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墓地・納骨堂、葬送の法律相談


最新青林法律相談


墓地・納骨堂、葬送の法律相談
 
編・著者小松初男 著
判 型A5判
ページ数346頁
税込価格4,840円(本体価格:4,400円)
発行年月2021年12月
ISBN978-4-417-01825-4
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■解説
墓地,葬送の法律問題を網羅的に解説!
墓地・納骨堂の経営・管理や使用契約,葬送の手続等をめぐる様々な問題について,
最新の法制や裁判例,行政資料に基づきわかりやすく解説!
実務に必要なエッセンスを凝縮した1冊!
「霊園」「葬送」に携わる事業者・法曹実務家必携!


はしがき
1980年代の後半,第二東京弁護士会紫水会の若手弁護士有志が高齢化社会に関する法
律問題研究会を立ち上げ,筆者は研究会の研究員兼事務局を担当した。研究会のメンバ
ーは,高齢化社会の進展を見据え,社会的需要が高まるであろう様々な法律問題を研究
テーマとして研鑽を重ねた結果,2つの成果が得られた。一つは有斐閣の実用法律雑誌
ジュリスト1994年11月1日号(1055号)101頁に掲載された「成年後見法制定要綱『私案
』」(執筆者額田洋一弁護士)の公表で,いち早く法定後見と任意後見の双方を認める
成年後見制度の導入を提唱したもので,後に民法改正による法定後見制度と任意後見法
の制定に結実している。
もう一つの成果が,「葬送法研究会」の発足であり,筆者を含めて6名の弁護士による
執筆により,1994年3月に有斐閣選書「お墓の法律Q&A」を出版している。それ以来,
墓地(納骨堂を含む,以下同じ。)や葬送の業務に携わる皆様とご縁ができ,本来は企
業法務や民事・刑事の法廷実務を主たる業務とする弁護士ではあるものの,いつの間に
か墓地,埋葬等に関する法律に関する原稿執筆や講演をすることが多くなった。とりわ
け,「月刊石材」(石文社発行)という雑誌で約10年間にわたり墓地や墓石に関する法
律相談を担当したことは,毎月締切りに苦しめられながらも,得難い勉強の機会を得た
。また,隣の頁でコラムを担当しておられたわが国唯一の墓地・火葬場の研究者という
べき横田睦氏(現公益社団法人全日本墓園協会理事・主管研究員)の知遇を得ることが
でき,今日まで,実務と法律問題の原状を知るこの専門家から大変有益な教示をいただ
いている。
初めての弁護士共著によるお墓の書籍の出版から約30年の時を経て,本書を上梓するこ
とができた。目次をご覧いただければお分かりのとおり,墓地の経営・管理に携わる方
,墓地使用者やこれから使用契約を締結しようとする方のため,現在生起し実務上関心
が寄せられている法律問題を網羅して取り上げている。解説では,これまでの実務上の
経験,最新の裁判例や資料に基づき,でき得る限り現在の実務に即した,平易かつ正確
で多くの人に役に立つ内容とすることを心がけた。また,誰しも避けることができない
葬送に関する法律問題をも取り上げることにより,より多くの皆様の参考になるような
書籍となるよう努めている。
自分にはこれまで墓地をテーマにした多数の原稿や講演レジュメ等があるため,それを
修正・加筆すれば出版までにはさほどの時間を要しないと思っていた。しかしながら,
墓地使用者の意識や使用形態,墓地の経営や葬送の方法は年々変化してきており実情に
即さなくなったものも多く,結局,ほとんどを最初から書き下ろすことになってしまっ
た。遡ること2017年4月,青林書院からお声掛けをいただき,初めての単著ということ
で意気込んでみたものの,日々の弁護士業務に追われて原稿作業は遅々として進まず,
約2年もの間,出版の目途は全く立たない状況であった。ところが,2019年暮れに中国
湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルス(COVID-19)は,またたく間にわが国に
も広がり,2020年4月7日の7都道府県における緊急事態宣言発出を契機として,不要不
急の外出を避け,リモートによる在宅勤務が奨励される社会が出現した。誠に不本意
ではあるが,このような社会の出現が,はからずも原稿執筆に従事できる時間を確保
する結果となった。とはいえ,このような災いが少しでも早く一掃され,活気にあふ
れた市民生活が送れる社会への回復を祈る次第である。
末筆ながら,執筆作業がなかなか進まない筆者に辛抱強くお付き合いいただいた青林
