青林書院



労災保険・民事損害賠償 判例ハンドブック


労災保険・民事損害賠償 判例ハンドブック
 
編・著者太田 恒久・石井 妙子 編
判 型A5判
ページ数354頁
税込価格4,428円(本体価格:4,100円)
発行年月2017年07月
ISBN978-4-417-01713-4
在庫有り
  
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■解説
◆紛争を予防し拡大を防ぐには? 安全配慮義務の具体的内容とは? 
 上司から部下への適切な指導とは?
◆52の最新重要判例を厳選! 
◆パワハラ・受動喫煙・災害への対応・損害額の算定当等


はしがき
 2017年(平成29年)は私どもの法律事務所の創設25周年である。
四半世紀を何とか無事に迎えることができそうだったので,所内
だけで何かしら行事的なことを催そうかと漠然と考えていた時に,
青林書院から本書の執筆依頼を頂いた。書籍の執筆であれば,日
頃実務処理に追われている我々の勉強にもなるし,周年行事の意
味合いを込めた記念にもなるしということで,物怪の幸いとばか
りにお受けした次第である。
 本書は,労災保険給付に関する判例・裁判例と民事損害賠償請
求訴訟に関するものとに大きく分けられるが,なるべく多岐にわ
たる論点に触れられるように判例・裁判例を取り上げたつもりで
ある。そのなかで弁護士がそれぞれ執筆したい分野を取り上げ,
各自の原稿を事務所内での議論を経てさらに加筆補正して書き上
げたものである。しかし,基本的には各弁護士の責任のもとでま
とめたものであるので,私どもの法律事務所としての統一的な見
解でないことはいうまでもない。
 労災保険の章(第1章)では,労働者災害補償保険法上の「支
給要件」を先ず検討し,さらに広く「業務起因性」についての判
例・裁判例について解説した。民事損害賠償請求訴訟の章(第2
章)では,労働契約関係における安全配慮義務を取り上げ,予見
可能性(結果回避義務),相当因果関係,損害論と整理した。
なお,2017年5月に可決成立した新民法による条項も必要のある
範囲で引用した。
 最後で恐縮であるが,本書の上梓にあたっては,青林書院編集
部の加藤朋子さんのほか,校閲にあたった多くの方に助けられた
ことに心から感謝申し上げる次第である。
  
 2017年6月
 編集者 太田 恒久
 同   石井 妙子


編集者・執筆者

【編集者・執筆者】
太田 恒久:弁護士(太田・石井法律事務所)
石井 妙子:弁護士(太田・石井法律事務所)
  
【執筆者】
深野 和男:弁護士
川端 小織:弁護士
伊藤 隆史:弁護士
西濱 康行:弁護士
石井 拓士:弁護士

❖太田・石井法律事務所❖
1992年(平成4年)3月開設。
主に使用者側の立場から労働事件に取り組んでおり,所属弁護士は全員経営法曹会議の会員である。
〒102−0082
東京都千代田区一番町13番地ラウンドクロス一番町6階
電話:03−5276−0080
   
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■書籍内容
目 次
  
第1章 労災保険
  
第1 支給要件
1 労働者災害補償保険法上の労働者性
――旭紙業・横浜南労基署長事件
最一小判平成8年11月28日(平成7年(行ツ)第65号)最高裁判所裁判集民事180号857頁
2 労働者災害補償保険法上の治癒
――新宿労基署長(三和銀行)事件
東京高判平成5年12月21日(平成3年(行コ)第3号,同第2号)労働関係民事裁判例集44巻6号835頁
3 労災保険の特別加入制度における業務の範囲
――国・三好労基署長事件
高松地判平成23年1月31日(平成18年(行ウ)第12号)労働判例1028号67頁
4 労災保険給付の消滅時効
――国・神戸東労基署長事件
大阪高判平成26年9月25日(平成25年(行コ)第141号)LEX/DB25504829

