青林書院




新刊情報


交通事故物的損害の認定の実際〔改訂版〕


交通事故物的損害の認定の実際〔改訂版〕
編・著者園部 厚 著
発行年月2017年09月
ISBN978-4-417-01725-7
税込価格3,564円(本体価格:3,300 円)
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■解説
●物損はいかに認定・判断されているのか?
裁判官が,弁護士費用補償特約付自動車保険の普及で増加し様々な論点
がある物損被害の損害賠償請求事件の裁判例について,争点項目を細分
化して,よりわかりやすく整理。
最新裁判例を加えますます充実した,交通事故事件に携わる者に有用な1冊!


執筆者紹介
園部 厚:東京簡易裁判所判事


はしがき
 近年,自動車保険における弁護士費用補償特約の普及により,裁判所の交通
損害賠償請求訴訟事件が増加している傾向にある。従前は,請求額が余り多く
ない,交通事故の物損被害についての損害賠償に関する紛争については,弁護
士に委任すると,請求額に対して多額の弁護士費用がかかるため,当事者の意
図するような結果での紛争解決ができなくても,訴訟提起がなされることはな
かったのではないかと思われる。そのような物損被害についての損害賠償に関
する紛争が,弁護士費用補償特約付自動車保険に加入していたことにより,訴
訟提起時になんらの負担をすることなく,弁護士を代理人として訴訟提起がで
きるため,物損被害についての損害賠償請求の訴訟事件が増加している傾向に
あるようである。最近では,修理費等の請求額が十万円に満たない物損被害の
損害賠償請求事件も弁護士代理人付で訴訟提起されることも珍しくない。そし
て,そのような交通事故における物損被害についての損害賠償請求訴訟事件が
増加している中,そのような事件の当事者が,様々な請求・主張をし,様々な
論点が生じており,事件の審理時間も従前より長くなっており,最終的に自己
の主張について妥協をすることなく,判決で終了する事件も増えているとの指
摘もある。
 そのような状況の中,交通事故の物損被害についての裁判例を整理し,物
損について争いがあるものについて,その内容ごとに整理し,どのように認
定し,判断をしているかについて,まとめたものがあれば,物損被害につい
ての損害賠償請求訴訟の問題点を的確に把握し,事件を適正かつ迅速に処理
することに役立つのではないかと思い,本書を作成することとした。
 本書が,交通事故の物損被害についての損害賠償請求事件に携わる者にと
って,有用のものとなり,交通事故の物損被害についての損害賠償請求事件
の適切かつ迅速な処理に役立つものとなれば幸いである。

  平成27年6月
  園部 厚


白熱・刑事事実認定 -冤罪防止のハンドブック-


白熱・刑事事実認定 -冤罪防止のハンドブック-
編・著者門野 博 著
発行年月2017年9月
ISBN978-4-417-01720-2
税込価格3,888円(本体価格:3,600円)
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■解説
難解な“刑事事実認定”を分かりやすく伝える1冊!
冤罪の絶滅を願うすべての人の必読書!


門野 博: 弁護士(弁護士法人 りべるて・えがりて法律事務所)


はしがき
刑事事実認定は難しいといわれますが,若手の弁護士をはじめ,刑事事件
に意欲を持って取り組もうとされている法曹の皆様に,それを分かりやすく
伝えたいと願い本書を著しました。刑事事実認定に関しては,いろいろなタ
イプの書物が出されています。
 しかし,専門分野の先生方の書かれた論文はかなりの知識を持った方々で
も,読みこなすのは容易ではないように感じられます。具体的な事件のレポ
ートも大いに有用なのですが基礎的な知識がないと十分な理解にはなかなか
いたりません。また,あまりにも,まっとうすぎて,一から読み進めるには,
かなりの忍耐力を要するものもあります。そこで,事実認定に興味を持ち,
それを実践に役立てようとしている方々に,わくわくするような新鮮な気持
ちで読み進んでいただき,読み終えたときには,オールラウンドの基礎知識
が身につき,知らず知らずに,事実認定の何たるか,真髄みたいなものが伝
わっているようなそんな本が書けないかと考えました。私の,力の限界もあ
り,とても看板どおりのものができているとはいえませんが,どこまで成功
しているか,その最終結論はこの本を手に取ってくださった皆様のご判断に
お任せするほかありません。
 本書の副題(サブタイトル)を,「冤罪防止のハンドブック」としました。
言わずもがなですが,冤罪防止は刑事司法・刑事裁判の最重要の課題と言っ
ても決して言い過ぎではありません。今日,冤罪防止のためにいろいろな方
策が考えられてきています。
 しかし,私がこの本で,めざしたのは,本書を読んでくださった皆様に,
冤罪防止のための法律知識をより豊富に,そしてより確実にしていただいて,
それを,実際の実務でしっかりと活用していただきたいということに尽きま
す。冤罪発生の原因が分かり,それを防ぐための諸方策をいくら理解したと
しても,その実践の場において,それに立ち向かうときに,法律知識が不十
分であれば,それはとうていかないません。地道ではありますが,基礎知識
の重要性を大いに強調したいと思います。本書は,事実認定に関する
ものであり,基礎知識といっても事実認定に関係するものにとどまりますが,
少しでも,冤罪防止という大目標に貢献できれば,それに勝る喜びはありま
せん。
 以上のような本書の目的から,その構成には,多少の工夫を凝らしていま
す。その点に関しては,次頁の「本書の構成と活用法」で説明していますの
で,これを最初にお目とおしいただければと思います。それでは,皆様のご
奮闘をお祈りいたします。
 
 平成29年9月
 門野 博 
 


新・注解 特許法〔第2版〕上巻


新・注解 特許法〔第2版〕上巻
編・著者中山信弘・小泉直樹 [編]
発行年月2017年09月
ISBN978-4-417-01717-2
税込価格17,280円(本体価格:16,000円)
在庫有り
  
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■解説
第一線の研究者・実務家によるわが国最大級の
新・特許法コンメンタールの最新刊!! 
        
◆特許法の理論・実務を細大漏らさず取り込んだ大分量の3分冊。
◆膨大な判例・文献を徹底網羅,特許法の現在を解明する。
◆第1章〜第3章の2(第1条〜第65条)を収録。


■編集者
中山 信弘:東京大学名誉教授,弁護士
小泉 直樹:慶應義塾大学法科大学院教授,弁護士(TMI総合法律事務所)

■執筆者(執筆順)
平嶋 竜太:筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授
森 博之:弁護士
松山 智恵:弁護士
酒井 宏明:弁理士・金沢工業大学大学院教授
香島 拓也:弁理士・金沢工業大学大学院客員教授・電気通信大学非常勤講師
駒田 泰土:上智大学法学部教授
潮海 久雄:筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授
内藤 和彦:弁理士・工学博士
酒井 仁郎:弁理士
山田  拓:弁理士・農学博士
川崎 隆二:弁理士
吉田 和彦:弁護士・ニューヨーク州弁護士・東北大学特任教授(客員)
飯田  圭:弁護士・弁理士
木村耕太郎:弁護士
飯塚 卓也:弁護士・岩手大学研究推進機構客員教授・東北大学大学院工学研究科講師
田中 浩之:弁護士・ニューヨーク州弁護士
赤堀 龍吾:弁護士
伊藤健太郎:弁理士
早川 大輔:弁理士
加藤志麻子:弁理士
江幡 奈歩:弁護士
日野 真美:弁理士・ニューヨーク州弁護士・アメリカ弁理士・薬剤師)
大野 聖二:弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士・
          慶応義義塾大学法科大学院非常勤講師
小林 英了:弁護士
加藤 公延:弁理士・金沢工業大学大学院教授
眤次 ―隋弁理士
伊藤 剣太:弁理士・東京都市大学非常勤講師
寺崎  直:弁理士,筑波大学グローバル教育院非常勤講師
井関 涼子:同志社大学法学部教授
小林  浩:弁理士・元中国人民大学客員教授
鈴木 將文:名古屋大学大学院法学研究科教授
北原 潤一:弁護士・ニューヨーク州弁護士
岩坪  哲:弁護士・弁理士・名古屋大学法科大学院講師
川田  篤:弁護士・弁理士
根本  浩:弁護士・ニューヨーク州弁護士
城山 康文:弁護士・東京大学法科大学院客員教授
岡田  誠:弁護士・弁理士
林 いづみ:弁護士・中央大学法科大学院客員教授
渡辺  光:弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士
服部  誠:弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士・
          神戸大学大学院法学研究科客員教授
井上 義隆:弁護士
宮田 英毅:弁理士
杉村 光嗣:弁護士・弁理士
小林 純子:弁理士
黒川  恵:弁理士
盒供●脇鵝弁護士・弁理士
松葉 栄治:弁護士
盒供 ―漾弁護士・弁理士
黒田  薫:弁護士・弁理士
佐々木英人:弁護士
相田 義明:弁理士
岡本 尚美:元弁護士
古橋 伸茂:弁理士
澤井 光一:弁理士
松本  司:弁護士・弁理士
伊原 友己:弁護士・弁理士
井窪 保彦:弁護士
大月 雅博:弁護士・ニューヨーク州弁護士
中村  閑:弁護士
片山 英二:弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士
本多 広和:弁護士・ニューヨーク州弁護士
佐長  功:弁護士
金子 敏哉:明治大学法学部准教授
佐藤 辰彦:弁理士・東日本国際大学客員教授
松井 孝夫:弁理士
吉田雅比呂:弁理士