書院の担当者森敦氏,30年以上も事務所で弁護士業務を支えてくれている秘書の秋山
典子さん,この分野の一応の専門家にまで導いていただいたすべての皆様に感謝いた
します。
2021年11月
小松初男


著者紹介
小松 初男:弁護士(虎の門法律事務所)




■書籍内容
Q1■お墓の権利関係を規律する法令/
  お墓の権利関係を規律する法令には,どのようなものがありますか。また,お墓
  を買うというのは,どのような契約になるのでしょうか。
Q2■墓埋法が規定するもの/
  墓埋法は,どのような目的をもち,どのような規制を行っているのですか。また,
  無縁改葬が行いやすくなったと聞きましたが,どのようなことですか。
Q3■墓埋法上の許可権者/
  墓埋法の改正があり墓地等の経営許可権者が知事から市長に変更されたとのこと
  ですが,どのような条文が改正されているのですか。
Q4■墓地・納骨堂の経営主体と経営許可に関する規制/
  墓地や納骨堂の経営許可を申請する資格について,何か法律上の制限はあります
  か。また許可を受けるためには,どのような手続が必要となるのでしょうか。
Q5■墓地経営許可の法的性質と拠るべき準則/
  墓地経営の許可申請は,どこに対して行うのでしょうか。許可申請に対して,行
  政はどのような基準で許可・不許可の審査をするのでしょうか。
Q6■墓地経営・管理の指針とは/
  旧厚生省は墓地経営・管理の指針を定めており,現在もそれに準拠して墓地経営
  の許可基準や墓地の管理規則が定められているようですが,その指針とはどのよ
  うなものなのでしょうか。
Q7■墓地経営の許可・不許可処分を争う方法/
  多くの周辺住民が反対しているにもかかわらず,墓地や納骨堂の経営の許可が出
  されてしまった場合,周辺住民は許可の取消しや損害賠償を請求できますか。ま
  た,墓地経営を不許可とされたり,墓地経営の許可を取り消された墓地経営主体
  は,どのように争うのでしょうか。
Q8■地震による墓石倒壊に関する人的・物的被害の賠償責任/
  震度5から6程度の強い地震が発生し,墓地で墓石が倒れて近くにいた人が負傷し
  たり近隣の墓石を壊した場合,誰の責任になるのでしょうか。
Q9■改葬手続と無縁改葬手続/
  墳墓や納骨堂に収蔵している遺骨などの改葬手続と無縁改葬手続との違いや,無
  縁改葬手続を行う場合の注意事項について教えてください。
Q10■無縁改葬が違法とされた事例/
   墓埋法上適法な無縁改葬であっても,民法上の損害賠償責任が認められた事例が
   あるのですか。
Q11■無縁改葬が適法とされる場合/
   無縁墓地を改葬して墓所整理を行うにあたり,「無縁墓地」であると判断して無
   縁改葬手続をしても問題がないのは,どのような場合でしょうか。
Q12■無縁改葬後の墓石類の処分/
   霊園で魂抜きを伴う無縁改葬手続により元の墓所から除去され不要となった古い
   墓石類は,どのような方法で廃棄処分すればよいのでしょうか。
Q13■改宗離壇者に対して墓地使用を拒否できるか/
   寺院境内墓地で,檀家であった墓地の使用者が死亡しその承継者が他宗派に改宗
   している場合,墓地使用権の承継を断ることができるでしょうか。
Q14■寺院の典礼を拒否した者に対して埋葬申出を拒否できるか/
   改宗した墓地使用権の承継人が,納骨に関して寺院が行う典礼を拒否した場合,
   焼骨の埋蔵の申出を拒否することができるでしょうか。また,無典礼で行うこと
   を要求された場合はどうでしょうか。
Q15■寺院墓地で他宗派の典礼による納骨を拒否できるか/
   他宗派での典礼による寺院内墓地への納骨を希望された場合,納骨を拒否するこ
   とはできますか。もし,そのような納骨が強行された場合,寺院側としては墓地
   使用契約を解除できるのでしょうか。また,他宗派様式での墓石の建立を拒否す
   ることができますか。
Q16■墓地経営主体は墳墓の移転を請求できるか/
   行政による周辺土地の有効利用計画に協力するため,お寺の境内墓地の移転を計
   画しています。墓地使用者である檀家の大半は墳墓の移転(改葬)に賛成してい
   ますが,一部に強硬な反対者がいます。墓地使用者全員の同意を得なければ,境
   内墓地の移転はできないのでしょうか。
Q17■民営霊園での墓地使用契約の解約と墓地使用料の返還/
   墓地使用契約が解約されて墓地使用権が返還される場合,いかなる理由があろう
   とも受領した墓地使用料を返還しないという墓地使用規則は有効でしょうか。
   納骨堂使用契約でも同様に考えてよいのでしょうか。
