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就業規則の法律相談


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就業規則の法律相談
 
編・著者杜若経営法律事務所
判 型A5判
ページ数360頁
税込価格5,170円(本体価格:4,700円)
発行年月2024年1月
ISBN978-4-417-01869-8
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■解説
労使紛争に強い就業規則をどう作るか?
◎使用者側弁護士が規程作成・変更のポイントを詳解
◎見落としや誤解がありがちな事項を中心に設問をセレクト
◎紛争の未然防止に役立つ120余りの『規定例』を掲載
◎最新法令、学説、判例、裁判例を踏まえた実務解説
弁護士、社労士、人事、労務担当者必携
             

はしがき
 就業規則については、歴史的にみると、最初に法律の明文で定めが置かれた
のは戦後の労働基準法制定時であり、小規模の事業を除いてその作成及び届
出の義務が設けられた。これは、事業場の労働者に対して統一的に適用される
労働条件やルールについて、事業者による違法な規律や恣意的な運用を抑止し、
紛争を未然に防ぐ観点から国家機関による監督のもとに置く必要があると考え
られたものであると言われている。
 その後、就業規則の法的性格に関する判例法理が積み重ねられ、これを踏ま
えた解釈論をベースに実務が運用されてきたが、2007(平成19)年に制定され
た労働契約法において判例法理が法文化されたことによって、法律家だけでは
なく労使双方を含めた一般市民にも少なからず就業規則の意義が浸透してきた
ように思われる。
 就業規則は、荒木尚志教授による整理を拝借すると、「契約のひな形」とし
ての機能に加え、制定法により与えられた特別な効力として、最低基準効(労
契法12条)、契約内容補充効(労契法7条)、契約内容変更効(労契法10条)があ
る。労使で相互に信頼関係を構築し、円滑な事業活動を進めるうえで、これら
の機能や効力のある就業規則の役割や重要性は非常に大きく、日々の各種人事
労務対応の場面や就業規則の変更の場面においてこれらの機能や効力を常に意
識して対応する必要がある。
 就業規則の記載事項に関する労基法の定めは89条1号から10号までに過ぎな
いが、10号が「前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適
用される定めをする場合においては、これに関する事項」と定めているとおり、
統一的なルールとして就業規則で定めるべき事項は広範囲に及んでいる。さら
に、昨今は労働関係の各種法令やそれらに基づく指針などにより就業規則にお
いて定めることが求められる事項も相当多岐に亘っている。
 本書では、就業規則の基本的事項から、採用、人事、退職・解雇、服務規律、
労働時間、休日・休暇、育児・介護休業、安全衛生・災害補償、賃金、不利益
変更、懲戒、その他の章に分け、一般的に問題となりがちな事項や、見落とし
や誤解がありがちな事項を中心に設問を構成した。もとより就業規則の定め方
によって金科玉条のごとく全てが解決するものではないが、極力紛争を未然に
防止するとともに、各種対応にあたって事業主が柔軟に対応できるようにする
観点から就業規則の定め方や対応について検討、解説を試みた。
 2分冊、計82問の設問の執筆にあたって弊法律事務所の弁護士14名が携わっ
た。解説や規定の内容については執筆者間での矛盾・齟齬はないものの、実際
の規定には様々な表現が用いられることもあり得るところでもあるため、規定
の文言や表現については敢えて執筆者間の統一を図っていない。
 本書が、労務に携わる方々が就業規則にまつわる問題を検討するにあたって
の一助になれば望外の喜びである。
 本書に先立ち2022(令和4)年9月に刊行された弊法律事務所編著の『未払
い残業代請求の法律相談』が幸いにも好評を博し、2分冊での本書刊行のご提
案をいただき、筆を執ることになった。人事・労務分野を専門に扱っている弊
事務所がこのように連続して執筆の機会をいただいたことは大変光栄なことで
あり、読者の皆様方、本書の企画、刊行に向けてご尽力いただいた青林書院の
鈴木広範様をはじめとする編集部の皆様方に心より感謝申し上げます。
  
 2023(令和5)年12月
  
                  杜若経営法律事務所  
                  執筆者代表  
                  弁護士 平野 剛、弁護士 向井 蘭


編著者
杜若経営法律事務所
〒101-0052 東京都千代田区神田小川町3丁目20番地 第2龍名館ビル8階
TEL 03−6275−0691 FAX 03−6275−0692
URL:https://www.labor-management.net
  
