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不正競争の法律相談


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不正競争の法律相談
 
編・著者小野昌延・山上和則・松村信夫編
判 型A5判
ページ数472頁
税込価格5,616円(本体価格:5,200円)
発行年月2016年04月
ISBN978-4-417-01682-3
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■解説
「表示」「形態」「営業秘密」に関わる問題は今や不正競争防止法を抜きにし
ては語れない。
現実の「不正競争」を読み解くための確かな指針。
総勢70名を超える専門家が全100問の重要問題に答える。


はしがき

不正競争法は,現代社会でいろいろな側面を持っている。それは,現代法体系
の根本法の一つにすらなっている。従来の不法行為法は,生産中心の法体系よ
り,流通・消費をも重視する法体系に変化してきた。かかる理論的な面でなく
,実務的な面,「経営者の実務処理」の側面からみても,はたまた,各人の「
個人生活」の側面からみても,経営や個人生活そのものが,大きく変革してき
た。実務の処理の各側面において,不正競争に関連した問題についての回答が,
現代生活において,重要となってきた。しかるに,従来の法体系書では,その
回答は,不十分なままである。
現実の「経営」においても,企業間競争は変化しており,解決すべき多くの問
題が生じている。世界的なハーモナイゼーションの潮流において,新しい競争
上の問題が生じている。また,情報の重要性の増加・IT化の速い進みとともに
,従来想像もできなかった新しい法律的問題が現れている。これらの問題は,
従来の法律書において,あまり解説されなかった問題であり,しかも経営者は,
その回答に迫られている。
「個人生活」においても,新しい問題が生じている。従来の不法行為法の問題
を超えた,「消費者法」という問題である。「消費者庁」の主管する「消費者
行政」は,かつては,なんと通商産業省の日用品課が,その業務の一部として
所管するところにすぎなかった。消費者行政は,「課」から「庁」にまで発展
してきている。
かつて不正競争防止法の概説書もなかった時代から,具体的事例の競業関係判
例も,次々と現れる時代となった。理論的にも,広く「表示法」と捉え得る。
今日,この「相談シリーズ」は,判決例をも盛り込む内容となって,内容も豊
富になって,他の「相談シリーズ」と均衡のとれない浩瀚なものになった。内
容は当然,商品表示や原産地の虚偽表示・ノウハウ問題などを対象とした,不
正競争防止法を中心とする法律問題のみならず,より広範な領域の多くの問題
を対象としなければならない。勿論それは,営業秘密の民事的保護のみならず
刑事的保護をも含み,商品形態の保護,技術的制限手段やドメインネームの保
護,外国公務員への贈賄禁止まで含む,広い分野の不正競争問題,のみならず
,それを超えた問題,例えば,オリンピックの国際的エンブレム問題,あるい
は,消費者行政関連問題も含む多方面の問題である。したがって,多くの人々
の執筆協力を得る必要がある。
今後,この分野は,これまで以上に重要になってくる。必要なすべての問題を
一冊の「相談シリーズ」に収録すると,他と均衡がとれないし,不便もある。
そこで,2分冊にすることにした。しかし内容は,この種の書物としては,現
在では最も充実したものになった。
この分野の具体的問題には,現在進化しつつある問題も多い。このような問題
は,問題自体の解説や,問題の提起すら重要であり,そこで,執筆者の意見を
尊重し,編者の意見で統一するようなことはしていない。共編者の山上和則先
生・松村信夫先生には,このような難しい本書の調整に,格段の編集的努力を
してもらった。ここまで仕上げていただいた本書は,両編集者の手になるとい
ってよい。
また,いつもながら,青林書院の逸見慎一社長・編集部宮根茂樹氏には無理な
願いを聴いていただいた。その他,編集にあたっていただいた方々には格段の
協力をいただいた。忙しいなか,執筆願った方々に厚く感謝申し上げる次第で
ある。

 平成28年3月吉日
 編集代表 小野 昌延


編集者・執筆者一覧

編 集 者
小野 昌延(弁護士・法学博士)
山上 和則(弁護士)
松村 信夫(弁護士・弁理士)

