青林書院



建築訴訟


最新裁判実務大系


建築訴訟
 
建築訴訟に携わる全ての実務家にとっての必携書!
編・著者齋藤 繁道 編著
判 型A5判
ページ数608頁
税込価格7,344円(本体価格:6,800円)
発行年月2017年11月
ISBN978-4-417-01728-8
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■解説
建築訴訟に携わる全ての実務家にとっての必携書!

◇最も解決困難な訴訟類型の一つである建築訴訟。その主要な論点について
 東京地裁で建築訴訟を担当する裁判官らが,実務的経験を踏まえ,最新の判
 例 ,学説 ,建築技術に関する知見や理解の到達点に配慮しつつ ,分かりや
 すく解説。

◇迅速で質の高い解決を目指し切磋琢磨してきた東京地裁民事第22部所属の
 裁判官らの英知を結集!


編著者
齋藤 繁道:東京高裁判事
前東京地裁民事第22部部総括判事
 
執筆者
齋藤  繁道:上掲
齊藤 研一郎:青森地家裁八戸支部判事
熊谷  聡:東京地裁判事
赤谷  圭介:東京地裁判事
稲玉   祐:高知家地裁判事
片野  正樹:仙台法務局訟務部長
岩  雄亮:那覇地家裁名護支部判事
三輪  方大:大阪地裁部総括判事
佐藤  拓海:東京地裁判事
平山  俊輔:東京地裁判事
加藤   靖:金沢家地裁判事
井上  直樹:札幌地裁判事
本村  洋平:内閣府再就職等監視委員会再就職等監察官
鈴木  拓磨:福岡地家裁飯塚支部判事補
佐藤  貴大:東京地裁判事補
齋藤   大:東京地裁判事
藤澤  裕介:鳥取地裁部総括判事

(執筆順。肩書きは平成29年10月現在)


