ヌ声┐琉婬
検〃法38条1項との関係(判例)
第2節 予定主張明示の時期
第3節 明示する予定主張の内容
機ゝ定
供‐斂斥縦蟷実
掘‐斂斥縦蟷実以外の事実上の主張
検)[Ь紊亮臘
第4節 明示の方法
機―駝未砲茲襪戮か
供〔声┐猟度
掘〕獣如κ亳の排除
第5節 期限の定め

第11章 弁護人からの証拠調べ請求と証拠の収集

第1節 公判前整理手続における証拠調べ請求
機〜輜
供‐攀鯆瓦拈禅瓩了期
掘‐攀鮴限
検‐攀鬚慮形
第2節 被告人側の証拠収集
機‐攀魍示
供(杆鄂佑両攀鮗集手段

第12章 弁護人の請求証拠等の開示

第1節 趣旨
第2節 証言予定要旨記載書面の提出時期及び提出先
第3節 証言予定要旨記載書面を作成する場面
第4節 証言予定要旨記載書面の記載の程度

第13章 主張関連証拠開示請求

第1節 条文の趣旨
第2節 開示の対象
第3節 開示請求の時期
第4節 開示要件
機〃措暗要件──被告人側からの開示請求
供ー村租要件──開示の相当性
第5節 裁定例
機々猟衫
供“歡衫
第6節 開示請求例
機ー萃瓦戰瓮
供ゞθ伴圓了駑
掘_甬遒了件での被告人の供述内容等
第7節 開示の時期・方法の指定等
機ー饂
供ゞ饌領
第8節 捜査段階で作成される証拠(参考文献)

第14章 類型証拠不開示・主張関連証拠不開示に対する裁定の申立て,
  証拠開示裁定,即時抗告

第1節 裁定請求
機‐鯤犬亮饂
供〕弖錙複厩)
掘〆枋蠎蠡魁複温)
検‖┿抗告(3項)
第2節 証拠又は一覧表の提示
機‐鯤犬亮饂
供‘睛

第15章 主張立証の追加・変更

第1節 検察官による証明予定事実の追加・変更(刑訴316条の21)
機‐鯤犬亮饂
供‘睛
第2節 予定主張の追加・変更(刑訴316条の22)
機‐鯤犬亮饂
供‘睛
第3節 公判前整理手続終了後の主張制限について

第16章 公判前整理手続における証拠調べ請求の制限

第1節 規定が設けられた趣旨
第2節 証拠調べ請求が制限されることとなる時期
第3節 整理手続終了後の新たな主張について
機\依手続終了後に新たな主張を行うことができるか
供\依手続終了後に新たな主張を行う場合の留意点
第4節 同意の撤回
第5節 検察官から新たな証拠調べ請求がなされた場合の対応
第6節 「やむを得ない事由」の意義
第7節 整理手続終了後に新たな証拠調べ請求をする場合の手続
機\禅瓩了期
供\禅瓩諒法
第8節 裁判例

第17章 公判前整理手続終了から第1回公判期日まで

第1節 争点と証拠整理結果の確認
機ヽ稜Г気譴觧項等
供…棺颪悗竜載
第2節 公判前及び期日間整理手続の結果顕出
第3節 冒頭陳述
機仝判前整理手続と冒頭陳述
供)粗陳述の必要性
掘)粗陳述における留意事項
検)粗陳述において述べるべき内容
第4節 裁判員裁判対象事件の場合
機ヽ詰
供)[С鞠阿寮睫席法について
掘〆枷衆に対する質問票について
検“鏐霓佑涼綺属銘崚について
后〕ダ菲議粟覆砲弔い
此.僖錙璽櫂ぅ鵐函書画カメラ等の使用について
察‐攀鯆瓦戮了間等の調整について
次)粗陳述・弁論要旨の要約書面について

第18章 期日間整理手続

第1節 規定の趣旨
第2節 手続の内容
第3節 「審理の経過にかんがみ必要と認めるとき」
第4節 弁護人としての対応
機‐攀魍示機能の活用について
供ー蠡海防佞気譴晋紊梁弍
第5節 控訴審段階における期日間整理手続の利用について
第6節 裁判例

第19章 自白事件の特徴

第1節 はじめに
第2節 証拠調べ請求の制限(刑訴316条の32)との関係
機ー談に関する証拠について
供‐霈証人について
第3節 証拠開示について

第20章 責任能力を争う事件における,公判前整理手続での活動

第1節 手続
機―論
供‐攀鬚亮集
掘〕縦蠎臘イ砲ける注意
検ヾ嫩蠕禅
后,い錣罎襦屮ンファレンス」について
此ヾ嫩蠖佑使用するパワーポイント等のチェック
第2節 ストーリー
機―論
供〇案
掘仝判前整理手続での活動
検ヾ嫩蠅婆槁犬箸靴新覯未得られなかった場合の対応

第21章 裁判員裁判で区分審理が行われる場合について

第1節 区分審理決定
機仝饗
供[祿
掘/獲の順序に関する決定
検仝判前整理手続等における決定
第2節 部分判決及び併合事件審判
機”分判決
供(珊膸件審判

第22章 裁判員選任手続について

第1節 はじめに
第2節 裁判員候補者の呼出し
第3節 裁判員候補者に関する情報の開示
機〆枷衆候補者名簿の開示
供ー遡簓爾粒示
第4節 裁判員候補者への質問
第5節 不選任の請求について
機 嵳由つき不選任」請求
供 嵳由を示さない不選任」請求
第6節 その他

資料集

■資料1 証拠開示リスト
■資料2 書式・公判前整理手続実施を申し出る意見書
■資料3 書式・期日間整理手続実施を申し立てる意見書
■資料4 書式・類型証拠開示請求書
■資料5 書式・求釈明申立書(公訴事実)
■資料6 書式・証拠意見書
■資料7 書式・予定主張記載書面(自白)
■資料8 書式・予定主張記載書面(強盗強姦,否認)
■資料9 書式・予定主張記載書面(薬物譲渡,否認)
■資料10 書式・証拠調請求書
■資料11 書式・鑑定請求書(責任能力)
■資料12 書式・鑑定請求書(DNA)
■資料13 書式・主張関連証拠開示請求書
■資料14 書式・求釈明書
■資料15 書式・証拠開示命令請求書(裁定請求書)
■資料16 書式・即時抗告申立書
■資料17 書式・特別抗告申立書
■資料18 書式・公判記録取寄請求書
■資料19 書式・証言要旨記載書
■資料20 書式・尋問事項書


事項索引/判例索引

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