『新・注解特許法』初版の上梓(2011年)からすでに6年が経過し,
特許法の世界にも大きな変化が見られるので,ここに第2版を出版する
こととした。わが国唯一の特許法の大コンメンタールである本書を継続
してリニューアルしてゆくことは斯界に対する大きな責務であり,今回
も小泉直樹慶応義塾大学教授の指導の下に,多くの実務家や学者の協力
を得ることができ,ここに第2版を刊行する運びとなったことは,私と
しても大変な喜びである。

 本書の役割は,多くの判例と学説を引用した上で,各執筆者の見解を
述べることにあるが,なかんずく判例を網羅的に渉猟することが,特に
実務にとって重要であると考えている。一般論として判例の研究・分析
の重要性は言うまでもないが,特に特許法のようなビジネス・ローにと
っては格段に重要である。そしてこの6年間で特許権に関する判例はか
なり増加し,また新しい学説も増えているために,本書も2分冊では収
まりきらず,3分冊となってしまった。判例を重視する以上,ページが
増えることはやむを得ないと考えており,これは他の法分野における大
きなコンメンタールにおいても同様の傾向にある。

 特許法の世界は,デジタル技術の発展により,この変革の影響を受け
ることは必定であり,今後もAI,IoT,ビッグデータ,標準化等の急激
な発展により,特許法もこの荒波の洗礼を受けて大きく変わってゆくで
あろう。今世紀末には,特許法を初めとする知的財産法がどのような姿
になっているのか,想像もつかないが,保護の形に変化があるかもしれ
ないが,財産的情報の重要性は変わることはないであろう。今後の特許
法研究のあり方がどのように変化してゆくべきか,という点は不明であ
るが,判例の検討が重要となるであろうことには変わりがないであろう。
その意味において,コンメンタールの重要性は不動であると思える。

 なおTPP関連改正法は平成28年12月9日に参議院で可決成立したものの
,アメリカの離脱によりTPP自体が漂流し,現在その施行の目処すらたっ
ていないという状況である。そこで,TPP関連改正法については,執筆者
の意向で随所で触れるに留め,本書では平成27年7月10日の特許法改正
法(法律第55号)を基準とし,その後のものは基本的には採用していない
ことに注意されたい。ただTPP関連改正法施行の可能性が皆無という訳で
はなく,今後とも注視してゆく必要があろう。

2017年7月
中山 信弘 
 
 


新・注解 特許法〔第2版〕中巻


新・注解 特許法〔第2版〕中巻
編・著者中山信弘・小泉直樹 [編]
発行年月2017年09月
ISBN978-4-417-01718-9
税込価格19,440円(本体価格:18,000円)
在庫有り
  
在庫があります

■解説
第一線の研究者・実務家によるわが国最大級の
新・特許法コンメンタールの最新刊!!
    
特許法の理論・実務を細大漏らさず取り込んだ大分量の3分冊。
膨大な判例・文献を徹底網羅,特許法の現在を解明する。
第4章第1節〜第3節(第66条〜第112条の3)を収録。


■編集者
中山 信弘:現在,東京大学名誉教授,弁護士
小泉 直樹:慶應義塾大学法科大学院教授,弁護士(TMI総合法律事務所)

■執筆者(執筆順)
平嶋 竜太:筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授
森 博之:弁護士
松山 智恵:弁護士
酒井 宏明:弁理士・金沢工業大学大学院教授
香島 拓也:弁理士・金沢工業大学大学院客員教授・電気通信大学非常勤講師
駒田 泰土:上智大学法学部教授
内藤 和彦:弁理士・工学博士
酒井 仁郎:弁理士
山田  拓:弁理士・農学博士
川崎 隆二:弁理士
吉田 和彦:弁護士・ニューヨーク州弁護士・東北大学特任教授(客員)
飯田  圭:弁護士・弁理士
木村耕太郎:弁護士
飯塚 卓也:弁護士・岩手大学研究推進機構客員教授・東北大学大学院工学研究科講師
田中 浩之:弁護士・ニューヨーク州弁護士
赤堀 龍吾:弁護士
伊藤健太郎:弁理士
早川 大輔:弁理士
加藤志麻子:弁理士
江幡 奈歩:弁護士
日野 真美:弁理士・ニューヨーク州弁護士・アメリカ弁理士・薬剤師
大野 聖二:弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士・慶応義義塾大学法科大学院非常勤講師
小林 英了:弁護士
加藤 公延:弁理士・金沢工業大学大学院教授
眤次 ―隋弁理士
伊藤 剣太:弁理士・東京都市大学非常勤講師
寺崎  直:弁理士,筑波大学グローバル教育院非常勤講師
井関 涼子:同志社大学法学部教授
小林  浩:弁理士・元中国人民大学客員教授
鈴木 將文:名古屋大学大学院法学研究科教授
北原 潤一:弁護士・ニューヨーク州弁護士
岩坪  哲:弁護士・弁理士・名古屋大学法科大学院講師
川田  篤:弁護士・弁理士
根本  浩:弁護士・ニューヨーク州弁護士
城山 康文:弁護士・東京大学法科大学院客員教授
岡田  誠:弁護士・弁理士
林 いづみ:弁護士・中央大学法科大学院客員教授
渡辺  光:弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士
服部  誠:弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士・神戸大学大学院法学研究科客員教授
相良由里子:弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士
井上 義隆:弁護士
宮田 英毅:弁理士
杉村 光嗣:弁護士・弁理士
小林 純子:弁理士
黒川  恵:弁理士
盒供●脇鵝弁護士・弁理士
松葉 栄治:弁護士
盒供 ―漾弁護士・弁理士
黒田  薫:弁護士・弁理士
佐々木英人:弁護士
相田 義明:弁理士
岡本 尚美:元弁護士
古橋 伸茂:弁理士
澤井 光一:弁理士
松本  司:弁護士・弁理士
伊原 友己:弁護士・弁理士
井窪 保彦:弁護士
大月 雅博:弁護士・ニューヨーク州弁護士
中村  閑:弁護士
片山 英二:弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士
本多 広和:弁護士・ニューヨーク州弁護士
佐長  功:弁護士
金子 敏哉:明治大学法学部准教授
佐藤 辰彦:弁理士・東日本国際大学客員教授
松井 孝夫:弁理士
吉田雅比呂:弁理士


『新・注解特許法』初版の上梓(2011年)からすでに6年が経過し,
特許法の世界にも大きな変化が見られるので,ここに第2版を出版する
こととした。わが国唯一の特許法の大コンメンタールである本書を継続
してリニューアルしてゆくことは斯界に対する大きな責務であり,今回
も小泉直樹慶応義塾大学教授の指導の下に,多くの実務家や学者の協力
を得ることができ,ここに第2版を刊行する運びとなったことは,私と
しても大変な喜びである。

 本書の役割は,多くの判例と学説を引用した上で,各執筆者の見解を
述べることにあるが,なかんずく判例を網羅的に渉猟することが,特に
実務にとって重要であると考えている。一般論として判例の研究・分析
の重要性は言うまでもないが,特に特許法のようなビジネス・ローにと
っては格段に重要である。そしてこの6年間で特許権に関する判例はか
なり増加し,また新しい学説も増えているために,本書も2分冊では収
まりきらず,3分冊となってしまった。判例を重視する以上,ページが
増えることはやむを得ないと考えており,これは他の法分野における大
きなコンメンタールにおいても同様の傾向にある。

 特許法の世界は,デジタル技術の発展により,この変革の影響を受け
ることは必定であり,今後もAI,IoT,ビッグデータ,標準化等の急激
な発展により,特許法もこの荒波の洗礼を受けて大きく変わってゆくで
あろう。今世紀末には,特許法を初めとする知的財産法がどのような姿
になっているのか,想像もつかないが,保護の形に変化があるかもしれ
ないが,財産的情報の重要性は変わることはないであろう。今後の特許
法研究のあり方がどのように変化してゆくべきか,という点は不明であ
るが,判例の検討が重要となるであろうことには変わりがないであろう。
その意味において,コンメンタールの重要性は不動であると思える。

 なおTPP関連改正法は平成28年12月9日に参議院で可決成立したものの
,アメリカの離脱によりTPP自体が漂流し,現在その施行の目処すらたっ
ていないという状況である。そこで,TPP関連改正法については,執筆者
の意向で随所で触れるに留め,本書では平成27年7月10日の特許法改正
法(法律第55号)を基準とし,その後のものは基本的には採用していない
ことに注意されたい。ただTPP関連改正法施行の可能性が皆無という訳で
はなく,今後とも注視してゆく必要があろう。

2017年7月
中山 信弘 
 
 


新・注解 特許法〔第2版〕下巻


新・注解 特許法〔第2版〕下巻
編・著者中山信弘・小泉直樹 [編]
発行年月2017年09月
ISBN978-4-417-01719-6
税込価格17,280円(本体価格:16,000円)
在庫有り
  
在庫があります

■解説
第一線の研究者・実務家によるわが国最大級の
新・特許法コンメンタールの最新刊!!    

