青林書院



相続・遺言判例ハンドブック


相続・遺言判例ハンドブック
 
編・著者仲 隆・浦岡由美子 [編]
判 型A5判
ページ数388頁
税込価格4,536円(本体価格:4,200円)
発行年月2016年02月
ISBN978-4-417-01676-2
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■解説
第一線の実務家目線で最新の判例・裁判例を厳選・解説!

相続事件に携わる法律専門家として依頼者をリードするために基本的かつ重要な60の判例・裁判例を主要な論点毎に収録。
事案をわかりやすく紹介した上で,実務の要点を解説。


編集者
仲  隆 (弁護士:東京不二法律事務所)
浦岡由美子(弁護士:ふなぼり駅前法律事務所)
  
執筆者(執筆順)
池田 大介(弁護士:池田・高井法律事務所)
面川 典子(弁護士:わかば法律事務所)
岩井 婦妃(弁護士:かえで通り法律事務所)
佐々木好一(弁護士:田中・石原・佐々木法律事務所)
小林 智子(弁護士:かえで通り法律事務所)
仲  隆 (弁護士:東京不二法律事務所)
関口 慶太(弁護士:関口・梶法律事務所)
瀬川 千鶴(弁護士:青南法律事務所)
大植 幸平(弁護士:鈴木武志法律事務所)
市川 静代(弁護士:吉原特許法律事務所)
出口 裕規(弁護士:ユウキ法律事務所)
大原 良明(弁護士:東京みらい法律事務所)
吉川 佳子(弁護士:宇多法律事務所)
大八木葉子(弁護士:城北法律事務所)
岡田 侑子(弁護士:貞友義典法律事務所)
小松 雅彦(弁護士:多摩オアシス法律事務所)
盒供々一(弁護士:東京不二法律事務所)
長濱 晶子(弁護士:長濱・水野・井上法律事務所)
小西 麻美(弁護士:小西法律事務所)
南部 朋子(弁護士:弁護士法人リバーシティ法律事務所)
日原聡一郎(弁護士:弁護士法人ベリーベスト法律事務所)
川口 幸作(弁護士:弁護士法人北村・加藤・佐野法律事務所)
生方 麻理(弁護士:弁護士法人Bridge Rootsブリッジルーツ東京事務所)
佐藤 正章(弁護士:芝綜合法律事務所)
宮田 百枝(弁護士:しいの木法律事務所)
三ツ村英一(弁護士:青南法律事務所)
村松聡一郎(弁護士:扶桑第一法律事務所)


はしがき
相続事件の紛争解決の手段としては,遺産分割をはじめとして多くの場合に調停前置主義が適用される。調停前置主義は,家庭に関する事件については,家庭・親族生活の平和を維持することを目標とし,家庭裁判所のもとで柔軟な解決を図るべきであるという見地から採用されている制度である。
そして,事件を依頼された法律実務家の立場からみても,相続事件においては,離婚事件などと同様,当事者の感情の対立を解消することが重要な業務であることが少なくないし,相続法に関する理論的な問題が生じない事案も多々存するであろう。
しかし,少しイレギュラーな事案に遭遇すると,途端に自らの思考では解決できない事態に陥ることが多い。つまり,相続法は難解であると言われる。それは家族法の1つになぞられながら財産法が交錯し,むしろ財産法の応用編となるからである。
相続法を難しくしているのは次の2点にあろうかと思う。
1つは,遺産共有の性質である。これについて最高裁は物権法上の共有であると明言する。さりとて,遺産たる不動産について共有物分割請求をすることは認めない。調停制度が現に存するからである。しかし,各共同相続人は,不動産の共有持分権を第三者に譲渡することができる。その第三者と他の共同相続人との共有関係の解消方法は共有物分割である。これに対し遺産全体に対する共有持分(相続分)を第三者に譲渡した場合は当該第三者は相続人の地位を取得するのである。一方,銀行預金などの可分債権は被相続人死亡と同時に各共同相続人に法定相続分に応じて当然承継される,したがって遺産分割の対象とはならないというのが最高裁の終始一貫した態度である。このことから,預貯金しか遺産がない場合には原則として調停申立ても認められないことになる。このように遺産共有の性質論は簡単に論ずることができない。
いま1つは,相続させる遺言である。平成3年4月19日の最高裁判決以降,完全に定着した遺言事項である。特定の相続人に特定の遺産を相続させる旨の遺言があるとき,それは遺産分割の方法を指定したものであるが,原則として,当該相続人は遺産分割手続を経ずして,当然に当該遺産を取得するというのである。遺贈については遺産分割を経ずして当然に受遺者が権利を取得する。しかし,相続させる遺言は,遺贈ではない,遺産分割の方法の指定である,と言いつつも結論が同じになっている。このことが様々な場面に影響を与え,いまもって解決されていない理論上の問題が存する。
さて,法律実務家としては,かように相続法が難解であることを十分に認識しておくことが大切であろう。相続事件は,家庭裁判所における調停手続によって解決されることが多いので,判例の蓄積は十分でないように思われるが,それゆえに基本的かつ重要な判例を習得していないと依頼者を誤った方向に導きかねない。
そこで,本書は,最高裁判決を中心に相続・遺言に関する60件の判例を厳選し,事案を判りやすく紹介し,ポイントの解説を付したものである。本書が相続事件に携わる法律専門家の良きアドバイザーとなることを切に願う次第である。
  
 平成28年(2016年)1月
 編集者一同 





   
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■書籍内容
目 次
  
第1章 相続人の確定
  
第2章 相続の対象
 第1 保険金請求権
 第2 死亡退職金請求権

第3章 相続と登記
 第1 登記手続請求権の可否
 第2 対抗問題
  
第4章 相続分の確定
 第1 法定相続分
 第2 特別受益
 第3 寄与分
 第4 相続分の譲渡
 第5 共有持分権の譲渡
 第6 内縁配偶者の権利

第5章 遺産分割手続
 第1 遺産分割協議
 第2 遺産分割の対象財産性
 第3 遺産からの収益
 第4 遺産の代償財産
 第5 遺産分割の方法

第6章 遺   言
 第1 遺言の解釈
 第2 遺言書の真否
 第3 遺言書の方式の瑕疵
 第4 遺言能力
 第5 公序良俗違反
 第6 遺贈の効力
 第7 相続させる遺言
 第8 遺言の撤回

第7章 遺 留 分
 第1 遺留分減殺請求権の性質
 第2 遺留分減殺請求の対象財産
 第3 遺留分侵害額の算定
 第4 遺留分減殺請求の順序・割合
 第5 価額弁償
 第6 遺留分減殺請求権の消滅時効
   
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