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退職勧奨・希望退職募集・PIPの話法と書式


退職勧奨・希望退職募集・PIPの話法と書式
編・著者村田浩一 編著
発行年月2022年06月
ISBN978-4-417-01837-7
税込価格3,960円(本体価格:3,600円)
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■解説
基本的知識から個別ケースの実務対応までを網羅。
●退職勧奨問題に関連する,解雇・懲戒・退職強要等の知識を解説!
●ケースごとの対処法や面談等の進め方,話法例,想定Q&Aを紹介!
●退職合意書やパターンごとの条項例・指導書等の書式を豊富に掲載!


はしがき
 企業から労働問題について相談を受けるようになり11年半になるが,問題のある
社員に退職してもらいたいという相談は多く,相談の2,3割にのぼる感触であり,
また,私が退職に関わった社員の数も,個別の問題社員対応から大規模な退職勧奨
面談,希望退職募集,整理雇止めまで合わせて数百人にのぼるのではないかと思っ
ている。その都度依頼者に,長期的には退職に向けたシナリオ,短期的にはその面
談のシナリオ,面談等の想定状況,想定Q&A,指導書や懲戒処分通知書,退職合意
書などの書式を提供してきた。また,弁護士である私がクライアント企業の社員に
退職勧奨の面談を行い,退職合意書の取り交わしまで行う機会も得た。このように
退職,退職勧奨についてそれなりのノウハウ,経験を得てきた。
他方で,私見としては,退職はポジティブなものだと思っている。過去や他人は変
えられず,もちろんミスマッチを生じない努力や,ミスマッチを解消する努力は必
要であるが,ミスマッチを解消できない場合には,生計を立てるという点を除けば
,雇用関係を続けることが労使双方のためにならないこともある。逆に転職等によ
り次のステージに進めば,転職先から期待や歓迎を受け,新たな知見,人脈を得ら
れ,活躍できる可能性がある。退職勧奨の対象者でも,TOEIC900点超えなど語学堪
能な者,名門大学卒の者,年収2000万円超の者など,現職ではミスマッチを生じて
いるが,転職すれば活躍するであろう者も見てきた。ある世界的な映画監督でさえ
前職を解雇されていたと聞いたことがある。現職でのミスマッチは,人格の否定で
も特に将来の能力の否定でもなく,単なるミスマッチである。
もっとも,メンタルヘルス不調者に退職勧奨を行って自殺に至ったといった話も何
件も聞いたことがあり,また,離職を機に喪失感などから自殺をする者もいると思
われ,メンタルヘルスや生計などに対する配慮も必要と考えている。労働者は実際
には転職しないとしても,転職できるだけの知識,経験を習得することが重要と考
えている。また,企業は,自社業務への貢献や,本業で充実感を得てもらうこと,
それにより望ましくないSNS投稿をさせないこと,さらにはミスマッチを生じたと
きに労働契約解消に応じてもらいやすくするためにも,労働者に対する教育を続け
ることが重要であると考えている。
 退職勧奨やPIP,話法に関する書籍はあまり多くなく,本書では,悩みを抱える
企業,経営者の参考になればと思い,また,自身のノウハウ,経験を整理すること
も考え,労働法を専門とする法律事務所で経験を積んだ執筆陣とともに,退職や退
職勧奨に関する考え方の解説,ケースごとの考え方,裁判例,話法,想定Q&A,書
式,落とし穴,コラムなどを示した。本書が問題社員対応に悩んでいる企業や経営
者,担当者,弁護士や社会保険労務士,税理士等の専門家にとって,紛争予防や紛
争解決の一助になれば幸いである。
最後に,本書の刊行にあたっては,青林書院編集部の留守秀彦氏に企画を快諾して
いただき,きめ細やかなご対応,ご指摘をいただき,大変にお世話になった。留守
氏や私を含めた執筆陣も転職によりますます活躍していると思っていることも本書
出版の動機の一つになっており,留守氏とこうしてまた新たに書籍を刊行できたこ
とを嬉しく思っている。ご縁とご尽力に感謝申し上げる。

令和4年5月
弁護士 村田浩一


編者
村田浩一(弁護士〔根本法律事務所〕)

執筆者(執筆順)
村田浩一(上掲)
渡辺雪彦(弁護士〔西村あさひ法律事務所〕)
鈴木芳信(弁護士〔熊隼人法律事務所〕)
福地拓己(弁護士〔岩田合同法律事務所〕)



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