特許法の理論・実務を細大漏らさず取り込んだ大分量の3分冊。
膨大な判例・文献を徹底網羅,特許法の現在を解明する。
第5章〜第11章(第113条〜第204条),附則,判例索引,事項索引を収録。


■編集者
中山 信弘:東京大学名誉教授,弁護士
小泉 直樹:慶應義塾大学法科大学院教授,弁護士(TMI総合法律事務所)

■執筆者(執筆順)
平嶋 竜太:筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授
森 博之:弁護士
松山 智恵:弁護士
香島 拓也:弁理士・金沢工業大学大学院客員教授・電気通信大学非常勤講師
駒田 泰土:上智大学法学部教授
潮海 久雄:筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授
内藤 和彦:弁理士・工学博士
酒井 仁郎:弁理士
山田  拓:弁理士・農学博士
川崎 隆二:弁理士
吉田 和彦:弁護士・ニューヨーク州弁護士・東北大学特任教授(客員)
飯田  圭:弁護士・弁理士
木村耕太郎:弁護士
飯塚 卓也:弁護士・岩手大学研究推進機構客員教授・東北大学大学院工学研究科講師
田中 浩之:弁護士・ニューヨーク州弁護士
赤堀 龍吾:弁護士
伊藤健太郎:弁理士
早川 大輔:弁理士
加藤志麻子:弁理士
江幡 奈歩:弁護士
日野 真美:弁理士・ニューヨーク州弁護士・アメリカ弁理士・薬剤師
大野 聖二:弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士・
          慶応義義塾大学法科大学院非常勤講師
小林 英了:弁護士
加藤 公延:弁理士・金沢工業大学大学院教授
眤次 ―隋弁理士
伊藤 剣太:弁理士・東京都市大学非常勤講師
寺崎  直:弁理士,筑波大学グローバル教育院非常勤講師
井関 涼子:同志社大学法学部教授
小林  浩:弁理士・元中国人民大学客員教授
鈴木 將文:名古屋大学大学院法学研究科教授
北原 潤一:弁護士・ニューヨーク州弁護士
岩坪  哲:弁護士・弁理士・名古屋大学法科大学院講師
川田  篤:弁護士・弁理士
根本  浩:弁護士・ニューヨーク州弁護士
城山 康文:弁護士・東京大学法科大学院客員教授
岡田  誠:弁護士・弁理士
林 いづみ:弁護士・中央大学法科大学院客員教授
渡辺  光:弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士
服部  誠:弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士・
          神戸大学大学院法学研究科客員教授
相良由里子:弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士
井上 義隆:弁護士
宮田 英毅:弁理士
杉村 光嗣:弁護士・弁理士
小林 純子:弁理士
黒川  恵:弁理士
盒供●脇鵝弁護士・弁理士
松葉 栄治:弁護士
盒供 ―漾弁護士・弁理士
黒田  薫:弁護士・弁理士
佐々木英人:弁護士
相田 義明:弁理士
岡本 尚美:元弁護士
古橋 伸茂:弁理士
澤井 光一:弁理士
松本  司:弁護士・弁理士
伊原 友己:弁護士・弁理士
井窪 保彦:弁護士
大月 雅博:弁護士・ニューヨーク州弁護士
中村  閑:弁護士
片山 英二:弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士
本多 広和:弁護士・ニューヨーク州弁護士
佐長  功:弁護士
金子 敏哉:明治大学法学部准教授
佐藤 辰彦:弁理士・東日本国際大学客員教授
松井 孝夫:弁理士
吉田雅比呂:弁理士


『新・注解特許法』初版の上梓(2011年)からすでに6年が経過し,
特許法の世界にも大きな変化が見られるので,ここに第2版を出版する
こととした。わが国唯一の特許法の大コンメンタールである本書を継続
してリニューアルしてゆくことは斯界に対する大きな責務であり,今回
も小泉直樹慶応義塾大学教授の指導の下に,多くの実務家や学者の協力
を得ることができ,ここに第2版を刊行する運びとなったことは,私と
しても大変な喜びである。

 本書の役割は,多くの判例と学説を引用した上で,各執筆者の見解を
述べることにあるが,なかんずく判例を網羅的に渉猟することが,特に
実務にとって重要であると考えている。一般論として判例の研究・分析
の重要性は言うまでもないが,特に特許法のようなビジネス・ローにと
っては格段に重要である。そしてこの6年間で特許権に関する判例はか
なり増加し,また新しい学説も増えているために,本書も2分冊では収
まりきらず,3分冊となってしまった。判例を重視する以上,ページが
増えることはやむを得ないと考えており,これは他の法分野における大
きなコンメンタールにおいても同様の傾向にある。

 特許法の世界は,デジタル技術の発展により,この変革の影響を受け
ることは必定であり,今後もAI,IoT,ビッグデータ,標準化等の急激
な発展により,特許法もこの荒波の洗礼を受けて大きく変わってゆくで
あろう。今世紀末には,特許法を初めとする知的財産法がどのような姿
になっているのか,想像もつかないが,保護の形に変化があるかもしれ
ないが,財産的情報の重要性は変わることはないであろう。今後の特許
法研究のあり方がどのように変化してゆくべきか,という点は不明であ
るが,判例の検討が重要となるであろうことには変わりがないであろう。
その意味において,コンメンタールの重要性は不動であると思える。

 なおTPP関連改正法は平成28年12月9日に参議院で可決成立したものの
,アメリカの離脱によりTPP自体が漂流し,現在その施行の目処すらたっ
ていないという状況である。そこで,TPP関連改正法については,執筆者
の意向で随所で触れるに留め,本書では平成27年7月10日の特許法改正
法(法律第55号)を基準とし,その後のものは基本的には採用していない
ことに注意されたい。ただTPP関連改正法施行の可能性が皆無という訳で
はなく,今後とも注視してゆく必要があろう。

2017年7月
中山 信弘 
 
 



商標の法律相談


最新青林法律相談


商標の法律相談
編・著者小野昌延・小松陽一郎・三山峻司 編
発行年月2017年09月
ISBN978-4-417-01722-6
税込価格5,616円(本体価格:5,200円)
在庫有り
  
在庫があります

■解説
基礎知識から難度の高い実務問題まで幅広くレクチャーした
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をもとに卓越した回答を提供!!


昨年刊行した新シリーズ『不正競争の法律相談機Ν供戮蓮ざ砲瓩胴ド召
あった。同書が発売されるやいなや,同じ新シリーズで『商標の法律相談』
刊行の要望が,編集に多く寄せられた。現在実務では,状況が大きく変革し
ている。実務では,商標に関連した問題についても回答が求められる。とこ
ろが従来の法律の体系書では,回答するためには記載が不十分である。旧シ
リーズの『商標の法律相談』も,現在絶版状態であるうえ,発刊後10年も経
っている。したがって,その間法律の変化も,審査基準の変遷も,当然同書
の回答には取り入れられていない。同書は,類書に比して,担当執筆者が優
れていることにおいて定評がある。新しく改訂された新シリーズの『商標の
法律相談』が早急に発刊されるように,との要望が生じたのも当然であった。
旧シリーズの『商標の法律相談』もまとまった別角度の解説をしており,新
しい『商標の法律相談』と両者をまとめることにより,現在の概説書や注釈
書をさらに詳しく説明した書物になりそうである。
ところで現在,現実の「経営」において,解決すべき多くの問題が生じてい
る。IT化の速い進みとともに,従来想像もできなかった新しい法律問題が生
じている。これらの問題は,旧シリーズの法律相談において,あまり解説さ
れなかったような問題もある。また,「消費者法」の面から新しい商標法の
問題もある。このような新しいタイプの問題は,訴訟上の問題を超えた「消
費者行政」上の問題であり,「表示法行政」の問題ともいうべき問題もある。
今後,これらの分野の問題は,さらに重要になってくる。
 そこで,新シリーズの本書ではこれらの問題に即応すべく設問を一新し,
執筆陣もその多くを変更した。また,これらの多くの問題すべてを一冊の
「相談シリーズ」に収録することは困難となったため,個別問題の回答を中
心に考える読者が求めやすい2分冊形式とした。
 本書の内容は,各問の執筆に,現在適当な最高の執筆者達によるものであ
り,この種の書物としては,最も充実したものになっている。各問の執筆を
願った多くの方々には,お忙しい中をご無理願った。厚く感謝申し上げる。
また共編者の小松陽一郎先生・三山峻司先生には,短期間に,本書の調整に
編集的努力にあたっていただいた。本書は,全く両編集者の手になるといっ
てよい。
 また,いつもながら,青林書院の逸見慎一社長,編集部の宮根茂樹氏には
いろいろご配慮いただいた。その他,編集にあたっていただいた方々に厚く
感謝申し上げる次第である。
 
 平成29年7月
 編集代表 小野 昌延



編 集 者
小野 昌延(弁護士・法学博士)
小松陽一郎(弁護士・弁理士)
三山 峻司(弁護士・弁理士)