はしがき
 本書の執筆者は,東京地方裁判所民事第22部(建築・調停・借地非訟部。
以下,単に「民事第22部」という。)に現に在籍するか,あるいは過去に
在籍していた現役の裁判官である。同部は,東京地方裁判所の本庁が管轄
する建築事件・建築関係訴訟(以下「建築事件」という。)の全てを処理
しており,日本の地方裁判所の中では,一番多くの建築事件を専門的,集
中的に取り扱っている。
 建築事件は,ご承知のとおり,建物の瑕疵や追加変更工事等争点が多数
あり,その解決に専門的知見が必要であることが多く,当事者の感情的対
立も激しいことなどから,最も解決困難な訴訟類型の一つであり,審理も
長期化しやすいといわれている。私が,同部に部総括判事として着任した
平成27年4月(在任期間は平成29年3月まで)には,提訴からの審理期間
が2年を超える事件が多数あり,中には提訴から7年以上経過した事件も
数件あった。それまで所属していた同裁判所民事通常部では,長期未済事
件が余りなかっただけに大変驚いたことを覚えている。
 このような状況であったから,民事第22部所属の裁判官は,それぞれが
多数の長期未済事件等を抱え,苦労しながら,どうしたら事件を合理的か
つ迅速に解決できるかについて日夜模索し,そのためのノウハウを修得す
るべく各種の努力を重ねていた。しかし,個人の力には限界がある。
 当時,東京地方裁判所民事通常部では,複雑困難な多数の係属事件を,
どのようにしたら質の高い解決に導き,当事者の納得を得ることができる
かが喫緊の課題とされ,そのための方策として,各部における合議の充実
・強化の取組がされていた(拙稿「東京地方裁判所民事通常部における新
たな合議態勢の取組について」判タ1411号5頁参照)。これは,事実上,
法律上の判断が難しい事件等について,できる限り複数の裁判官が多面的,
多角的な観点から議論を尽くすことにより客観的で通用性のある判断をし,
裁判の質を高めようとの考えに基づくものである。そして,部内において
合議や議論を充実させ活発に行うことにより,部内の各裁判官はそれぞれ
が担当する事件の法律的な問題点や訴訟進行上の問題点などについて自然
に意見交換をするようになり,その意見を参考にしながらより客観性のあ
る質の高い裁判をすることも可能となる。このように合議の充実・強化の
取組は,部全体の事件処理能力をアップさせ,部の機能の強化,部の活性
化にもつながり,部に分配された事件について,合議事件,単独事件を問
わず,世代や経験を異にする部の構成員(裁判官)の英知を結集し,客観
的で通用力のある質の高い解決を確保するものである。
 そこで,建築事件の専門部である民事第22部においても,建築事件のよ
り迅速で質の高い解決を目指すべく,部内裁判官の英知を結集することと
し,部内において,建築事件における実体法上の問題,訴訟法上の問題,
事実上の問題,訴訟進行上の問題等様々な問題について,大いに議論し,
部内における合議,議論を活性化,活発化させることとした。具体的には
,建築事件特有の重要論点に関し,部内の裁判官全員でまとまった時間を
取って意見交換をしたり,各裁判官が担当する事件における事実上,法律
上の困難な問題などにつき部内で活発に自由討議をするなどした。また,
部内の議論をコンスタントに行うために,平成27年秋から,週3回昼休み
に,各裁判官があらかじめ議論したいとして申し出た問題について議論す
る「審理運営ミーティング」を開催することとした。これらの議論は,回
数を重ねるたびに深化し,発展していったが,その内容は誠に興味深く,
時に白熱することもあった。こうした議論をとおして,民事第22部の裁判
官は,建築事件専門部所属の裁判官としてのスタンダードを身に付けると
ともに,互いに切磋琢磨をしてきたといってよい(なお,これらの取組等
により民事第22部における上記長期未済事件数や係属事件数は大幅に減少
した。高い志を持って地道に努力を重ねてきた同部所属の裁判官に対し,
改めて敬意を表したい。)。
 本書は,このようにして実務的感覚を磨いてきた民事第22部在籍の裁判
官,あるいはOBらが,建築事件において極めてよく問題とされる主要な論
点等について,実務的経験や上記議論の結果等を踏まえ,これまで積み上
げられてきた学説や裁判例,最新の判例,建築技術に関する知見や理解の
到達点に配慮しつつ,自らの考えを率直に述べたものである。したがって,
当然ながら,その内容は,建築事件に携わる弁護士,裁判官などの全ての
方々にとって,極めて有用で実践的な示唆に富むものとなっている。これ
らを大いに参考にしていただければ幸いである。
 なお,本書刊行に当たり,青林書院の長島晴美氏には大変お世話になっ
た。同氏の長期にわたる忍耐や極め細やかな心配りなくしては,到底この
たびの発刊にこぎつけることはできなかったであろう。この場をお借りし
て心より感謝と御礼を申し上げたい。

  平成29年10月
齋藤 繁道


■書籍内容
第1章 総論――建築事件の審理の特色
1 建築事件の審理の特色 衆貳
建築事件の審理にはどのような特徴があるか。
〔1〕 はじめに
〔2〕 建築事件の類型
〔3〕 建築事件の動向
⑴ 新受件数の動向/⑵審理期間の長期化/⑶終局事由
〔4〕 建築事件の特徴
⑴ 争点の解明に専門技術的知見が必要/⑵争点が多数(瑕疵,追加変更工事,
  当事者多数)/⑶実体法の解釈が未解明な部分が多い/⑷証拠が少なく事実
  認定が困難/⑸当事者の感情的対立が激しい/⑹紛争が長期化しやすい
〔5〕 建築事件の審理の特徴
⑴ 争点整理/⑵専門家の関与/⑶現地調査/⑷ 証拠調べ
〔6〕 建築事件の合理的解決のために求められるもの
⑴ 裁判官に求められるもの/⑵弁護士に求められるもの
〔7〕 建築事件における判決
⑴ 専門家調停委員の意見の書面化・記録化/⑵判決書の内容