  
執筆者
井山 貴裕(弁護士)Q13、Q35、Q37、Q38、Q39
梅本茉里子(弁護士)Q21、Q22、Q23、Q28
岡  正俊(弁護士)Q26、Q36
岸田 鑑彦(弁護士)Q20
佐藤 浩樹(弁護士)Q1 、Q3 、Q5 、Q7 、Q8 、Q10
釋  英導(弁護士)Q2 、Q3 、Q4 、Q8 、Q9
友永 隆太(弁護士)Q6 、Q16
中村 景子(弁護士)Q29、Q33
樋口 陽亮(弁護士)Q40
平澤 大樹(弁護士)Q12、Q17、Q27、Q31
平野  剛(弁護士)Q18、Q30、Q32、Q41
本田 泰平(弁護士)Q14、Q15
向井  蘭(弁護士)Q11、Q19、Q34
山  駿(弁護士)Q24、Q25


■書籍内容
第 1章 基本的事項
Q 1 ■ 就業規則の作成・届出
  当社には現在、就業規則がありません。ある一定の規模の企業は、就業規則の作
 成・届出の義務があると聞きますが、どのような場合に就業規則の作成・届出が義務
 づけられるのでしょうか。また、作成・届出をしなかった場合、罰則などはあるので
 しょうか。
Q 2 ■ 作成・届出が義務づけられない場合の就業規則作成の要否
  当社では常に3名前後の労働者を雇用しており、今後も10人以上を雇用する見込み
 はありません。労働者が10人を超えなければ就業規則を制定する義務はないと聞いた
 ので、現在就業規則は制定していないのですが、就業規則を作成した方がよいのでし
 ょうか。
Q 3 ■「事業場」の単位の計算方法・就業規則の一括届出
  弊社には本社とは別に労働者が3人だけの営業所があります。この場合、本社の他
 に当該営業所について適用される就業規則の作成・届出をしなければならないのでし
 ょうか。「常時10人以上」を計算する単位は、企業単位と個々の事業場単位のどちら
 を指すのでしょうか。  
  また、複数の事業場において就業規則の作成・届出をする場合、本社にて一括して
 届け出ることはできないのでしょうか。
Q 4 ■ 就業規則の絶対的必要記載事項
  就業規則に必ず記載しなければならない事項として、どのようなものがあります
 か。
Q 5 ■ 就業規則の相対的必要記載事項  
  就業規則に必ず記載しなければならない絶対的必要記載事項の他に、就業規則に定
 めておかなければ制度としての効力が発生しない相対的必要記載事項にはどのような
 ものがあるのでしょうか。
Q 6 ■ 労働者代表への意見聴取  
  労働者代表からの意見聴取はどのように行えばよいですか。労働者が代表を選出し
 ない場合や、労働者代表が意見を出さない場合は、どうすればよいですか。また、労
 働組合が過半数を組織するかどうかは、どのようにして確認すればよいですか。過半
 数に満たない労働組合が複数ある場合、どのように対応すればよいですか。
Q 7 ■ 就業規則の周知方法  
  就業規則を周知しなければならないということは聞いたことがあるのですが、労働
 者に就業規則を周知する方法として、具体的にどのようなものがありますか。また、
 当社では就業規則を部長の机の引き出しの中にしまってあるのですが、このような方
 法でもよいのでしょうか。
Q 8 ■ 就業規則の最低基準効、包括委任・準用 
  「就業規則の内容が労働契約の内容になる」と聞いたのですが、就業規則と異なる
 内容の労働契約はすべて無効になってしまうのですか。就業規則によって個別労働契
 約が無効とならないよう、就業規則中に「労働条件については個別労働契約の定めに
 よる」とだけ記載することも可能でしょうか。 
  あるいは、就業規則上、「従業員の労働条件及び就業等に関する事項は、この規則
 並びに関係諸規程のほか、労働基準法その他の法令に定めるところによる」という、
 いわゆる包括準用規定を設けることは可能でしょうか。
Q 9 ■ 正社員以外の者を対象とする就業規則  
  当社には、正社員、有期雇用労働者、パートタイム労働者、定年後再雇用の有期雇
 用労働者がいますが、それぞれ別々の就業規則を作成した方がよいでしょうか。別々
 の就業規則を作成する場合、内容面及び手続面において、どのような点に留意すれば
 よいでしょうか。
Q10■ 派遣労働者の労働条件ごとの就業規則の適用関係  
  弊社は他社で雇用されている派遣労働者を受け入れているのですが、弊社の就業規
 則によって派遣労働者に対して懲戒処分をすることはできるのでしょうか。派遣労働
 者について、派遣元、派遣先のどちらの就業規則が適用されるのか、労働条件ごとに
 教えてください。
Q11■ 就業規則の記載の不備  
  就業規則の条項の書き間違い、書き漏らし、実態との相違によりどのようなことが
 起きますか。