執 筆 者(執筆順)
室谷 和彦(弁護士)
川田 篤(弁護士・弁理士)
板倉 集一(甲南大学法科大学院教授)
足立  泉(弁理士)
井上 裕史(弁護士)
塩月 秀平(弁護士)
井関 涼子(同志社大学法学部教授)
平野 和宏(弁護士・弁理士)
小泉 妙子(弁護士・弁理士)
永 弥生(弁理士)
松井 宏記(弁理士)
古関  宏(弁理士)
福田あやこ(弁護士)
伊原 友己(弁護士・弁理士)
釜田 佳孝(弁護士)
清原 直己(弁護士・弁理士)
冨永 博之(弁護士・弁理士)
北岡 弘章(弁護士・弁理士)
加治 梓子(弁護士)
愛知 靖之(京都大学大学院法学研究科教授)
藤川 義人(弁護士)
辻   淳子(弁護士・弁理士)
近藤 剛史(弁護士・弁理士)
大林 良寛(弁護士)
西野 卓嗣(弁理士)
平野 惠稔(弁護士・ニューヨーク州弁護士)
古庄 俊哉(弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士)
泉   克幸(京都女子大学法学部教授)
松本 好史(弁護士・弁理士)
森本  純(弁護士・弁理士)
鈴木 將文(名古屋大学大学院法学研究科教授)
高橋 元弘(弁護士)
山崎 道雄(弁護士)
西迫 文夫(弁護士)
松本 尚子(弁理士・大阪大学知的財産センター客員准教授)
南川 博茂(弁護士)
盒供●脇鵝癖杆郢痢κ柩士)
小松 一雄(弁護士)
田上 洋平(弁護士・弁理士)
辻村 和彦(弁護士)
山田威一郎(弁護士・弁理士)
松本  司(弁護士・弁理士)
岩坪  哲(弁護士・弁理士・名古屋大学法科大学院講師)
蘆立 順美(東北大学大学院法学研究科教授)
小林 幸夫(弁護士・弁理士)
岩原 義則(弁護士・弁理士)
三山 峻司(弁護士・弁理士)
弓削田 博(弁護士・弁理士)
中世古裕之(弁護士・弁理士)
横尾 和也(弁護士・弁理士)
溝上 哲也(弁護士・弁理士)
細井 大輔(弁護士)
井上 周一(弁護士・弁理士)
久世 勝之(弁護士)
山下 英久(弁護士)








商標の法律相談


最新青林法律相談


商標の法律相談
編・著者小野昌延・小松陽一郎・三山峻司 編
発行年月2017年09月
ISBN978-4-417-01721-9
税込価格6,480円(本体価格:6,000円)
在庫有り
  
在庫があります

■解説
基礎知識から難度の高い実務問題まで幅広くレクチャーした
『商標の法律相談』の最新作!!

〇『商標』の重要問題[114]を厳選。鬼は全59問・挟は全55問を扱う!! 
〇第一線の研究者・弁護士・弁理士総勢[113名]が実務に役立つ最新情報
をもとに卓越した回答を提供!!


昨年刊行した新シリーズ『不正競争の法律相談機Ν供戮蓮ざ砲瓩胴ド召任△
た。同書が発売されるやいなや,同じ新シリーズで『商標の法律相談』刊行の要
望が,編集に多く寄せられた。現在実務では,状況が大きく変革している。実務
では,商標に関連した問題についても回答が求められる。ところが従来の法律の
体系書では,回答するためには記載が不十分である。旧シリーズの『商標の法律
相談』も,現在絶版状態であるうえ,発刊後10年も経っている。したがって,そ
の間法律の変化も,審査基準の変遷も,当然同書の回答には取り入れられていな
い。
 同書は,類書に比して,担当執筆者が優れていることにおいて定評がある。新
しく改訂された新シリーズの『商標の法律相談』が早急に発刊されるように,と
の要望が生じたのも当然であった。旧シリーズの『商標の法律相談』もまとまっ
た別角度の解説をしており,新しい『商標の法律相談』と両者をまとめることに
より,現在の概説書や注釈書をさらに詳しく説明した書物になりそうである。
ところで現在,現実の「経営」において,解決すべき多くの問題が生じている。
IT化の速い進みとともに,従来想像もできなかった新しい法律問題が生じている。
これらの問題は,旧シリーズの法律相談において,あまり解説されなかったよう
な問題もある。また,「消費者法」の面から新しい商標法の問題もある。このよ
うな新しいタイプの問題は,訴訟上の問題を超えた「消費者行政」上の問題であ
り,「表示法行政」の問題ともいうべき問題もある。今後,これらの分野の問題
は,さらに重要になってくる。そこで,新シリーズの本書ではこれらの問題に即
応すべく設問を一新し,執筆陣もその多くを変更した。また,これらの多くの問
題すべてを一冊の「相談シリーズ」に収録することは困難となったため,個別問
題の回答を中心に考える読者が求めやすい2分冊形式とした。
 本書の内容は,各問の執筆に,現在適当な最高の執筆者達によるものであり,
この種の書物としては,最も充実したものになっている。各問の執筆を願った多
くの方々には,お忙しい中をご無理願った。厚く感謝申し上げる。また共編者の
小松陽一郎先生・三山峻司先生には,短期間に,本書の調整に編集的努力にあた
っていただいた。本書は,全く両編集者の手になるといってよい。
また,いつもながら,青林書院の逸見慎一社長,編集部の宮根茂樹氏にはいろい
ろご配慮いただいた。その他,編集にあたっていただいた方々に厚く感謝申し上
げる次第である。

平成29年7月
編集代表 小野 昌延


編 集 者
小野 昌延:弁護士・法学博士
小松陽一郎:弁護士・弁理士
三山 峻司:弁護士・弁理士

執 筆 者(執筆順)
小野 昌延:弁護士・法学博士
茶園 成樹:大阪大学大学院高等司法研究科教授
岩井  泉:弁護士
諏訪野 大:近畿大学法学部教授
杉本ゆみ子:弁理士
木村 育代:弁護士
竹内 耕三:弁理士・大阪大学大学院高等司法研究科客員教授
青木 博通:弁理士
松村 信夫:弁護士
三山 裕三:弁護士
宮脇 正晴:立命館大学法学部教授
三村 量一:弁護士・元知的財産高等裁判所判事
宮万壽夫:弁護士
藤田 晶子:日本大学大学院知的財産研究科准教授・弁護士
白波瀬文夫:弁護士
三尾美枝子:弁護士
田中 昌利:弁護士
上沼 紫野:弁護士
川瀬 幹夫:弁理士
林 いづみ:弁護士
帖佐  隆:久留米大学法学部教授
和田 宏徳:弁護士
金井 重彦:弁護士・日本大学法学部教授
坂本  優:弁護士
飯田  圭:弁護士・弁理士
井 康孝:弁護士
末吉  亙:弁護士
堀江亜以子:中央大学法学部教授
小松陽一郎:弁護士・弁理士
松本 智子:弁護士
小泉 直樹:慶應義塾大学教授
櫻林 正己:弁護士・弁理士
前田  健:神戸大学准教授
辰巳 直彦:関西大学法学部教授
重冨 貴光:弁護士
池下 利男:弁護士・弁理士
本山 雅弘:国士舘大学法学部教授
町田 健一:弁護士
小池 眞一:弁護士
村田 真一:弁護士
早稲田祐美子:弁護士
竹原  懋:弁理士
寺田明日香:弁護士
齋藤  恵:弁理士
深井 俊至:弁護士
大向 尚子:弁護士
川本真由美:弁理士
辻本希世士:弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士
松井 保仁:弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士
山本 岳美:弁理士
牧野 知彦:弁護士
小野 正明:弁理士
大西 育子:弁理士
三上 真毅:弁理士
蔦田 正人:弁理士
齊藤  整:弁理士
藤本  昇:弁理士
並川 鉄也:弁理士








類型別 労働関係訴訟の実務


類型別 労働関係訴訟の実務
編・著者佐々木宗啓・清水響・吉田徹・伊藤由紀子・遠藤東路・湯川克彦 編著
発行年月2017年08月
ISBN978-4-417-01723-3
税込価格5,940円(本体価格:5,500円)
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■解説
わかりにくい労働関係紛争のルールを整理して客観的にわかりやすく解説!
●東京地裁労働部に所属していた裁判官執筆
●現実の紛争に合わせた紛争類型別
●Q&A方式で個別労働紛争の解決対処方法を伝授
●個別労働紛争の解決に携わろうとする者必携


編著者
佐々木 宗啓:東京地方裁判所民事第11部部総括判事
清 水  響:東京高等裁判所第15民事部判事
       (前東京地方裁判所民事第19部部総括判事)
吉 田  徹:東京地方裁判所民事第36部部総括判事
伊藤 由紀子:京都地方裁判所第4民事部部総括判事
       (前東京地方裁判所民事第19部判事)
遠藤  東路:東京地方裁判所民事第36部判事
湯川  克彦:旭川地方裁判所民事部部総括判事
       (前東京地方裁判所民事第11部判事)