2 建築事件の審理の特色◆衆賤表と現地調査
 建築事件の審理において利用されている一覧表とはどのようなものか。また,
 建築事件においては係争物件の現地調査に行くことが多いが,これにはどのよ
 うな意義があるか。
〔1〕 建築事件の審理において利用されている一覧表について
⑴ 建築事件で利用されている一覧表の意義/⑵各種一覧表の作成手順/
⑶各種一覧表の作成時期/⑷各種一覧表に共通する記載上の留意点/⑸瑕疵一覧
 表の作成上の留意点/⑹追加変更工事一覧表の作成上の留意点/⑺出来高一覧
 表の作成上の留意点
〔2〕 建築事件における現地調査について
⑴ 建築事件における現地調査の意義/⑵現地調査の事前準備/⑶現地調査当日の
  進行/⑷現地調査に付随する問題点

3 建築事件の審理の特色―和解及び調停
 建築事件において和解や調停はどのように行われているか。和解や調停をする
 場合の留意点は何か。
〔1〕建築事件の特質と和解及び調停
〔2〕建築事件における和解及び調停
⑴ 和 解/⑵調 停
〔3〕和解及び調停の留意点―条項等作成に際して
⑴ 条項となる合意等の要件/⑵建設業法違反等が問題になる請負工事の和解・
  調停/⑶補修工事をする旨を約する条項/⑷清算条項/⑸当 事 者/⑹請求
  (申立て)の表示
 
第2章 各論――建築事件における重要論点の解析

4 設計者の責任(予算超過設計,構造設計に瑕疵ある場合などの法律関係)
 設計者が施主の希望していた建築費用を超える費用を必要とする設計をしたため
 設計契約の目的が達成できないとして,施主が設計者に対する設計報酬の支払を
 拒んでいる。これは正当か。設計が頓挫した場合に出来高に応じた報酬請求が認
 められるか。設計者が行った構造設計が建築基準法に違反していた場合,設計者
 は誰にどのような責任を負うか。
〔1〕はじめに―設計者の責任をめぐる諸問題
⑴ 設計者の責任/⑵本設例の概要及び検討の方向性
〔2〕設計業務の概要
⑴ 設計とは/⑵基本設計と実施設計/⑶設計業務の特質
〔3〕施主と設計者との間の法律関係――設計契約の内容・法的性質
⑴ 準委任契約説と請負契約説/⑵検 討
〔4〕設例前段(設計者の行った設計が予算を超過していた場合,設計者は施主に
   設計報酬を請求できるか)について
⑴ 設計契約上の報酬請求権の発生要件/⑵設計契約に関する債務不履行の内容等
  /⑶予算超過の設計と債務不履行
〔5〕設例中段(設計が頓挫した場合に出来高に応じた報酬請求が認められるか)
   について
⑴ 問題の所在/⑵設計契約が途中で終了した場合の報酬請求権の帰趨/⑶設計業務
  の報酬算定方法等
〔6〕設例後段(設計者が行った構造設計が建築基準法に違反していた場合に設計者
   が負う責任)について
⑴ 問題の所在/⑵設計者の施主に対する契約責任/⑶設計者の不法行為責任

5 施工者の責任 準赱喘簡歙嫻
請負人の瑕疵担保責任が問題となるのはどのような場合か。
〔1〕瑕疵の概念
⑴ 瑕疵の意義/⑵規範的概念/⑶瑕疵の類型
〔2〕瑕疵の主張立証責任
⑴ 要件事実/⑵瑕疵現象と瑕疵原因の区別/⑶瑕疵の推定の可否
〔3〕約定違反型の瑕疵
⑴ 合意内容の確定/⑵約定違反型の瑕疵の判断
〔4〕法令違反型の瑕疵
⑴ 意  義/⑵瑕疵の判断
〔5〕美観損傷型(施工精度型)の瑕疵
⑴ 意  義/⑵瑕疵の判断
〔6〕瑕疵の主張に係る争点整理
⑴ 瑕疵の類型に応じた具体的な主張内容/⑵瑕疵一覧表を利用した主張整理
〔7〕瑕疵をめぐる諸問題
⑴ 未完成,減工事と未施工の瑕疵/⑵設計上の瑕疵(債務不履行)と施工上の
  瑕疵/⑶出来高と瑕疵/⑷リフォーム工事の瑕疵/⑸VEと瑕疵/⑹瑕疵と無
  償工事
〔8〕瑕疵担保責任と債務不履行・不法行為との関係
⑴ 瑕疵担保責任と債務不履行の関係/⑵瑕疵担保責任と不法行為との関係
〔9〕瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求における損害
⑴ 履行利益/⑵瑕疵修補費用/⑶建替費用/⑷引越費用,仮住まい費用等/
⑸交換価値減額分の損害/⑹ 調査費用/⑺逸失利益・営業損害/⑻慰 謝 料/
⑼弁護士費用/⑽過失相殺/⑾損益相殺