執 筆 者(執筆順)
茶園 成樹(大阪大学大学院高等司法研究科教授)
墳 隆之(弁護士)
伊原 友己(弁護士・弁理士)
松下 達也(特許庁普及支援課長)
道垣内正人(早稲田大学教授・弁護士)
城山 康文(弁護士)
島村 和行(弁護士)
大場 正成(弁護士)
中島 敏(弁護士・弁理士)
坂本 優(弁護士)
島田 康男(弁護士)
盒 譲二(弁護士)
大向 尚子(弁護士・ニューヨーク州弁護士)
牛木 理一(弁理士)
三原 研自(弁護士・弁理士)
村林 楼譟癖杆郢痢
井上 裕史(弁護士)
峯 唯夫(弁理士)
室谷 和彦(弁護士)
谷口 由記(弁護士・弁理士)
青木 博通(弁理士)
末吉 亙(弁護士)
光石 俊郎(弁護士・弁理士)
小林十四雄(弁護士・弁理士)
重冨 貴光(弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士)
加藤 幸江(弁護士)
安江 邦治(弁護士)
三山 峻司(弁護士・弁理士)
小原 正敏(弁護士)
井上由里子(一橋大学国際企業戦略研究科教授)
雨宮沙耶花(弁護士)
平野 惠稔(弁護士・ニューヨーク州弁護士)
熊倉 禎男(弁護士)
橘 郁文(弁護士・弁理士)
栗原 良扶(弁護士)
岩坪 哲(弁護士・弁理士)
小西 敏雄(弁護士)
小谷 悦司(弁理士)
伊藤 真(弁護士・弁理士)
松村 信夫(上 掲)
松尾 和子(弁護士)
藤川 義人(弁護士・弁理士)
山根 崇邦(同志社大学法学部准教授)
野中 啓孝(弁護士)
土田 道夫(同志社大学法学部・法学研究科教授)
   
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不正競争の法律相談
編・著者:小野昌延・山上和則・松村信夫編
発行年月:2016年04月
税込価格:5,616
在庫:有り



■書籍内容
第1章 総 論
Q1不正競争防止法の概念
Q2不正競争防止法の地位
Q3外国の不正競業の法制
Q4外国企業の保護と「外国周知」
Q5不正競争防止法違反物品の水際規制
Q6不正競争をめぐる国際民事訴訟事件の国際裁判管轄と準拠法

第2章 各種の不正競争行為
第1節 周知表示混同惹起行為(2条1項1号)
Q7商品主体混同行為と営業主体混同行為の内容
Q8「他人」と「人の業務」の意義
Q9技術的機能に由来する商品形態と出所識別のための商品等表示
Q10シリーズ商品の保護と形態保護における「特別顕著性」要件
Q11容器・包装の商品表示性
Q12書体の保護
Q13品番,伝票式会計伝票の保護
Q14ゲーム機の画面の表示の保護
Q15トレードドレス,店舗の外観・内装・陳列方法の保護
Q16キャラクター商品の保護
Q17色彩の保護
Q18スローガン,モットー(標語)の保護
Q19周知性と地域的範囲
Q20周知性の基準となる「需要者の範囲」
Q21周知性獲得の期間
Q22周知性の判断時期
Q23周知性の立証
Q24第三者の使用による周知性
Q25虚偽の宣伝による周知性
Q26周知性の承継
Q27類似の要件と混同の要件の関係
Q28営業等表示の類似判断基準
Q29商品表示の類似判断基準
Q30混同認定の考慮事項
Q31外国での混同
Q32「混同のおそれ」の立証とアンケート調査

第2節 著名表示冒用行為(2条1項2号)
Q33著名表示冒用行為と混同惹起行為の異同
Q34著名の地域性と立証の程度
Q35著名なウイーク・マークの保護
Q36著名商標の汚染

第3節 商品形態模倣行為(2条1項3号)
Q37デッド・コピーへの対応策
Q38不正競争防止法2条1項3号の請求主体
Q39「形態」の意義
Q40「模倣」の意義
Q41「超小型商品」や「商品の内部形態」の保護
Q42商品の一部やセット商品の形態保護
Q43不正競争防止法2条1項3号の保護期間

第4節 営業秘密に係る不正行為(2条1項4号〜10号・6項)
Q44営業秘密の意義と要件
Q45「営業秘密」の管理方法
Q46営業秘密不正行為の類型
Q47不正競争防止法2条1項7号の「その営業秘密を示された場合」
Q48産業スパイによる「営業秘密」の海外流出
Q49リバースエンジニアリングと営業秘密
Q50就業規則・労働協約による「営業秘密」の保護
Q51退職後の秘密保持特約・競業避止特約
Q52退職後の競業避止義務と労働契約上の債務不履行・不法行為

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