執筆者
石田  明彦:東京地方裁判所民事第36部判事
五十嵐 浩介:札幌地方裁判所室蘭支部長判事(前東京地方裁判所民事第11部判事)
鷹 野  旭:札幌地方裁判所苫小牧支部長判事(前東京地方裁判所民事第11部判事)
宮川  広臣:長崎地方裁判所大村支部判事(前東京地方裁判所民事第19部判事)
堀田  秀一:東京地方裁判所民事第19部判事
水倉  義貴:東京地方裁判所民事第21部判事(前東京地方裁判所民事第36部判事)
       (肩書きは刊行当時)

はしがき
 紛争を解決するには,紛争を規律するルールを正確に知る必要があるが,
労働関係紛争のルールを知ることは容易ではない。雇用社会の今日では,労
働者,管理職,人事労務の担当者,労働組合,雇用主といった多数の関係者
が,それぞれの立場で自分の問題として労働紛争に関わる可能性がある。そ
れにもかかわらず,その時々の局面において最適なルールを発見し,これを
当てはめることは,弁護士や裁判官といった法律専門家にとってすら,難し
いことが少なくない。なぜ,労働関係紛争のルールは難しいのか。それは,
労働関係を規律するルールが,民法,労働契約法,労働基準法といった多く
の法令,最高裁判例やそれを補充する多くの裁判例群,多数の行政通達から
なる複雑な体系を構成しているからである。また,労働関係を規律するルー
ルは抽象的なものが多く,解釈の裁量が広いからである。例えば,解雇の有
効性を規律する基本的なルールである労働契約法16条は,解雇が無効となる
場合について,「客観的に合理的な理由を欠き,社会通念上相当であると認
められない場合」といった文言でしか示していない。この抽象的な文言をど
のように現実の事例に当てはめるかといった初期の段階から,判断に難渋す
る者は少なくないと思われる。さらに,労働関係紛争の歴史的な経緯に由来
して,労働者の立場と使用者の立場のどちらに視座を置くかによってルール
の説明の仕方が異なる場合が多いことも,ルールを学ぶ初学者にとっての隘
路となっている。
 本書は,わかりにくい労働関係紛争のルールを,できる限り整理して客観
的に叙述することにより,世の人の役に立つことを目指して編まれた。特に,
これから個別労働紛争についての解決対処の方法を学び,その解決に携わろ
うとする者にとって,役に立つものであることを目標としている。執筆者は,
東京地裁労働部(民事第11部,第19部,第36部)に所属し,専門的に労働関
係事件を担当していた裁判官の有志であるから,その客観性は担保できたと
自負している。そして,その叙述の方式については,専門家らしい法体系に
沿う方法ではなく,現実の紛争に合わせた紛争類型別とした上,Q&A方式を
採用し,できる限りわかりやすく行うことを目指した。執筆者は,本書の目
標,とりわけルールの整理と客観化という使命を認識した上で,執務外の時
間を割いて草稿を分担し,その草稿をもとに議論をしながら推敲を重ねてい
った。もとより各執筆者の分担部分における見解は,東京地裁労働部の統一
的見解でも,筆者らに共通の見解でもなく,執筆者それぞれが,議論の末に
到達した個人的な見解である。本書が,労働関係紛争に携わる裁判官,弁護
士を始め,労働法制を学習しようとする関係者にとって,少しでも役立つも
のであれば幸いである。
 最後に,本書の刊行に当たり多大なる尽力をいただいた青林書院の長島晴
美氏に厚くお礼を申し上げたい。
  
 平成29年7月 執筆者を代表して
 佐々木 宗啓
 伊藤 由紀子




紛争解決のための合意・和解条項作成の弁護士実務 裁判官の視点を加えて


紛争解決のための合意・和解条項作成の弁護士実務  裁判官の視点を加えて
編・著者滝澤 孝臣・大坪 和敏 編著
発行年月2017年07月
ISBN978-4-417-01716-5
税込価格4,428円(本体価格:4,100円)
在庫有り
  
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■解説
弁護士・裁判官が,適切な合意書・和解条項作成のための技術を提示。

弁護士が紛争類型別のよくある事案について合意書案を提示。

裁判官が訴状外の合意書の有用性を前提とし債務名義取得のための留意点を指摘。



編著者
滝澤 孝臣:弁護士(関口総合法律事務所)
      日本大学法科大学院教授

大坪 和敏:弁護士(馬場・澤田法律事務所)

執筆者
林 洸太朗:弁護士(関口総合法律事務所)
松井 雅典:福岡地方裁判所判事
野上 誠一:大阪地方裁判所判事
秋山 里絵:弁護士(馬場・澤田法律事務所)
荒井 章光:さいたま家庭裁判所川越支部判事
尾原 央典:弁護士(関口総合法律事務所)
吉野内 謙志:前橋地方・家庭裁判所桐生支部判事
町田 健一:弁護士(町田法律事務所)
矢作 和彦:弁護士(矢作・市村法律事務所)
光岡 弘志:最高裁判所調査官
五島 丈裕:弁護士(本郷綜合法律事務所)

(執筆・掲載順,肩書きは刊行当時)


はしがき
 本書は,本題に「合意・和解条項作成の弁護士実務」と配するほか,その頭部に
「紛争解決のための」と冠し,その脚部に「裁判官の視点を加えて」と付け足して
いる。その結果,書名としては,いささか長々しいものとなっているが,このよう
な書名にしたのは,以下のような理由からである。
 本書の刊行について青林書院の編集部から編集依頼を受けたのは,随分と前に遡
る。裁判所における和解あるいは調停をめぐっては,和解条項集ないし調停条項集
がこれまでに数多く刊行されているほか,そのうちには,実務書・実用書として汎
用されているものもないわけではない。民事紛争の解決のために裁判所における和
解あるいは調停が果たしている機能・役割に鑑みれば,的確で妥当な和解条項ない
し調停条項の作成は,当該紛争の当事者を代理する弁護士の立場からみても,また,
和解ないし調停の成立によって当該紛争の解決を図る裁判所(裁判官のほか,調停
委員を含む。)の立場からみても,その重要な職責であることは疑う余地がない。
 しかも,そこで要求されているのは,単なる和解条項ないし調停条項の記載例で
はない。その条項によって民事紛争それ自体を適正かつ公平に解決し得るものでな
くてはならないからである。また,そのためには,民事紛争の当事者の当該紛争に
至った不服ないし不満を解消し得るものでなくてはならないが,私的自治の原則が
支配する民事事件においては,そこから生ずる紛争についても,私的自治の結果に
よる解決がまずもって望まれるところである。裁判所における和解あるいは調停に
よる解決以前の,裁判前の紛争解決ということになるが,そのような裁判前の紛争
解決の機能・役割を直視すると,その紛争解決に当事者の代理人として関与する弁
護士の職責に注目せざるを得ない。
 ▼続きを読む

 

本書は,そのために「合意・和解条項作成の弁護士実務」を本題としてまとめる
ことにした。これまでの和解条項集ないし調停条項集として刊行された類書にも,
そのような視点がないわけではないとしても,本書は,この点に主眼を置くことで,
裁判前の紛争解決の重要性を明らかにし,そのためにどのような合意ないし和解が
望まれるかといったスキルを多少でも提供し得るのではないかと考えて刊行するも
のである。「和解・合意条項」といわず,「合意・和解条項」と順序を入れ替えて
いうのも,「作成の実務」といわず,「作成の弁護士実務」というのも,民事紛争
の解決のために弁護士がどのような合意を条項として作成すべきであるかに力点を
置く趣旨である。
 そのような本題に「紛争解決のための」と冠しているのも,そこに,多少でも裁
判所を離れた「訴訟外の」紛争解決といった本書の趣旨を表したいためである。
本題と続けて「紛争解決のための……条項作成の弁護士実務」と読んでいただける
と,編者のいう趣旨もより明確に理解していいただけるのではないかと思う次第で
ある。
 もっとも,そのような訴訟外,すなわち,裁判前の合意・和解であっても,これ
で民事紛争が最終的に解決されずに,その解決が裁判所に持ち込まれる事態も想定
しなくてはならない。その場合に注意しておく必要があるのは,裁判前の合意・和
解が裁判所における紛争解決にとってどのような意義を有するものであるかといっ
た点ではないかと思われる。本書で「裁判官の視点から」といった付け足しをして
いるのも,裁判前の紛争解決と裁判後の紛争解決とを関連づけて理解するには,裁
判所からみた訴訟外の合意の有用性を前提に,その問題点も指摘し,さらに,裁判
所における和解(調停)に至った場合に訴訟外の合意の変更を要する点,反対に,
変更を要しない点を指摘することで,翻って,裁判所を離れた「訴訟外」の合意の
重要性を認識し直すことができるのではないかと考えたためである。
 その意味で,本書は,弁護士と裁判官との協働の成果としてまとめられている。
訴訟外の合意の重要性を直視すればこそであるが,弁護士サイドで作成した合意・
和解条項を裁判官サイドで付加・訂正して,最終的な条項を読者に提供するといっ
た共同作業は試みられていない。そのような共同作業は,本書の以上のような趣旨
からして,かえって,馴染まないものと考えたからである。弁護士サイドて作成し
た合意・和解条項をそれ自体として完結したものとして提供するほか,これに裁判
官サイドからみた視点を付け足すことによって,本書の趣旨を全うすることができ
るという理解がそこにある。
 本書のそのような試みは,弁護士サイドの簡潔的であるが,適切かつ十分な事例
分析を踏まえた合意・和解条項の作成と,これを踏まえた裁判官サイドの訴訟外の
合意の有用性を前提にした問題点の指摘と相まって,いかんなく発揮されているの
ではないかと,編者として,多少の自負をしないわけではないが,その自負は,本
書の第2編を執筆された弁護士各位ないし裁判官各位の力量あってのことである。
改めて執筆者各位にこの場を借りてお礼を申し上げると同時に,本書の刊行に至る
まで編者に対し,さらに,執筆者に対し,時機を得た叱咤・激励を続けられた編集
部御中に深甚の感謝を寄せる次第である。
 本書が,類書の合い間にあって,多少でも民事紛争の適切かつ妥当な解決のため
にお役に立つところがあるとすれば,編者として,これ以上に嬉しいことはない。