第2 業務起因性
5 業務の過重性(心身的負荷の強度)の判断基準
――国・八王子労基署長(京王電鉄バス)事件
東京地判平成27年2月25日(平成25年(行ウ)第62号)労働経済判例速報2244号7頁
6 社員旅行中の事故
――多治見労基署長(日東製陶)事件
岐阜地判平成13年11月1日(平成11年(行ウ)第12号)労働判例818号17頁
7 基礎疾患
――横浜南労基署長(東京海上横浜支店)事件
最一小判平成12年7月17日(平成7年(行ツ)第156号)最高裁判所裁判集民事198号461頁
8 出張中の犯罪被害(第三者の故意行為)
――鳴門労基署長事件
徳島地判平成14年1月25日(平成12年(行ウ)第20号)判例タイムズ1111号146頁
9 長期間の出張
――中央労基署長(三井東圧化学)事件
東京高判平成14年3月26日(平成13年(行コ)第198号)労働判例828号51頁
10 飲酒事故と業務起因性
――渋谷労基署長事件
東京地判平成26年3月19日(平成24年(行ウ)第728号)判例時報2267号121頁
11 未経験の職務への配置転換と業務起因性
――国・福岡東労基署長(粕屋農協)事件
福岡高判平成21年5月19日(平成20年(行コ)第21号)労働判例993号76頁
12 パワーハラスメントと業務起因性
――国・静岡労基署長(日研化学)事件
東京地判平成19年10月15日(平成18年(行ウ)第143号)判例タイムズ1271号136頁
13 いじめ・嫌がらせと業務起因性
――国・鳥取労基署長(富国生命)事件
鳥取地判平成24年7月6日(平成20年(行ウ)第4号)労働判例1058号39頁
14 作業中に受けた暴行による負傷
――新潟労基署長(中野建設工業)事件
新潟地判平成15年7月25日(平成14年(行ウ)第8号)労働判例858号170頁
15 過重業務から発症までの間に時間が経過している場合
――国・足立労基署長(クオーク)事件
東京地判平成23年4月18日(平成20年(行ウ)第575号)労働経済判例速報2113号3頁
16 発症後の心理的負荷と自殺
――国・神戸東労基署長(川崎重工業)事件
神戸地判平成22年9月3日(平成20年(行ウ)第20号)労働判例1021号70頁
17 私的なリスクファクターの存在
――国・橋本労基署長(和歌山銀行)事件
大阪高判平成23年1月25日(平成22年(行コ)第24号)労働判例1024号17頁
18 国道で救助活動中の事故
――労働者災害補償保険給付不支給決定処分取消請求事件
名古屋地判平成20年9月16日(平成19年(行ウ)第78号)労働判例972号93頁
19 長時間労働による血管疾患と業務起因性
――遺族補償給付等不支給処分取消請求控訴事件
東京高判平成20年2月28日(平成19年(行コ)第42号)判例時報2076号153頁

第3 治療機会の喪失
20 公務と治療機会の喪失
――地公災基金東京都支部長(町田高校)事件
最三小判平成8年1月23日(平成6年(行ツ)第24号)最高裁判所裁判集民事178号83頁

第4 労働時間該当性
21 出張における移動時間の労働時間性
――松本労基署長(セイコーエプソン)事件
東京高判平成20年5月22日(平成19年(行コ)第149号)判例時報2021号116頁
22 学習時間等の業務性・労働時間性
――札幌東労基署長(北洋銀行)事件
札幌地判平成18年2月28日(平成15年(行ウ)第24号)労働判例914号11頁
23 接待・会食の業務性・労働時間性
――国・大阪労基署長(ノキア・ジャパン)事件
大阪地判平成23年10月26日(平成21年(行ウ)第59号)判例時報2142号121頁

第5 通勤災害
24 通勤災害
――中央労基署長事件
東京高判平成20年6月25日(平成19年(行コ)第150号)判例時報2019号122頁
  
第2章 民事損害賠償請求訴訟
  
第1 安全配慮義務の内容
25 労働契約関係における安全配慮義務
――川義事件
最三小判昭和59年4月10日(昭和58年(オ)第152号)最高裁判所民事判例集38巻6号557頁