6 施工者の責任◆宿塰々坩拈嫻ぐ貳
施工者の不法行為責任が問題となるのはどのような場合か。
〔1〕はじめに
〔2〕本件各判決の概要
⑴ 事実関係/⑵原審の判断/⑶平成19年判決の要旨/⑷差戻し後の原審の判断/
⑸平成23年判決の要旨/⑹再度の差戻し後の経過
〔3〕本件各判決の規範的意義及び新たな検討課題
⑴ 平成19年判決の規範的意義/⑵平成19年判決で提示された検討課題/
⑶平成23年判決の規範的意義/⑷平成23年判決で提示された検討課題
〔4〕本件各判決が想定する「保護法益」
⑴ 問題の所在/⑵不法行為法における保護法益の位置付けに関する総論的整理/
⑶本件各判決が想定した保護法益の検討
〔5〕「建物としての基本的な安全性を損なう瑕疵」の意義
⑴ 瑕疵担保の規定における「瑕疵」との異同/⑵「居住者等の生命,身体又は財産
を危険にさらすような瑕疵」の意義/⑶「建物としての基本的な安全性を損なう瑕疵」
の要件事実的機能/⑷「当該瑕疵の性質に鑑み,これを放置するといずれは居住者等
の生命,身体又は財産に対する危険が現実化することになる場合」の意義
〔6〕本件各判決の判断枠組みにおける損害賠償請求権の帰属主体
⑴ 建物所有者(もと所有者を含む)/⑵元請人から下請人に対する請求の可否/
⑶建物の占有者(賃借人・転貸人)から施工者に対する請求の可否/⑷建物賃借人
以外の「居住者等」から施工者に対する請求の可否
〔7〕おわりに

7 施工者の責任―不法行為責任(第三者被害型,被害建物の要因の評価)
 建物建築のための地盤の掘削により隣地の地盤が沈下し,隣地建物に損傷を与えた
場合,施工者はどのような責任を負うか。隣地建物の老朽化が建物の損傷に影響を与
えていることは上記責任に影響を与えるか。
〔1〕はじめに
〔2〕要件 宗衆果関係
⑴ 判断の枠組み/⑵因果関係の主張立証/⑶因果関係の判断と審理の進め方/
⑷主な裁判例等
〔3〕要件◆宗讐畆
⑴ 原  則/⑵過失が問題となる場合
〔4〕要件――損害の発生及び数額
⑴ 財産的損害/⑵精神的損害
〔5〕隣地建物の老朽化について――寄与度の考慮
⑴ 問題の所在/⑵寄与度の考慮に関する裁判例/⑶裁判例の整理/⑷隣地建物の
欠陥や敷地の脆弱性(被害者側の事情)について