  平成29年7月  本書の刊行に寄せて
編著者を代表して  滝澤 孝臣




労災保険・民事損害賠償 判例ハンドブック


労災保険・民事損害賠償 判例ハンドブック
編・著者太田 恒久・石井 妙子 編
発行年月2017年07月
ISBN978-4-417-01713-4
税込価格4,428円(本体価格:4,100円)
在庫有り
  
在庫があります

■解説
◆紛争を予防し拡大を防ぐには? 安全配慮義務の具体的内容とは? 
 上司から部下への適切な指導とは?
◆52の最新重要判例を厳選! 
◆パワハラ・受動喫煙・災害への対応・損害額の算定当等


はしがき
 2017年(平成29年)は私どもの法律事務所の創設25周年である。
四半世紀を何とか無事に迎えることができそうだったので,所内
だけで何かしら行事的なことを催そうかと漠然と考えていた時に,
青林書院から本書の執筆依頼を頂いた。書籍の執筆であれば,日
頃実務処理に追われている我々の勉強にもなるし,周年行事の意
味合いを込めた記念にもなるしということで,物怪の幸いとばか
りにお受けした次第である。
 本書は,労災保険給付に関する判例・裁判例と民事損害賠償請
求訴訟に関するものとに大きく分けられるが,なるべく多岐にわ
たる論点に触れられるように判例・裁判例を取り上げたつもりで
ある。そのなかで弁護士がそれぞれ執筆したい分野を取り上げ,
各自の原稿を事務所内での議論を経てさらに加筆補正して書き上
げたものである。しかし,基本的には各弁護士の責任のもとでま
とめたものであるので,私どもの法律事務所としての統一的な見
解でないことはいうまでもない。
 労災保険の章(第1章)では,労働者災害補償保険法上の「支
給要件」を先ず検討し,さらに広く「業務起因性」についての判
例・裁判例について解説した。民事損害賠償請求訴訟の章(第2
章)では,労働契約関係における安全配慮義務を取り上げ,予見
可能性(結果回避義務),相当因果関係,損害論と整理した。
なお,2017年5月に可決成立した新民法による条項も必要のある
範囲で引用した。
 最後で恐縮であるが,本書の上梓にあたっては,青林書院編集
部の加藤朋子さんのほか,校閲にあたった多くの方に助けられた
ことに心から感謝申し上げる次第である。
  
 2017年6月
 編集者 太田 恒久
 同   石井 妙子


編集者・執筆者

【編集者・執筆者】
太田 恒久:弁護士(太田・石井法律事務所)
石井 妙子:弁護士(太田・石井法律事務所)
  
【執筆者】
深野 和男:弁護士
川端 小織:弁護士
伊藤 隆史:弁護士
西濱 康行:弁護士
石井 拓士:弁護士

❖太田・石井法律事務所❖
1992年(平成4年)3月開設。
主に使用者側の立場から労働事件に取り組んでおり,所属弁護士は全員経営法曹会議の会員である。
〒102−0082
東京都千代田区一番町13番地ラウンドクロス一番町6階
電話:03−5276−0080


個人情報保護法の法律相談


最新青林法律相談


個人情報保護法の法律相談
編・著者三宅 弘・小町谷 育子 著
発行年月2017年06月
ISBN978-4-417-01715-8
税込価格5,400円(本体価格:5,000円)
在庫有り
  
在庫があります

■解説
●改正された個人情報保護法を1冊で早わかり!!
●匿名加工情報,要配慮個人情報,国境を超えるデータ提供,
 名簿業者に対する規制など の新設規定を詳述。既存の条文
 も丁寧に解説し,施行令・規則・ガイドラインを網羅。
●2015年改正法の全面施行に対応!


はしがき
個人情報の保護に関する法律の改正法(以下「個人情報保護法」
といいます)が,2017年5月30日に全面施行されました。2003年
に制定されて以降,初めての改正です。
 改正法の狙いの一つは,パーソナルデータの利活用の促進です。
個人情報の定義に個人識別符号を新設し,個人情報に該当するか
否かを明確化するとともに,特定の個人の識別を低減した匿名加
工情報という新しい類型を設けて個人情報から除外することによ
り,グレーゾーンをなくすことが意図されています。
 ▼続きを読む

 

もっとも,個人情報保護法の目的は,本人の権利利益の保護が主目
的であることに変わりはありません。改正法は,要配慮個人情報と
いうカテゴリーを設け,その利活用に制限を加えています。名簿業
者等による不正な第三者提供を抑止するために,確認及び記録の作
成・保存の規定や個人情報データベース等不正提供罪も新設されま
した。解釈上誤解が生じていた開示・訂正・利用停止については,
個人の請求権であることが文言上明示されました。本人の権利利益
の保護に関わる相応の改正もなされています。 
 また,改正法は,個人情報保護法の執行体制を強化しました。マ
イナンバーを監督する特定個人情報保護委員会が改組され,独立の
第三者機関である個人情報保護委員会が誕生し,個人情報取扱事業
者による個人情報等の取扱いの監督は,主務大臣から同委員会に移
りました。従来,他国にあるようなプライバシーや個人情報を保護
する専門機関が,日本に存在しないことが問題になっていましたが
体制が整いました。今後は,新たに設置されたこの個人情報保護委
員会がその権限を十全に発揮し,本来の役割を果たしているか否か
を注視する必要があります。なお,民間事業者の自主性を尊重する
個人情報の保護の枠組みに変更はなく,認定個人情報保護団体はこ
れまで以上の役割を担うことを期待されています。
 さらに,改正法は,国際的な動向との整合性にも配慮をしていま
す。一定の外国の事業者に個人情報保護法を適用し,併せて外国の
第三者に対する個人データの提供が制限されました。個人情報保護
委員会が外国の執行機関と協力する規定も設けられています。上述
した各種の条文を含め,全体的に個人情報保護の水準を国際的なも
のへと引き上げる意向が見られます。改正法が,全体として国際的
な水準を満たしているか否か,とりわけEUの個人データ保護法制と
合致するか否かの検証は,今後の実務に委ねられることになります。
 本書は,以上の改正法の解説に焦点を置きつつも,改正前から存
在する既存の条項についても丁寧に記述しました。施行令,規則及
びガイドラインもできる限り網羅しています。改正前には,個人情
報保護法の適用から除外されていた小規模事業者が,本格的な個人
情報保護の対策を講じるための手引きとなれば幸いです。
 本書には,『個人情報保護法 逐条分析と展望』(青林書院,
2003年)の逐条解説(小町谷執筆部分)の一部を再掲し,改正法に
応じて加筆し執筆している箇所があります。新しい本に生まれ変わ
る中で,法律相談シリーズに仲間入りさせていただく形になりまし
た。
 改正法の施行後に生じる課題や解釈上の問題点などについては
,改訂の機会があれば加筆していく予定でおります。
 最後に,出版事情の厳しい中,本書の刊行に向けてご尽力いた
だいた青林書院編集部の森敦氏に厚く御礼申し上げます。
 2017年6月
 三宅 弘・小町谷育子


著者紹介
三宅  弘:弁護士・獨協大学特任教授
小町谷 育子:弁護士・ニューヨーク州弁護士



ケースから読み解く少年事件 -実務の技-


ケースから読み解く少年事件 -実務の技-
編・著者河原 俊也 編著
発行年月2017年06月
ISBN978-4-417-01714-1
税込価格4,536円(本体価格:4,200円)
在庫有り
  
在庫があります

■解説
◎裁判官の視点から!
 
現在の少年事件実務家の知恵と技法!
◆少年事件担当の裁判官や調査官、少年矯正・保護担当者が執筆!
◆ひとつのストーリーを軸とした解説!
◆調査官はどのような点に留意して調査をするのか? 裁判官はどの
 ような事実を重視し て事実を認定し処遇を選択するのか? 少年
 矯正・保護担当者はどのような教育的働き 掛けを行い、少年を更
 生するのか?・・・
 外からは見えにくい少年事件の実際と実情を分かりやすく詳解!


