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労災事件救済の手引 -労災保険・損害賠償請求の実務-


労災事件救済の手引 -労災保険・損害賠償請求の実務-
編・著者古川 拓 著
発行年月2017年01月
ISBN978-4-417-01704-2
税込価格4,644円(本体価格:4,300円)
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■解説
●労災事件に取り組むなら見落とせない!
●過労死、過労自殺、メンタル、熱中症、アスベスト、腰痛・・・etc!
●労災認定実務とこれまでの裁判例をふまえた、すぐに役立つ知識とノウハウ、
 見落とせない注意点などを盛り込んだ労災事件の手引書!


はしがき
 弁護士登録以来,過労死・過労自殺や災害性の労災事故など様々な種類の労
災事案に取り組む機会が,比較的多くありました。被災労働者本人とその家族
(遺族)にとって「労災に遭(あ)う」ことは,突然生活の基盤である収入の
途を絶たれ途方に暮れることに加え,消えない後遺障害の苦痛や死亡事案では
かけがえのない家族との絆が断ち切られるという大きな悲哀であることを,こ
れまでの取り組みの中で痛感してきました。労災保険や損害賠償は,そのよう
な場合のせめてものセーフティ・ネットとなります。
 一方,労災事案は,労災請求等の行政手続と民事訴訟等の司法手続が基本的
にはそれぞれ独立していながら,一方の手続において生じたことが他方の手続
に対して法律上又は事実上の影響・効果を及ぼす場合があり,相互に密接な関
連性を有している点に特徴があります。
 そのため,労災事案に携わる弁護士等の専門家・関係者としては,取り組み
の対象となる事案の事実関係について,行政手続と司法(民事)手続それぞれ
の視点から検討・整理し,それらの関係を十分に踏まえた見通しを立てながら
,平行あるいは前後させて手続を進めていく必要があります。特に行政手続は
,通常業務において取り扱うことが必ずしも多くないにもかかわらず,関係法
令や裁判例等に加えて労災認定基準をはじめとする関連通達や行政実務の運用
実態を十分に踏まえて取り組む必要があります。
 また,労災事案のもう一つの特徴として,迅速で正当な補償や救済が求めら
れているにもかかわらず,被災者や遺族の手元に証拠資料が少なく,認定・救
済のために多大な苦労を強いられることがしばしばある点があげられます。
弁護士等の専門家・関係者にとっても,事実調査や証拠収集においてなすべき
ことが多く,それらの活動が功を奏するか否かが認定・救済の成否を左右する
といっても過言ではありません。
 本書は,労災事案において労災請求あるいは民事上の損害賠償請求等を通じ
て正当な認定・救済が得られるようにするために,請求実務上重要と考えられ
る事項についての解説を行ったものです。労災分野における深化は日々めざま
しいものがあり,近年でも平成26年の過労死等防止対策推進法の制定・施行を
はじめ,日々多くの法令・通達等の新設・改正等が行われるだけでなく,本書
執筆中も重要裁判例が数多く出され,実務に大きな影響を与えています。この
点をとってみても,労災保険・損害賠償請求の分野は広範かつ深遠であり,同
分野のあらゆる事項や関連法令・通達,具体的なノウハウ等のすべてを一冊の
書籍で網羅することはできません。とはいえ,具体的な事案に取り組むにあた
って最低限踏まえておくべき事項や知識をできる限り盛り込んだものであると
考えております。本書が被災者・遺族に正当な認定・救済を届ける一助となる
ことを願ってやみません。
 最後に,青林書院の逸見慎一社長及び宮根茂樹編集長には,執筆スケジュー
ルやレイアウト等に関し多大なご尽力をいただき,又無理をお聴き入れいただ
きました。その他,編集に携わっていただいた皆様にも格段のご協力をいただ
きました。末尾となり恐縮ですが,厚く感謝を申し上げる次第です。
  平成28年12月
  弁護士 古川 拓


古川 拓:弁護士(弁護士法人 古川・片田総合法律事務所)





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