第2 予見可能性・安全配慮義務
26 上司の指導とパワーハラスメント
――前田道路事件
高松高判平成21年4月23日(平成20年(ネ)第258号)判例時報2067号52頁
27 過重な業務と自殺に対する予見可能性
――マツダ(うつ病自殺)事件
神戸地姫路支判平成23年2月28日(平成20年(ワ)第475号)労働判例1026号64頁
28 業務と自殺の相当因果関係は肯定したが,安全配慮義務違反を否定
――立正佼成会事件…………………………………(川端 小織)
東京高判平成20年10月22日(平成19年(ネ)第2615号)労働経済判例速報2023号7頁
29 振動障害と安全配慮義務
――林野庁高知営林局事件
最二小判平成2年4月20日(昭和60年(オ)第10号)最高裁判所裁判集民事159号485頁
30 残業管理と安全配慮義務
――富士通四国システムズ(FTSE)事件
大阪地判平成20年5月26日(平成16年(ワ)第11732号)判例時報2032号90頁
31 うつ病の再発と安全配慮義務
――トヨタ自動車ほか事件
名古屋地判平成20年10月30日(平成18年(ワ)第1736号)労働判例978号16頁
32 残留たばこ煙と安全配慮義務
――岩手県(職員・化学物質過敏症等)事件
盛岡地判平成24年10月5日(平成21年(ワ)第833号)労働判例1066号72頁
33 災害時の安全配慮義務
――七十七銀行(女川支店)事件
仙台高判平成27年4月22日(平成26年(ネ)第92号)判例時報2258号68頁
34 検査結果の告知義務
――一般財団法人友愛会事件
横浜地判平成27年2月17日(平成25年(ワ)第4506号)LEX/DB25505856
35 復職後の配慮
――鳥取県・米子市(中学校教諭)事件
鳥取地判平成16年3月30日(平成15年(ワ)第23号,同(行ウ)第1号)労働判例877号74頁

第3 相当因果関係(業務起因性)
36 うつ病自殺と相当因果関係
――電通事件
最二小判平成12年3月24日(平成10年(オ)第217号,同第218号)最高裁判所民事判例集54巻3号1155頁
37 早出出勤と因果関係
――日本政策金融公庫(うつ病・自殺)事件
大阪高判平成26年7月17日(平成25年(ネ)第1133号)判例時報2235号27頁

第4 責任主体
38 元請企業の下請会社従業員に対する安全配慮義務
――三菱重工業神戸造船所事件
最一小判平成3年4月11日(平成元年(オ)第516号,同第1495号)最高裁判所裁判集民事162号295頁
39 労働者派遣と安全配慮義務
――ニコン・アテスト事件
東京高判平成21年7月28日(平成17年(ネ)第2265号)労働経済判例速報2050号3頁
40 出向先・出向元の安全配慮義務
――JFEスチールほか事件
東京地判平成20年12月8日(平成17年(ワ)第3123号)労働判例981号76頁
41 過労死と取締役の責任
――大庄ほか事件
大阪高判平成23年5月25日(平成22年(ネ)第1907号)労働判例1033号24頁

第5 過失相殺・素因減額等
42 労働者の健康保持義務
――フォーカスシステムズ(控訴審)事件
東京高判平成24年3月22日(平成23年(ネ)第3957号)最高裁判所民事判例集69巻2号246頁
43 業務の遂行の不十分及び健康保持に対する配慮の不十分を理由とする過失相殺
――広告代理店事件
大阪地判平成22年9月29日(平成19年(ワ)第16601号)判例時報2133号131頁
44 基礎疾患と素因減額
――NTT東日本北海道支店(差戻審)事件
札幌高判平成21年1月30日(平成20年(ネ)第113号)労働経済判例速報2030号13頁
45 労働者の自殺と生前の家族の対応
――三洋電機サービス事件
東京高判平成14年7月23日(平成13年(ネ)第1345号)労働判例852号73頁
46 メンタルヘルス情報の不申告及び労働者の脆弱性
――東芝(うつ病・解雇)事件
最二小判平成26年3月24日(平成23年(受)第1259号)裁判所時報1600号1頁
47 割合的因果関係
――横河電機(うつ病り患)事件
東京高判平成25年11月27日(平成24年(ネ)第2621号)労働判例1091号42頁

第6 損益相殺
48 損益相殺の対象
――コック食品事件
最二小判平成8年2月23日(平成6年(オ)第992号)最高裁判所民事判例集50巻2号249頁
49 損害項目と労災保険給付等の項目との関係(「同一の事由」の意義)
――青木鉛鉄事件
最二小判昭和62年7月10日(昭和58年(オ)第128号)最高裁判所民事判例集41巻5号1202頁
50 遺族補償年金との損益相殺的な調整
――フォーカスシステムズ事件
最大判平成27年3月4日(平成24年(受)第1478号)最高裁判所民事判例集69巻2号178頁
51 過失相殺と損益相殺の関係
――高田建設事件
最三小判平成元年4月11日(昭和63年(オ)第462号)最高裁判所民事判例集43巻4号209頁

第7 消滅時効等
52 損害賠償請求権の消滅時効の起算点
――日鉄鉱業(長崎じん肺訴訟)事件
最三小判平成6年2月22日(平成元年(オ)第1667号)最高裁判所民事判例集48巻2号441頁
  
《判例索引》

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