Q18■公営霊園での墓所の返還と墓地使用料の還付/
   公営霊園の墓地使用者が都合により墓所を返還する場合,墓地使用料は返還され
   ないのでしょうか。
Q19■墓地使用契約約款の定型約款としての効力/
   民法が改正され,新たに定型約款に関する規定が設けられたそうですが,墓地使
   用約款はこれに該当しますか。定型約款には,どのような効力が認められている
   のでしょうか。
Q20■ペットの葬儀・供養は収益事業か/
   檀家から依頼を受け,ペットの葬儀・供養を行いました。他の檀家からも同様の
   依頼が多いので,これからはホームページやパンフレットに載せて,檀家以外の
   方からの依頼も受けていこうと考えていますが,このような事業は法人税法上の
   収益事業に当たるのでしょうか。
Q21■墓地使用権の法的性質/
   墓地使用権とはどのような内容をもつ権利なのでしょうか。その権利の性質は,
   墓地の種類によって異なるのでしょうか。
Q22■墓地と納骨堂の違い/
   墓地と納骨堂には,使用契約にどのような違いがありますか。また,永代供養墓
   とはどのようなお墓なのでしょうか。
Q23■墓石建立契約と業者の責任/
   お墓を建立するため,石材業者に墓石類を発注し墓所に設置してもらいましたが,
   墓石にひびが入っていました。墓石店は,設置を担当した下請業者の責任と主張
   しています。誰にどのような請求ができるのでしょうか。
Q24■指定石材店制度/
   民営の霊園では,指定石材店という制度があり,墓石の購入やお墓の建立施工は
   指定石材店と契約するよう求められるようです。なぜ,そのような制度があるの
   でしょうか。
Q25■墓じまいとお墓の引越し/
   地方にある墓地を整理し,遺骨を都市部の霊園や納骨堂に移転する場合,どのよ
   うな点に留意すべきでしょうか。
Q26■墓地使用権の承継をめぐる法律問題/
   墓地使用権の承継について,法律上どのような定めになっていますか。承継者が
   複数認められることもありますか。また,子孫が絶えて墓地の承継者がいなくな
   ったり,長い間承継者が   不明な場合,墓地使用権や墓石類の権利はどうなり
   ますか。
Q27■墓地の承継人である祭祀主宰者(祭祀承継人)の認定基準/
   民法上,墓地の承継人となる者は祭祀を主宰すべき者であるとされているようで
   すが,裁判所はどのような判断基準で祭祀主宰者(祭祀承継人)を認めているの
   ですか。
Q28■祭祀財産の共同又は分割承継,祭祀承継者の資格/
   祭祀財産とはどのようなものですか。祭祀財産を分割して承継したり,複数の者
   が承継することは可能でしょうか。また,祭祀承継者は,故人と親族関係にある
   必要があるのでしょうか   。法人が就任することは可能ですか。
Q29■子どもがいない場合のお墓の承継/
   私たち夫婦には子どもがいませんが,先祖代々のお墓を存続させたいと思ってい
   ます。どのような方法がありますか。
Q30■霊園の担保設定・差押えと墓地使用権/
   霊園の経営が悪化した場合,霊園が担保に供されたり,債権者に差し押さえられ
   て競売されたりすることがあるのでしょうか。そのような場合,墓地の使用権は
   保全されるのでしょうか   。
Q31■裏山の崩落と墓地の損害賠償請求/
   先日の大雨の際,当方の墓地のある霊園の裏山が崩落し,流出した土砂により霊
   園内の多くの墓石が破壊されたりお墓が埋まってしまう被害が発生しました。裏
   山の所有者は,自然災害だから責任はないと主張していますが,そのとおりなの
   でしょうか。また,災害で不明になった区画の新区画は,どのようにして決める
   べきでしょうか。
Q32■越境する隣地の樹木の伐採/
   隣接するお墓の管理が悪く,そこの樹木が大きくなり当方の墓所の区画に根や枝
   を広げて迷惑しています。当方で伐採してもよいのでしょうか。また,根が隣地
   まで伸びてきて墓所の設備を壊したり,枝が近隣の墓参者を傷つけたような場合
   には,誰が責任を負うのでしょうか。
Q33■管理の悪い霊園への対処法/
   霊園の管理が悪く,墓地の周囲が荒れており,霊園利用者の方々の中には管理料
   を支払いたくないという人もいます。きちんと管理させる方法はあるのでしょう
   か。また,管理料の支払を拒否することに問題があるでしょうか。
Q34■遺骨を収めないお墓の建立/
   遺骨がないので,故人の遺品を収めたお墓を作りたいのですが遺骨を収めなけれ