第 2 章 採  用
Q12■ 内定に関する事項 
  (1)就業規則に内定取消事由を定めていない場合でも内定を取り消すことはできま
    すか。 
  (2)就業規則で内定取消事由を定める場合、どのような点に留意すればよいです
    か。 
  (3)その他、内定者に関する事項について就業規則に記載をした方がよいことはあ
    りますか。
Q13■ 試用期間に関する規定  
  試用期間について、どの程度の長さの期間とすることが適当ですか。また、期間を
 延長することができる旨の規定は必要ですか。延長する規定を設ける場合には、どの
 ような規定がよいですか。
Q14■ 試用期間満了後の本採用拒否  
  どのような事情があれば、試用期間満了後の本採用拒否をすることができるのでし
 ょうか。また、試用期間満了後に本採用をすることができない事由について、解雇事
 由とは異なる内容を定めることはできますか。  
  本採用拒否の基準について、留意すべき点を教えてください。
Q15■ 試用期間中の就業規則の適用範囲  
  試用期間中において適用される就業規則の規定の範囲などについて、本採用後の労
 働者と区別する必要はありますか。

第 3章 人  事
Q16■ 配置転換 
  配転についての規定の内容について、留意すべき点を教えてください。小規模会社
 で、所属部署の変更(配置転換)や転勤を予定していない場合でも、配転の定めを設
 ける必要がありますか。
Q17■ 出向についての規定の定め方 
  出向について、「業務上の都合により、出向を命ずることがあり、この場合、従業
 員は正当な理由なく拒むことはできない。」という包括的な規定でもよいですか。
Q18■ 資格・等級の降格の根拠・基準についての規定 
  資格、等級、グレードについての降格の基準や手続について、就業規則で定める必
 要がありますか。定める場合、どのような点に留意すればよいですか。
Q19■ 成績不良等による賃金減額 
  懲戒処分の減給ではなく、成績不良等を理由に賃金を減額するためには就業規則に
 どのような規定を設ける必要がありますか。規定があればどの程度まで減額できるの
 でしょうか。
Q20■ 就業規則で定める人事措置の種類と特徴 
  対象労働者が拒否しても就業規則に規定があれば命令できる人事措置にはどのよう
 なものがありますか。
Q21■ 休職事由・休職期間に関する規定の定め方 
  休職事由、休職期間に関する定めについて、どのような点に留意すればよいです
 か。所定の休職期間を超えても復職できない場合に休職を延長することがある旨の規
 定を設ける必要はありますか。
 
Q22■ 私傷病休職制度を設けていない場合の対応 
  私傷病休職制度を設けていない場合、新たに私傷病休職制度を就業規則に定める必
 要がありますか。私傷病休職制度を設けていない場合には、私傷病欠勤が1か月程度
 続けば解雇することができますか。
Q23■ 私傷病休職期間中の労働者への対応に関する規定の定め方 
  私傷病休職期間中の労働者の過ごし方や療養状況の報告などについて、どのような
 定めを設けることができますか。
Q24■ 私傷病休職期間満了に係る自然退職の定め 
  私傷病休職期間満了で復職できない労働者がいる場合、解雇すると解雇権濫用法
 理(労契16条)が適用されてハードルが高いと聞いたことがあります。そのような労
 働者が出てくる場合に備えて、就業規則で自然退職の定めを設けたいと考えています
 が、どのような定めがよいですか。 
  また、就業規則に自然退職の定めを設けておけば、定めに基づく退職扱いは有効に
 なりますか。普通解雇との違いや自然退職が争われる可能性も教えてください。
Q25■ 復職の基準、手続及び復職後の業務内容等 
  私傷病休職から復職する場合の基準、手続、復職後の業務内容等の定めについて、
 どのような点に留意すればよいですか。
Q26■ 休職を制限する規定の有効性 
  私傷病休職から復職後に、再度類似の私傷病により休職することを制限する規定を
 設けることはできますか。

