
大コンメンタール刑事訴訟法【第二版】第11巻(刑事訴訟特別法)
刑事司法の変革に応える実務と理論の本格的注釈書。
- 編・著者河上和雄・中山善房・古田佑紀・原田國男・河村博・渡辺咲子 編
- 判型A5判
- ページ数874頁
- 税込価格13,200円(本体価格:12,000円)
- 発行年月2017年10月
- ISBN978-4-417-01724-0
- 在庫
品切・改訂中
■解説
刑事司法の変革に応える実務と理論の本格的注釈書。
◆初版完結から10余年,この間の判例,学説を取り入れて増補。
◆実務の動向を踏まえ,客観的な法解釈とその運用を詳細に解説。
◆全8巻を全11巻に改編し,更に実務的・学問的充実度を高める。
本書の初版(全8巻)は,全巻完結から数えて10年余,第1回刊行からは既
に15年余が経過した。この間,幸いにも刑事訴訟法の解釈・運用の実務に資す
るとして,多方面からご支持をいただくことができた。
本コンメンタールは,現行刑事訴訟法典の全般にわたって,これまでに蓄積
された膨大な判例を踏まえつつ,学説にも意を用いながら,法文解釈のあるべ
き姿を念頭に条文の文言に即した詳細な解説を施すことを企図して刊行したも
のであった。
しかし,初版刊行後,刑事訴訟法は10数度にわたる所要の改正がなされ,今
日に至っている。とりわけ,司法制度改革の一環として,平成16年に裁判員制
度の導入に伴う法改正(争点の明確化と証拠開示の拡充に伴う公判前整理手続,
被疑者国選弁護制度,即決裁判手続の創設等)が,平成19年には被害者参加制
度の新設にかかる法改正が,諸規則の改正と併せて行われてきた。また,この
間の判例,学説においても新たな動きや更なる蓄積が見られる。
そこで,今回,これらの改正内容を盛り込むとともに,初版の内容を全面的
に修訂し,最新の法令,判例,学説はもとより実務の動向をも織り込んで,現
行刑事訴訟法の客観的な解釈・運用状況を明確にし,より一層利用価値の高い
コンメンタールを目指し,第二版を刊行することとした。
第二版の編集・解説の方針は,基本的に初版と変わりはないが,編者ならび
に執筆者がかなり交替している。初版の刊行後に故人となられるなど,やむを
得ない事情によるものである。
また,新設条文の解説については,立法作業に参画され,あるいは実務に精
通される第一線の執筆陣を新たに迎え,制度の意義とその運用に必要と思われ
る解釈や基本的な考え方についての詳細な解説をお願いした。
なお,今改訂を機に巻編成を全11巻に増編することとした。これは改訂に伴
う紙数の増加を考慮し,各巻の分量を平準化し便益を図ったものである。
この第二版が,初版と同様,実務界,学界をはじめ刑事訴訟にたずさわる多
くの方々に広く活用されることを切に期待するものである。
2017年9月
河上 和雄
中山 善房
古田 佑紀
原田 國男
河村 博
渡辺 咲子
編集者
河上 和雄:元最高検察庁公判部長
中山 善房:元東京高等裁判所判事
古田 佑紀:元最高裁判所判事
原田 國男:慶應義塾大学法科大学院客員教授・元東京高等裁判所判事
河村 博:同志社大学法学部教授・元名古屋高等検察庁検事長
渡辺 咲子:明治学院大学名誉教授・元東京高等検察庁検事
執筆者
上冨 敏伸:最高検察庁検事
飯島 泰:司法研修所検察教官室上席教官
田辺 泰弘:大阪高等検察庁次席検事
(執筆順・肩書きは本書発行時)
■書籍内容
刑事訴訟特別法
裁判員の参加する刑事裁判に関する法律
犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律
国際捜査共助等に関する法律
刑事に関する共助に関する日本国とアメリカ合衆国との間の条約
刑事に関する共助に関する日本国と大韓民国との間の条約
刑事に関する共助に関する日本国と中華人民共和国との間の条約
刑事に関する共助に関する日本国と中華人民共和国香港特別行政区との間の協定
刑事に関する共助に関する日本国とロシア連邦との間の条約
刑事に関する共助に関する日本国と欧州連合との間の協定