はしがき
1 現に少年事件を担当している裁判官らによる事件処理の知恵,技
 本書の特色を一つだけ言うとすれば上記に尽きる。少年法については,
 文献略語に掲げたものなど,優れた体系書や注釈書のほか,手続の流
 れに沿った解説書も多数公刊されている。しかし,本書は,執筆者で
 ある裁判官や家庭裁判所調査官が,いずれも大規模ないし中規模の家
 庭裁判所において現に少年事件を担当している者ばかりである点に特
 色がある内容を見ても,特段目新しいものはないかもしれないが,現
 時点での標準的な少年事件処理に関する実務の知恵なり技を示すこと
 ができたと自負している。「私が何も新しいことを言わなかったなど
 と,言ってほしくない。素材の配置が新しいではないか。ジュ・ド・
 ポーム(注:テニスの前身となった球技)をするときは,両方のプレ
 イヤーとも同じ球を使うが,一方がよりよい場所に球を打つ。」
 (パスカル『パンセ(中)』塩川徹也訳(岩波書店,2015)395頁)
 とまで言うのは言い過ぎだろうか。ともあれ,初めて少年事件を担当
 する裁判官,弁護士,あるいは少年法を勉強する法科大学院生などに
 とって,少年事件の実務ひいては少年法を理解する際の手掛かりにな
 れば幸いである。もちろん,少年事件を相応に経験,研究されている
 方も利用していただければ,編集者としてこれ以上の喜びはない。
 ▼続きを読む

 


2 ケースを基にした解説
  本書では,少年事件手続の一般的な解説に加えて,ケースの事件
 (特殊詐欺の現金受取役をした年長少年〔さしたる前歴を有しない。〕
 が詐欺の故意を否認するという,事実認定上も処遇選択上も相応に悩
 ましい事件である。最近比較的多く見られる。)が家庭裁判所に係属
 した後,調査官はどのような点に留意して調査するのか,裁判官はど
 のような事実を重視して事実を認定し,処遇を選択するのかという点
 にも重きを置いて解説している。また,家庭裁判所での審判後,少年
 院,保護観察での教育的措置などを受けながら,非行少年が健全な人
 間に戻っていく過程についても,少年矯正,少年保護担当者による解
 説を掲載している。すなわち,ケースのA少年が非行に及んだ後,家
 庭裁判所での調査,審判,少年院での矯正教育,そして保護観察とい
 う手続の流れでどのように更生していくのかを示している。架空の事
 例とはいえ,一つのストーリーを軸として解説することを通じて,読
 者が具体的なイメージの下,少年事件の実務を理解できるよう工夫し
 たつもりである。さらに,ケース以外でも実務上よくある事件,ある
 いは被害者配慮に関する事項については,別に項目を分けて解説した
 (ただし,在宅事件やぐ犯事件などについては,頁数の制約もあって
 十分に解説することができなかった。)。
 なお,ケースは,少年事件に携わる裁判官らの具体的な思考過程が考
 察できるように,実際の事例を念頭に置きながらも,大幅に脚色,編
 集し,かつ,リアルにしてある。当然,全て架空であることをお断り
 しておきたい。また,解説中,意見にわたる部分は執筆者の私見であ
 る。

3 「知の技法」はしがきから
  平成6年,『知の技法 東京大学教養学部「基礎演習」テキスト』
 が刊行され(小林康夫=船曳建夫編,東京大学出版会),この種の本
 にしてはベストセラーになった。この本のはしがきに以下のとおりの
 記述がある。この本の編集の理念は,むしろ「賞味期間」がせいぜい
 数年であるようなフレッシュな考え方とトピックを集めることにあり
 ました。固定的なスタンダードの確立を目標にしたのではなく(略)
 現在の知の在り方を正直に反映するものであることが企画されていま
 す。技術も技法も時代とともに変化するもので(略)あるからです。
  現在の少年事件処理の「技法」を集めた本書の編集理念についても,
 同じことを述べたい。少年法を始めとする本書で解説されている法律
 については,近時,立法の動きが激しく,今後もその動きが続くと予
 想される。そうであるとするならば,法改正やその背後にある国民の
 意識の変化などにつれて,本書で解説されている実務の在り方も変化
 していかざるを得ない。『知の技法』が平成10年に『新・知の技法』
 としてヴァージョンアップされたのに倣って,本書もいずれ改訂され
 ることを期待している。
  本書の作成に当たって,青林書院編集部の長島晴美さん,前任者の
 高橋広範さんには大変お世話になった。また,執務ご多忙の中,短期
 間で迅速に素晴らしい解説を作成していただいた執筆者の皆様にも心
 から感謝申し上げたい。

  平成29年6月
  河原 俊也


編著者
河原 俊也:横浜家庭裁判所少年部部総括判事

執筆者
藤根 桃世:名古屋法務局訟務部付
西田 俊男:前横浜家庭裁判所総括主任家庭裁判所調査官
奥田 哲也:奈良地方・家庭裁判所葛飾支部支部長判事
河畑  勇:東京家庭裁判所少年部判事
伊藤 敏孝:さいたま家庭裁判所少年部部総括判事
池上  弘:静岡家庭裁判所判事補
加藤  学:千葉家庭裁判所少年部部総括判事
等々力 伸司:長野少年鑑別所長
藤原 尚子:法務省矯正局少年矯正課補佐官
押切 久遠:水戸保護観察所長

(執筆・掲載順,肩書きは刊行当時)



時代と学問と人間と-追想のなかの恩師・知友たち


時代と学問と人間と-追想のなかの恩師・知友たち
編・著者樋口 陽一 著
発行年月2017年05月
ISBN978-4-417-01711-0
税込価格2,700円(本体価格:2,500円)
在庫有り
  
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■解説
自己形成の道ゆきでの導き人との出会い。
憲法学者が回想する故人の群像。

まえがき
恩師・知友とのこの世のお別れに際し、あるいはそれらの方々との出会いを
あらためて回想して感謝の思いと感慨を文章にしたものをまとめて、この本に
しました。多くは求められて話をし、あるいは書く機会があったからのもので
すが、幾つかの新稿もあります。例外的に、お元気であったころの慶事によせ
て書いたものをも加えました。それぞれの機縁に由ってのことですから、長い
短いはさまざまです。▼続きを読む

 

あらためて読み返してみて、大学卒業から数えただけでも六〇年の間、いかに
多くのご恩を頂いてともかくも現在の自分自身があり得ているのか、痛く身に
沁みています。それにひきかえ私が己れの身の廻りの人びとに少しでも意味あ
る何かをすることができているのか、ただ愧じ入るばかりです。せめて、それ
も分に過ぎるとはいえ、能のワキ僧の役柄になってシテ役の先人たちを呼び出
し、次の世代と対話してもらえないだろうか――。それが、『時代と学問と人
間と』という題名に託した私の思いです。それぞれの文章が書かれたその時の
「時代」といま現在の「時代」との激しい変りようのことを含めて、読みとっ
て下されば幸です。この本の章建ての区別に、特別の意味はありません。書物
としての体裁と、目を通して下さる読者の便宜を思ったからのものです。実際、
それぞれの章に付けた見出しからすると、いくつかの章にまたがって出てきて
頂きたいシテ役者は少数の方に限りません。とは言え、大づかみの流れからす
るとある程度、私自身の歳を追っての生活経歴に対応する順序にもなっている
ようです。
 仙台で生まれ、育ち、二〇歳代での外国留学を除いて四〇歳半ばまでをそこ
で過した私にとって、仙台は、言ってみれば私に養分をたっぷりと提供してく
れる腐葉土でした。第犠呂砲弔韻震勝宗宗崟臑罅宗宗區祐屐咾箸僚于颪い了
まり」――は、そうした思いを反映しています。第蕎楼焚爾砲出を願う方々
も、実はその大部分は仙台ゆかりの方々なのです。
第蕎呂痢岾慳笋旅發澆魍栖峺る」という表題は、研究者としての修業時代、
一本立ちしてからもまだ若かった頃、「垣間見る」が実感だったことを反映し
ています。フランス留学(第珪蓮砲鬚呂気鵑蚤茘絃楼焚爾砲覆蠅泙垢函△茲
麓に近づいて、さらには山道をのぼりながら、「高み」に近間で接することに
なる、と言ったらよいかもしれません。第珪呂痢屮侫薀鵐垢鯆未靴得こΔ砲
ながる」も、私には実感そのものです。そして、そのような進路をあゆむ私を
留学の前後から一貫して後押しして下さってきた小田滋先生を、九〇歳を過ぎ
られた今も折々にお訪ねすることができているのは、深いよろこびです。
「歴史家たちとの出会い」(第絃蓮砲蓮△佞衒屬辰胴佑┐討澆泙垢函∪の氷
志郎先生を中心にするM・ヴェーバー読書会に一〇年の間加わることができた
という前提あってのことでした。ヴェーバー、そしてマルクスへの関心という
下敷の上での組み立てであればこそ、歴史学の素人がともかくも歴史家たちと
「出会う」ことができたのではなかったでしょうか。第江蓮嵎法としての歴
史と法律学」は、歴史を学問上の認識対象とすることの訓練と法律技術の熟達
という、私自身にとっては遠く及ばないことですが、二刀流を磨くことの意味
にかかわって名づけました。第詐呂梁蠅砲蓮∋笋寮豺曲野の中でも多様な憲
法学に、そして隣接他分野の法学に接することによって得た学恩への感謝と、
日本国憲法の理念に沿った社会のあり方に近づくために尽された力への敬意と
がこめられています。
 私の主著のひとつ『比較憲法』(初版一九七七、全訂第三版一九九二)の発
行元・青林書院からこの本を出すことができ、感慨深いものがあります。何よ
り、長年にわたりおつき合い下さっていた先代社長、故・逸見俊吾さん(本文
四三頁以下)との思い出をこのような形にのこすことができたことを、うれし
く思います。最後になったが、現社長の慎一さん、今回の本づくりを入念にお
世話頂いた編集部の宮根茂樹さんに、有難うを申し上げます。
 二〇一七年春
 樋口 陽一