第 4章 退職・解雇
Q27■ 自然退職事由の定め方 
  解雇事由ではなく、所定事実の発生により当然に退職する事由として、就業規則に
 定めることができるものや、定めておいた方がよいものとして、どのようなものがあ
 りますか。
Q28■ 自然退職事由の定め方・留意点(連絡が取れない労働者) 
  連絡が取れない労働者について、自然退職事由に当たるとして退職扱いにすること
 ができるのはどのような場合ですか。また、その場合の手続について、就業規則で定
 めておく必要がありますか。
Q29■ 退職願の提出期限 
  労働者からの退職願について、希望する退職日までの申出期限を就業規則で定めた
 場合、期限後に出された退職願を拒否することはできますか
 また、期限を設ける場合、どの程度前までの期限を設けることができますか。
Q30■ 退職願提出後の対応に関する定め 
  退職願を提出した労働者に対し、就業規則において退職日までに業務の引継ぎや秘
 密の保持を義務づけるとともに、引継ぎを行わない場合には退職願を受理(承諾)し
 ない旨を定めることはできますか。 
  また、退職願を受理(承諾)した後、労働者が業務の引継ぎを行わないことや守秘
 義務違反などの服務規律違反があったことを理由に、退職願の受理を撤回して解雇す
 ることができる旨の規定を設けることができますか。
Q31■ 普通解雇事由の定め方 
  普通解雇事由として、就業規則に設けることができる内容、設けるべき事項として
 は、どのようなものがありますか。普通解雇事由を定める際にどのような点に留意す
 ればよいですか。
Q32■ 解雇予告・解雇制限についての規定の要否・定め方 
  解雇予告、解雇制限について就業規則において定めておく必要はありますか。定め
 る必要がある場合、その内容について、どのような点に留意すればよいですか。
Q33■ 解雇事由の定め方 
  普通解雇事由や懲戒解雇事由を工夫すれば解雇しやすくなることはあるのでしょう
 か。
Q34■ 就業規則の定め方と解雇の有効性 
  就業規則により解雇が有効になりやすくなることはあるのでしょうか。
Q35■ 定年後再雇用に関する規定 
  定年後の再雇用制度を設ける場合、再雇用の基準や再雇用後の有期契約の更新の基
 準について、就業規則でどのような内容を定めることができますか。また、再雇用契
 約の内容について使用者の裁量により提示できる旨の規定を設けた場合、どのような
 契約内容を提示しても問題ありませんか。

第 5章 服務規律
Q36■ ハラスメント規定 
  セクシュアルハラスメント、パワーハラスメントその他各種のハラスメントについ
 て、服務規律においてどこまで定める必要がありますか。ハラスメントについての服
 務規律の定め方の留意点を教えてください。
Q37■ 兼業・副業に関する規定 
  就業規則で、無許可での兼業・副業を禁止することができますか。禁止する旨を規
 定できる場合、違反した労働者を解雇することができますか。また、兼業・副業の許
 可条件を定める場合、どのような点に留意すればよいですか。
Q38■ 競業禁止に関する規定
  就業規則に在職時のみならず退職後の競業禁止規定を定める場合、どのように定め
 ればよいでしょうか。留意点はありますか。
Q39■ 秘密情報保持規定・秘密保持誓約書
  就業規則に秘密保持規定を定める場合、どのように定めればよいでしょうか。留意
 点はありますか。また、秘密保持義務違反がなされた場合には、使用者はどのように
 対応をするべきですか。
Q40■ パソコン等の私的利用禁止とモニタリング
  使用者が貸与したパソコンやスマートフォンを業務外に使用したり、無許可でアプ
 リをインストールしたりすることや、使用者のネットワークシステムを用いた電子
 メールの私的使用を禁止する規定を設ける場合、どのような点に留意すればよいです
 か。また、規定に定めることなく、貸与したパソコンやスマートフォンの使用状況を
 モニタリングすることはできますか。
Q41■ 内部通報と外部通報との関係
  当社では内部通報規程を策定し、内部通報制度を設けています。その場合、内部通
 報制度の利用を経ないまま直ちに公的機関やマスコミに対して通報や情報提供をする
 ことを禁止する旨の定めを設けることはできますか。
 
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