   ば,墓地以外の場所でも「お墓」は建立できるのでしょうか。また,このような
   「お墓」に遺髪や爪などを納めることは可能でしょうか。
Q35■みなし墓地と無許可墓地の法的性質/
   みなし墓地とは,法律上どのような性質をもつ墓地なのでしょうか。また,無許
   可墓地との違いは何ですか。
Q36■祭祀供用物は相続税の対象外か/
   祭祀に供される物は相続税の対象外と聞きましたが,どのような物が該当します
   か。高価な骨董品や純金製の骨壺にしたり,宝石入りの仏像を作ってお墓に納め
   た場合,それも非課税ならば節税対策に使えそうですが可能でしょうか。
Q37■永代供養墓とは/
   永代供養墓の使用契約とは,どのような契約ですか。永代使用契約との違いや,
   契約の内容を教えてください。
Q38■同性のパートナーや友人と同じお墓に入る方法/
   私には同性のパートナーがいますが,一緒のお墓に入ることができますか。
Q39■ペットと一緒に入れるお墓/
   私が入るお墓には,長年可愛がっているペットの遺骨を入れたいのですが,その
   ようなお墓があるでしょうか。
Q40■日本で土葬は禁止されているのか/
   日本では,土葬は法律で禁止されているのでしょうか。日本の火葬率は100%近い
   といわれていますが,土葬に対しては,どのような規制が行われているのでしょ
   うか。
Q41■死亡診断書と死体検案書/
   死亡診断書と死体検案書には,どのような違いがありますか。また,検視が行わ
   れるのはどのような場合ですか。
Q42■外国人や身元不明者の火葬,埋葬手続/
   不法滞在などで身元が不明な外国人や身寄りがいない独居者が死亡した場合,火
   葬や埋葬はどのような手続で行われるのですか。また,費用は誰が負担するので
   しょうか。
Q43■外国で死亡した日本人の葬送手続/
   外国で日本人が死亡した場合,死亡届の提出や日本で葬儀を行うためにはどのよ
   うな手続が必要ですか。
Q44■自然葬と樹木葬/
   遺骨の埋葬方法で,自然葬や樹木葬というものがあるようですが,どのような葬
   送方法なのでしょうか。
Q45■宇宙葬とは/
   最近,宇宙葬という葬送の方法があるようですが,これを利用する場合,どのよ
   うな事項に留意すべきでしょうか。
Q46■手元供養の注意事項/
   遺骨の一部をペンダントや指輪として身につける「手元供養」という供養方法が
   あると聞きましたが,注意すべき点を教えてください。
Q47■散骨に関する規制/
   最近「散骨に関するガイドライン」が公表されたようですが,散骨に関して,ガ
   イドラインにより今後どのような規制があり得るのでしょうか。
Q48■散骨を規制している地域/
   現在,散骨に関して何らかの規制を行っている市や町があるそうですが,どのよ
   うな規制を設けているのでしょうか。
Q49■遺体,遺骨の所有権と臓器移植,献体,解剖/
   遺体や遺骨は,誰の所有になるのでしょうか。また。人が死亡した場合に,移植
   のための臓器の摘出,献体や死体解剖が行われる場合がありますが,故人が承諾
   していれば遺族が反対していても可能なのでしょうか。
Q50■死後の事務委任契約/
   契約によって自分の死後の事務処理も委任できるようですが,どのような契約な
   のでしょうか。委任者の死後,委任者の相続人がその契約を解除することができ
   るのでしょうか。
Q51■死後事務委任契約と任意後見契約,遺言の役割とそれぞれの関係/
   死後事務委任契約を締結する場合,任意後見契約や遺言書の作成がなされること
   も多いようですが,死後事務に関しそれぞれどのような役割や関係があるのでし
   ょうか。
Q52■尊厳死を希望する場合の留意点/
   尊厳死という言葉を聞きますが,安楽死とは違うのですか。また,尊厳死を希望
   する場合には,どのようなことに留意すべきでしょうか。
column
Column1 墓地を廃止して納骨堂を開設するには /
Column2 宗教法人の墓地経営に課される税金 /
Column3 納骨堂の焼骨を他の納骨堂又は自宅に移転する場合の手続 /
Column4 埋葬・火葬許可証を紛失したら /
Column5 病院での死亡から通夜・葬儀までの手続 /
Column6 電車等に遺留された焼骨の処遇 /
墓地,埋葬等に関する法律
墓地,埋葬等に関する法律施行規則
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