 ※いくつかの項目の終りに、「*なお――」という形での書き添えがある。
その項目でとりあげた方に関して私が書いたものが他にある場合(対談の形の
ものを含む)、それが複数のときは一件だけであるが記しておいた次第である。


■著者
樋口 陽一
東北大学,東京大学,上智大学,早稲田大学の
法学部教授として憲法・比較憲法を担当,パリ
第2大学,フリブール大学(スイス),コレー
ジュ・ド・フランス(パリ)などで客員教授,
招聘教授を歴任.現在 日本学士院会員.


実務に学ぶ執行訴訟の論点


実務に学ぶ執行訴訟の論点
編・著者滝澤 孝臣 編著
発行年月2017年05月
ISBN978-4-417-01712-7
税込価格4,860円(本体価格:4,500円)
在庫有り
  
在庫があります

■解説
裁判官が幅広い実務経験に基づき平易に解説!

●執行事件の基本を確認し、数多くの裁判例から確定された権利・義務
 の実現を強制する民事執行手続の特殊性と生きた実務を学ぶための必読書!
●実務に学ぶシリーズ第3弾!


はしがき
本書は,青林書院から刊行中の「実務に学ぶ」シリーズの第1陣の「民事
訴訟の論点」,第2陣の「倒産訴訟の論点」に続く,その第3陣である。
第1陣の「民事訴訟の論点」を民事裁判一般の論点を実務に即して概説した
総論的な1冊であるとすると,第2陣の「倒産訴訟の論点」は,民事裁判の
うち,倒産手続を対象として,その裁判の論点を実務に即して概説した各論
的な1冊であるが,さらに,民事裁判のうち,倒産手続以外の手続を対象と
して,その裁判の論点を実務に即して概説する各論的な数冊の上梓も予定さ
れている。本書は,そのような各論的な数冊のうちでは,倒産訴訟の論点に
続く,その第2陣ということになる。▼続きを読む

なお,本書は,「倒産訴訟の論点」
が倒産手続を倒産訴訟と概括していたのと同様に,執行手続を執行訴訟と概
括して,「執行訴訟の論点」と題しているが,執行訴訟というと,その対象
が民事執行手続に関係した「訴訟」に限定されているかのように誤解されか
ねない。しかし,民事執行手続において,その裁判の基盤となっているのは,
訴訟手続における「判決」ではなく,非訟手続における「決定」である。
民事執行手続は,訴訟手続に係る判決その他の債務名義を取得する手続によ
って確定された権利・義務を前提に,その実現を強制する手続にとどまるか
らであるが,そのような非訟手続を基本とする民事執行手続を訴訟と概括す
るのは必ずしも適切ではない。しかし,本書を含む「実務に学ぶ」シリーズ
は,民事事件に係る裁判を対象として,その実務を理解するためには,同事
件に係る手続を全体的に俯瞰し,その一部を個々的に対象として,その論点
を理解するのが有益で,かつ,有用ではないかと考えて企画されたものであ
って,「○○訴訟の論点」と統一的に題して刊行したいという編者の思惑も
あったため,便宜,「執行訴訟の論点」と題することになった次第である。
読者各位におかれてはこの点に誤解されないようご注意をお願いしたい。
 さて,そのような実務に学ぶシリーズの1冊として「執行訴訟の論点」を
刊行する意義ないし趣旨について述べると,第1陣の民事訴訟の論点のはし
がきに記載し,第2陣の倒産訴訟の論点のはしがきに引用したところの繰り
返しになって憚れるが,要するに,「初心者に向けた実務書」の提供という
ことにある。そこには,「初心者」を読者として予定する以上,本書の対象
とする民事執行手続に係る裁判を「分かり易く概説する必要」と,「実務書」
という以上,民事執行手続に係る裁判を「専門的に理解し得るように概説す
る必要」といった矛盾めいた要請があるが,筆者なりに理解するところでは,
初心者といっても,「裁判を知る」という以上は,「実務を分かる」という
ことが不可欠であるところ,裁判を知るためには,その根底にある「理論を
知る」必要があるのであって,実務家にとって,理論は,これに依拠すれば
足りるというものではなく,これを自らの考えとして克服しなければならな
い課題として,その経験の多寡に関係なく,重くのしかかっているはずであ
る。理論を知るためには,克服すべきハードルは高いが,実務家になる以上
は,克服して当然であって,実務は,これを前提としてはじめて成り立ち得
るものであると考えると,初心の実務家においても,理論を知った上で,実
務を分かることが裁判を知るスタートということになるはずである。本書を,
そのような実務に学ぶシリーズの1冊として,ここに刊行する意義ないし趣
旨もご理解いただけるのではないかと考える次第である。
 なお,本書の各テーマの記述に際しては,以上のような意義ないし趣旨を
できる限り反映したいという意向から,執筆者各位に,内容的には,各自の
蓄積されているところを存分にまとめて貰うことをお願いすると同時に,形
式的には,そのまとめに支障とならない範囲で,第1に,「○○について学
ぶのはどうしてか」,第2に,「○○について問題となるのはどのような点
か」,第3に,「○○について実務はどう取り扱っているか」,第4に,
「○○について注意しておくのはどのような点か」といったスタイルで統一
してまとめていただけるようにお願いした。そのようなスタイルで記述する
のに適しているテーマと,必ずしもそうでないテーマとがあるが,そのよう
にスタイルを一貫することで,読者各位に実務を体得する機会になって貰え
るのではないかと考えたからである。本書が,これまでの「民事訴訟の論点
」,「倒産訴訟の論点」に引き続き,多少でも読者各位が民事執行手続に係
る裁判の実務,すなわち,執行訴訟の実務が分かる手掛かりとなったとすれ
ば,改めて理論書を紐解かれて,執行訴訟の理論の再認識に努めていただき
たい。
 最後に,本書は,初心者向けを標榜してはいるが,文字通りの初心者に限
定したものではない。否,実務に精通した熟練者についても,初心に立ち返
るといった気持ちを忘れていない熟練者については,以上のような本企画な
いし本書の記述は,問題の基本を確認し直す,あるいは,再認識するといっ
た意味で,少なからずお役に立つのではないかと自負しないわけではない。
それがまた,本企画の原点でもあるからである。本書を紐解く読者各位に,
そのような視点からも,本書を利用していただけると,編者にとって,嬉し
い限りである。
 最初の民事訴訟の論点の刊行(平成24年8月)から次の倒産訴訟の論点の
刊行(平成26年11月)まで,2年3月が経過し,それから本書の刊行(平成
29年5月)まで,さらに2年6月が経過してしまった。執筆者各位にはご無
理をお願いして執筆していただいていたのに,本書の刊行が遅れてしまった
のは,偏に,多忙を口実に怠惰を貪った編者の責任である。ここにお詫びと
ご了解を乞う次第であるが,それにもかかわらず,ここに本書を刊行するこ
とができたのは,青林書院の編集部の辛抱強い我慢の賜物である。感謝の言
葉が尽きないが,それだけに,本書を含む実務に学ぶシリーズに寄せる編集
部のご理解とご支援を肝に銘じ,本シリーズの全体を構想し,本書を編集さ
せていただいた者として,本シリーズの完結に向けて最大限の努力を注ぎ,
本シリーズをご利用していただいている読者各位の更なる参考に供したいと
心を新たにしているところである。
  
平成29年5月 本書の刊行に気持を新たにして
編者  
滝澤 孝臣


編集者
滝澤 孝臣(弁護士・日本大学法科大学院教授)  
  
執筆者
滝澤 孝臣(同上)               
光岡 弘志(最高裁判所調査官)         
樋口 正樹(宇都宮家庭・地方・簡易裁判所判事) 
天野 研司(東京地方裁判所判事)        
松井 雅典(福岡地方裁判所判事)        
宮崎 拓也(法務省訟務局付)          
畠山  新(東京高等裁判所判事)        
藤倉 徹也(東京地方裁判所判事)        
葛西 功洋(福島地方・家庭裁判所いわき支部判事)
内藤 和道(福島地方裁判所判事)        
  
(執筆順,所属・肩書は本書発行時)







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