8 施工者の責任ぁ什通撹塒行責任(履行遅滞,履行不能)
⑴ 注文者が,履行期前に請負人の債務不履行を理由として建物建築請負契約を
解除できるのはどのような場合か。
⑵ 請負人が建物を完成させずに履行期を経過した場合,注文者が上記契約を債
務不履行解除するための要件は何か。
⑶ 請負人が建物建築請負契約に係る履行遅滞により損害賠償責任を負うのはど
のような場合か。    
〔1〕問題の所在
⑴ 注文者による債務不履行解除/⑵請負人の履行遅滞に基づく損害賠償責任
〔2〕建物建築請負契約に特有の事情
⑴ 仕事の完成に相当程度の期間を要する/⑵仕事内容の不明確性・不確定性/
⑶多数の関係者の関与と信頼関係/⑷複合的要因に基づく履行遅滞の発生/
⑸紛争となった場合の利害対立状況の複雑さ
〔3〕履行期前における注文者による債務不履行解除の成否
⑴ 判例・裁判例/⑵ 学  説/⑶ 検  討
〔4〕履行期後における注文者による債務不履行解除のための要件
⑴ 定期行為に該当する場合/⑵履行期前に仕事完成債務が履行不能となって
いる場合/⑶履行期前に請負人に履行不能以外の債務不履行がある場合/
⑷前記⑴〜⑶に該当しない場合
〔5〕請負人の履行遅滞に基づく損害賠償責任の成否及び範囲
⑴ 仕事完成債務が履行遅滞となった場合,どのようなときに損害賠償責任を
免れるのか/⑵請負人が,仕事完成債務の履行遅滞による損害賠償責任を負う
場合の損害賠償の範囲はどのようなものか
〔6〕ま と め

9 監理者の責任(名義貸しをした監理者の責任を含む)
 監理者が監理契約上の責任を負うのはどのような場合か。
また,不法行為責任を負うのはどのような場合か。
〔1〕監理の概念
⑴ 工事監理及び工事監理に関する業務/⑵工事監理及
  び工事監理に関する業務を除くその他の監理業務/ 
  ⑶追加的な監理業務/⑷契約上の監理業務の内容
〔2〕契約上の責任
⑴ 監理契約の法的性質/⑵工事監理における債務不履行
〔3〕不法行為責任
⑴ 工事監理における注意義務違反等/⑵名義貸し
〔4〕施工者の責任と工事監理者の責任の関係等
⑴ 両者の責任の関係/⑵債務不履行責任の消滅時効と請負人の瑕疵担保責任
の除斥期間との関係

10 施工が頓挫した場合の法律関係(解除,危険負担,出来高算定を含む)
 建物の施工が何らかの理由により頓挫してしまった場合,施工者,設計者,
監理者及び施主の間のそれぞれの法律関係はどうなるか。
〔1〕はじめに
〔2〕施工が頓挫した場合の施主と施工者との間の法律関係について
⑴ 「工事の完成」について/⑵建物建築工事の途中で施工が頓挫するのは
どのような場合か/⑶施工者の帰責事由により施工が頓挫する場合/⑷施主の
帰責事由により施工が頓挫する場合/⑸当事者のいずれの帰責事由にもよらず
に工事が頓挫した場合/⑹民法641条に基づく解除がされた場合/⑺合意解除が
された場合/⑻出来高報酬の範囲・金額の判断方法
〔3〕施工が頓挫した場合の施主と設計者との間の法律関係
⑴ 設計契約に基づく法律関係について/⑵ 施主の帰責事由により工事が頓挫
した場合及び施主・設計者のいずれの帰責事由にもよらずに工事が頓挫した場合
/⑶設計者の帰責事由により工事が頓挫する場合
〔4〕施工が頓挫した場合の施主と監理者との間の法律関係
⑴ 工事監理契約に基づく法律関係について/⑵施主の帰責事由により施工が
頓挫した場合/⑶監理者の帰責事由により施工が頓挫した場合/⑷施主・監理者
のいずれの帰責事由にもよらずに施工が頓挫した場合/⑸民法651条に基づく解除
がされた場合/⑹出来高報酬の範囲・金額の判断方法

11 説明義務
建築事件において説明義務違反が問題となるのはどのような場合か。
〔1〕現在までの議論の状況
〔2〕建築生産システムのプロセスと担い手
〔3〕建築士法が定める説明義務
〔4〕他の専門職における説明義務についての検討
〔5〕設計施工一貫の場合における施工者(建設業者)の設計内容についての
   説明義務
〔6〕設計施工分離の場合における施工者(建設業者)の設計内容についての
   説明義務
〔7〕説明義務の具体的適用場面
〔8〕説明義務違反による損害

12 建築事件における損害論(損害の範囲,基準時,各種損害項目,損益相殺,
過失相殺を含む)
建築事件において損害論として特に問題となるのは何か。
〔1〕損害論一般
〔2〕瑕疵修補費用(請負瑕疵担保の場合)
〔3〕瑕疵修補費用(売買瑕疵担保の場合)
〔4〕瑕疵修補費用(不法行為責任の場合)
〔5〕主たる損害以外の損害項目(瑕疵担保責任及び不法行為責任共通)
〔6〕請負人が債務の履行を遅滞した場合の損害賠償の範囲(特約がある場合)
〔7〕設計・監理の瑕疵に基づく損害

13 追加変更工事をめぐる問題
追加変更工事が問題となるのはどのような場合か。
〔1〕はじめに
〔2〕追加変更工事代金請求の要件事実
〔3〕その他の実体上の問題
〔4〕追加変更工事に関する審理運営
〔5〕裁判の終局
〔6〕おわりに

14 マンションの共用部分に関する請求に係る原告適格
 購入したマンションに瑕疵があった場合に,誰が誰に対してどのような訴えが
 できるか。
〔1〕はじめに
〔2〕専有部分に瑕疵がある場合
〔3〕共用部分に瑕疵がある場合
〔4〕当事者適格についてのまとめ

15 相殺と反訴をめぐる問題
 施工者の工事代金請求権と施主の瑕疵修補に代わる損害賠償請求権との相殺に
関しては,どのような問題があるか。
〔1〕問題の所在
〔2〕実体法上の問題
〔3〕訴訟法上の問題

16 除斥期間,時効をめぐる問題
 建物の設計契約,監理契約及び請負契約によって生じた報酬請求権,損害賠償
 請求権等について,除斥期間及び消滅時効の適用上問題となるのはどのような
 場合か。
〔1〕はじめに
〔2〕設計・施工者等の施主に対する報酬(代金)請求権について
〔3〕施主による設計・施工者等に対する損害賠償請求権等について

17 法令違反の建築物が設計施工された場合の法律関係
 建築基準法,条例等に違反する建築物の設計,施工及び監理がされた場合の施主,
 設計者,施工者及び監理者間の法律関係はどのようなものとなるか。
〔1〕建築関連法規
〔2〕建築基準法,条例等に違反する建築物が設計施工された場合の法律関係(概観)
〔3〕建築基準関係規定等に違反する建築物の建築を目的とする設計,施工及び
   監理契約がされたときの,各契約の法的効力について
〔4〕施主と設計者との間の法律関係
〔5〕施主と施工者との間の法律関係
〔6〕施主と監理者との間の法律関係

18 建築確認をめぐる問題(行政庁,指定確認検査機関及び設計者の法的責任)
 指定確認検査機関による建築確認がされ,建物を建築したが,同建物が法令に
 違反する建物であるとして,特定行政庁から一部除却命令が出された。
 建築主は,これにより被った損害に関し,誰に対してどのような請求をするこ
 とができるか。
〔1〕はじめに
〔2〕建築確認の意義及び法的性質
〔3〕設計の瑕疵と設計者の責任原因
〔4〕建築主事による建築確認の過誤と責任主体,責任原因
〔5〕指定確認検査機関による建築確認の過誤と責任主体性,責任原因
〔6〕おわりに

19 売主の責任(債務不履行,瑕疵担保,不法行為責任)
建物の売主は,建物に瑕疵があった場合にどのような責任を負うか。
〔1〕はじめに
〔2〕建物の種類と売主の特性
〔3〕 売主の瑕疵担保責任
〔4〕 売主の債務不履行責任
〔5〕 売主の不法行為責任

判例索引
事項索引

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